さて、今回も本来の予定と異なり、余所の某ブログの
記事に触発されて思いついた企画をちょっと
2・3回に分けてやってみたいと思います。
とはいえ、今回もまるっきり無関係という訳ではなく
僕が以前描いてたマンガや、
かつてやろうとしていた企画(第3回参照)、
そして、近々やろうと思っている企画にも
多少なりとも関わっているので、僕自身一度本格的に
取り上げてみて、少し整理してみようと思った次第です。
それは古くは
「リボンの騎士」や
「キューティーハニー」
にはじまり、
「ポワトリン」や
「セーラームーン」を経て、
今現在の
「プリキュア」シリーズへと連なっている
「スーパーヒロイン物」の系譜を紐解く事。かつては
"超少女大戦"の企画の際、参戦メンバーを決める
ためにやろうとしてあまりの幅広さに挫折しましたが、
今はネットがあるので大丈夫。
ただ、あくまでもこれは僕の個人的見解なので、その点は
ご了承いただき、ご静聴願います。まぁご意見戴けると
ありがたいですが…。それと、一応アダルト方面の作品も
含みますので未成年の方はご遠慮願います。
でわ始めましょう。
スーパーヒロインの系譜〜黎明編(60s〜70s)
さて、日本に於けるいわゆる
スーパーヒロイン物
の源流は何かという事ですが、僕の個人的見解では
"マンガの神様"手塚治虫先生の
「リボンの騎士」
(サファイヤ王子)(1967年)だと思われたので初めに
挙げておきたいと思います。
そもそもこの作品は手塚先生の出身地が宝塚市であり、
少年時代より歌劇団の舞台楽屋によく出入りしていた
事から誕生したと言われています。それにしても、
今でこそある程度一般的に認知されている
性同一性障害にファンタジーの味付けを施す事により、
"男装の麗人"を受け入れさせ、ついでに"ボクっ子"
という属性を誕生させた功績は大きいと思います。
なお、余談ですが
"男勝りな女性が
性別を偽って王子として活躍"というシチュ
そのものは男女入れ替わりシチュのルーツでもある
とりかへばや物語等で平安時代から既にありました。
まぁ「リボンの騎士」の場合は元々宝塚でも何度か
取り上げられたであろう「ジャンヌ=ダルク」等の
影響も窺えますが…ちなみに当の宝塚劇場に於いても
当然ながらこの
「リボンの騎士」は何度も公演
されています。
続いては実写の作品にも目を向けて見ましょう。
まずは
バトルヒロインチーム物の先駆けと考えられる
プレイガール(1969〜76年)です。

さすがに僕が生まれる前の作品でアダルティなお色気
スパイアクション物といった作風なので僕の趣味には
合いませんが、同時期に
石ノ森章太郎先生原作で
1クールのみ制作された
「フラワーアクション009ノ1」
(…原作とは設定は大幅に異なるそうですが…)等と
併せて重要な位置にあると思われるので一応紹介して
置く事にします。
実はある意味
ルパン3世の
峰不二子や後の
数多くのバトルヒロインチーム物に潜在的に影響を
与えているのでわ?とも思っていますが。
そしてもう一つ、これもまた
石ノ森章太郎先生原作の
「千の目先生」を元に実写ドラマ化されたものの、
後半路線変更による追加設定で原作とは別物に
なってしまった作品。
「好き!すき!!魔女先生」(1971年)
も忘れてはならない存在です。


調べてて初めて知りましたが、実は
仮面ライダーとほぼ同時期の作品で、
実写の変身スーパーヒロイン物ではこの作品の
アンドロ仮面が本邦初になるそうです。
しかも内容的には後の
"東映不思議コメディー"
シリーズにも通じるノリだった様で、
まさに
「美少女戦士ポワトリン」(1990年)の直系の
ルーツと言っても過言ではないでしょう。
再びTVアニメに目を向けて見ますと、
その2年後にようやく
「キューティーハニー」(1973年)

が登場する事になる訳です。同じく
"愛の戦士"のキャッチフレーズを有する
「レインボーマン」(1972年)と同様に初の
多段変身を行ったスーパーヒロインなのですが、
"七変化"自体のコンセプトは映画
「多羅尾伴内」
シリーズのパロディーであり、多段変身自体も
「ひみつのアッコちゃん」(1969年)の頃から
魔法少女物では定番の能力として登場して
いましたが、バトルヒロイン物の能力として
使用したというのがここでは特筆すべき点でしょう。
それ以外には実は僕はあまり語れる事が無いのですが、
その翌年に始まった
「魔女っ子メグちゃん」(1974年)
にもかなり影響を与えたという点にだけは
触れておきましょう。
さて、数あるバトルヒロイン物の中で黎明期に当たる
60〜70年代編の最後に紹介するのは
「ラ・セーヌの星」
(1975年)です。

フランス革命当時のパリを舞台とした時代劇ですが、
時代考証は割としっかりしているらしく同じく
フランス革命を扱った名作
「ベルサイユのばら」と
好対照を成している作品だと思われます。
どちらかというと
「リボンの騎士」の流れを汲む系譜の
バトルヒロインですが、デザイン的には後の
ポワトリン等のスーパーヒロインに連なる源流とも
考えられ、これもまた外せない作品だと思います。
とまぁこんなところで今回はこれまで。次回は80年代
を中心に色々取り上げて見たいと思います。とはいえ、
今度はジャンルが多様化してきて全部を取り上げてたら
1回では収まり切らないかも知れないので前半後半に
分けなきゃならないかも…でわでわ。

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