10〜11年度第18回SEITOPOG                       第1位 神坂 33,490点、 第2位 日野原 31,790点、 第3位 内山 29,940点

2005/4/18

インパクト圧勝!無敗で1冠/皐月賞  

平成の天馬がクラシック第1関門の皐月賞をあっさり突破した。単勝1・3倍と断然の支持を受けたディープインパクト(牡、栗東・池江泰郎)が2着に2馬身半差をつける圧勝劇で、まずは1冠を奪取した。01年のアグネスタキオン以来、史上16頭目の無敗の皐月賞馬となり、ダービー制覇へ向けて、大きく弾みをつけた。武豊騎手(36=フリー)は皐月賞史上最多タイの3勝目。2着には12番人気のシックスセンスが入った。

 4コーナー手前だった。デビューから初めてディープインパクトに左ムチが打ち込まれた。この1発で闘争本能に火がついた。前を走るのは8頭。大外を一直線に突き抜ける。直線で武豊がさらに右ムチ1発を打つ。残り150メートルで先頭に立つと最後の右ムチ1発。ライバルたちとの差はグングン広がる。まさに異次元の脚。インパクトは空を飛んだ。1馬身、2馬身。シックスセンスに2馬身半もの差をつけ、余裕のフィニッシュ。上がり3ハロン34秒0の決め手で、力の差をまざまざと見せつけた。ゴール手前では流す余裕すらある楽勝劇。目の前での衝撃に8万5000人で埋め尽くされたスタンドが揺れた。

 「直線は本当にいい脚を使ってくれた。パーフェクトですよ。走っているよりも飛んでいるような感覚」。武豊の声には安堵(あんど)と興奮が入り交じった。「4コーナー手前で馬がやめようとしたから初めて使った」(武豊)ムチが、インパクトの恐るべき潜在能力を呼び起こすことになった。

 スタート直後は波乱を予感させた。ゲートが開いた瞬間につまずき、外にヨレた。「一瞬ノーリーズンの菊花賞がよぎった」。名手の脳裏には、1番人気の支持を受けながらスタート後に落馬した02年菊花賞の悪夢がかすめた。だが、直後に慌てなかったのが天才たるゆえんだ。1、2コーナーでは急がせず後方2番手を追走。向正面からはジリジリと押し上げた。「前に行かせようとすると反応してしまう馬。勇気がいった」。細心の注意を払った。掛かることなく、そしてリズムを崩さず、繊細さと大胆な決断でエスコートした。

 96年の皐月賞はダンスインザダークが発熱で回避。98年はスペシャルウィークで挑んだが3着に沈んだ。トップジョッキーの地位を築き、維持する武。出走にこぎつけるまでの過程の難しさ、レースでの厳しい流れが現在の円熟に表れている。「プレッシャーというか、期待を背負う責任感があった。大一番で今日は好騎乗とは言えなかったですけどね」。レース後のイベントでは、自らに厳しかった。

 「まず1冠」。表彰式で武はインパクトの背中の上で、左手の人さし指を突き出した。先日引退した岡部幸雄氏は、シンボリルドルフの皐月賞の表彰式で指を1本、ダービーでは2本立て、名馬誕生を予感していた。2冠、3冠を意識した武のポーズにほかならない。

 この後は予定通り5月29日東京のダービー(G1、芝2400メートル)に向かう。波乱の歴史に彩られた第1関門を突破したことで、大きく道は開けた。「かなり楽しみな馬です。この馬に出会えてよかったと思う」。名手の視線の先には、3歳馬の頂点が見えている。
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2005/4/18

池江泰郎師「ヨーッシ」/皐月賞  

双眼鏡を持つ手に力が入った。

 「ヨーッシ」。

 愛馬ディープインパクトがものすごい勢いで坂下に差し掛かったとき、調教師スタンドの池江泰郎師(64)は、大きな声を上げた。13日の記者会見では「競馬に絶対はないし、ゴールに入るまでは心配だった」と慎重な口ぶりだったが、本心は別。直線の手応えで、インパクトの勝利を信じきっていた。

 優勝の直後に周囲の調教師から続けて握手を求められると、自然と笑みがこぼれた。「これだけ支持されて勝って当たり前みたいな雰囲気だったから」。過去G1・10勝の名トレーナーにとっても初めて経験する大きなプレッシャー。よほどの解放感があったのか、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 皐月賞は02年ノーリーズンに続いて2度目の制覇だが、当時は15番人気の伏兵だった。断然1番人気での勝利に、今後の期待も膨らむ。「1冠がなければ、2冠、3冠もないわけだからね」。直線が短く、ごちゃつきやすい中山で行われる皐月賞は、過去多くの有力馬が無念の涙を流したレース。最大の難関を無事突破したことで、3冠達成の確率はより高くなった。

 池江泰郎師にとっても、ダービーはまだ取ったことがないタイトル。90年菊花賞のメジロマックイーンと合わせて、自身の3冠トレーナーのチャンスでもある。「ダービーのころは他の馬もどんどんよくなるからね。でもこの馬も府中の長い直線の方が安心して見ていられる雰囲気がある」と負ける気はさらさらない。

 「バランスが良くて、理想のサラブレッド。これだけ調教師をしていてやっと巡り合えた」。デビュー戦前に感じた大物の予感は的中した。「次も力を出せるように無事調整するだけ」。静かな言葉で締めたトレーナーだが、ダービーの日が今から待ち遠しいに違いない。
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2005/4/18

金子オーナー4角で勝利確信/皐月賞  

 ディープインパクトの馬主の金子真人氏はダービーのキングカメハメハに続く牡馬クラシック2勝目となった。「スタートで出遅れてドキッとした。ドバイのサイレントディールがそうだったから。でも4コーナーで前を向いた時にいけると思った。結果的にいい名前を付けられた」。馬名は7000万円で競り落としたオーナー自身が顔つきを見て命名。「体は小さかったが目が輝いていた」と当時を思い出していた。
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