2000年6月。
結婚して約半年。仕事も順調でそろそろ赤ちゃんが欲しいなぁ。。
そんなことを思っていた頃、幸運にも妊娠が判明!
それはそれは嬉しくて、思わず涙が出てしまいました。
予定日は来年の3月15日頃。
あ〜、私もママになるんだ。
実家と職場から近い産婦人科を出てからすぐに主人に電話で報告★
それから、母へ電話して、話しながらまた涙(笑)これからは仕事も更に気合いれていくぞぉ!なんて思ったりしてました。
それから、つわりが始まり今まで食べれなかったお刺身が好きになって、たまひよやら妊婦さんの食事レシピなんかの本を買って、マタニティの服を見に行ったり・・・本当に毎日が嬉しくて仕方なかった。
けれど、三ヶ月検診に行った時、信じられない診断を受けました。
本当ならそろそろ赤ちゃんの心音が聞こえるのよ♪と主人とルンルンで病院へ向かったのだけれど、エコー画面をみると・・・???
赤ちゃんの姿がない。。。
先生から「赤ちゃんダメだね。」と言われ、頭が真っ白になりました。
あんなに毎日慎重に過ごしていたのに何故?食事も栄養バランス考えていたし、仕事だって休暇を使いながら無理はしてなかった・・・
あれこれ考えながら待合室で待つ主人の元へと続く廊下を歩きながら、私はもう涙が溢れ出し止らない。
主人は いったい何があったんだ?と驚くばかり−−−
結局、2000年8月23日。
昼頃に出血があり流産が確実となった。
でも、まだ赤ちゃんはお腹にいて手術を受けることになりました。
9月1日、全身麻酔をして摘出手術。
毎日泣きながら、抜け殻のようになった私はその日が来るのをただ呆然と過ごしていました。
8月31日。
夜9時頃。なんだかものすごくお腹が痛い。
突然出血が始まり全然止まらない。病院へ電話をするとすぐに来てください。とのこと。この日、たまたま早く帰ってきた主人に病院へ連れて行ってもらうと、女医さんが対応してくれました。「辛かったわね。大丈夫よ。」
まるで、幼い子供を相手に話すように優しく話しかけてくれた。嬉しくてまた涙が出た。。
結局、手術の前夜にお腹の赤ちゃんは自分から外へ出てきてくれた。
私への優しさと感じたのを今でもはっきり覚えています。
あのときのことを思うと、今でも涙が浮かんできます。
たった一人、この世界に置いていかれたような寂しさ。孤独感。罪悪感。
色んな思いで押しつぶされそうになったけれど、人はやっぱり強い(苦笑)
こうして前へ前へと歩いていける。
いや、いかなくちゃしょうがないんだよね。
それから数年、産婦人科に通い、なんとか赤ちゃんを!と頑張ってきたけれどなかなか子宝に恵まれず、精神的に限界を感じて主人と二人で生きていこう。
そう決めたのが2004年の秋。
そして、ちょうどその頃、江原さんがテレビでこんなことを言っていた。
生んであげられなかった赤ちゃんは、心の中で育ててあげればいいんです。
ご飯を食べるときに、「一緒に食べようね。」とか、外で花を見たときに、「わぁ、綺麗だね。」って話してあげたり。。
そうか。そうすればいいのか。
妙に納得して、そうするようになったら、なんと、偶然にも妊娠したのです。
たった3ヶ月しか育たなかった赤ちゃんだけど、私はこの出来事をずっと忘れません。そして、娘にも話してあげようと思っています。
この流産という辛い出来事があったからこそ、今娘が本当に愛おしいです。2人分の愛情を持ってこれからも育てていきたいと思っています。

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