昨日、本部で義兄弟の住吉士心塾専武方塾頭と久方ぶりに顔を合わせ歓談、ともに稽古に励んだ。先生と兄弟の義約を交わしたのはともに士心塾を立ち上げた時の事である。その証に先生から件の手裏剣を拝領した。
私は寛永通寶を二枚購い、それぞれ一枚ずつ持ち歩くことにした。めげそうな事があると小銭入れからこの穴あき銭を取り出しては、じっと見つめ握り締める。それは、さむらいの誇りと気概を忘れぬためだ。
銭はさむらいにとって忌むべきものとされていたが、それには複数の意味が託されている。形而上、形而下に於いてだ。だが、しかし、薬は毒、毒は薬・・・而して金銭も哉(笑)。
何れの日にか、ともに一つへと還る(笑)。
市井では神前にて銭を放り込み、誠に身勝手極まりない頼み事をするが、それはなぜだ?(笑)。
昨日は良い機会だったので塾頭からマリオに稽古を付けて頂いた。士心塾で繰り返したピンアン三段をベースにした対短刀捕りの相対演武と対日本刀の体捌き三種類である。最初に二人で見本を示し、ぶっつけでマリオ(笑)。
私たちの突然の指名に、彼は目が点状態に(笑)。しかし、この手の稽古はオン・ザ・ジョブ・トレイニングあるのみだ。何度も繰り返すうちにマリオも少しコツが飲み込めてきたようだ。そこで切り手の稽古に入る。
塾頭が差し出す腕を力一杯押し下げてみよ、という言葉にマリオは全身の力を込めてトライ。真っ赤な顔で必死に力をいれるが住吉塾頭はびくともしない。そこで攻守交替。塾頭が軽く切り手を使うと・・・。
マリオは腰砕け、尻餅を突いてしまう。いくらがんばっても防ぎきれないのだ(笑)。
その後、これは気パワーか、ロジックは理解出来るが運用が判らない、気はどうすれば使う事が出来るのか・・・と質問攻めに逢った。塾頭と私は顔を見合わせて苦笑い。とにかくヤリなさい!
気は呼吸で丹田に溜め、そこから体内のサーキツトを経由して体の運用、自重落下と共に瞬時に放出されるものだ・・・と一応説明をしたが、何と無く判ったようであった。やっこさん、大丈夫かなぁ〜・・・(笑)。
その後、全ての基礎は演武線と型にあると言い聞かせ、型の稽古に入る。ポイントごとに短い捕り手の応用を説明しては、実際に組んでの演練を織り込んだ。最後は柔道(柔術)のグランド・テクニックの稽古だ。
これは教えると云うより二人で実際に組んだり掴みあって倒し、引き込み、押さえ、固め、締め、関節を繰り返す。互いに膝立ちになり用意ドンのグレゴローマンスタイル。押したり引いたりの競技形式だ。
マリオを何度も引き倒しては締めたり関節を挫いたり押さえ込んだりしたので、本人は少々めげたようだ(笑)。しかし、稽古とはそんなものではある。先生や先輩がヨシと云うまで決して許しては貰え無いのだ(笑)。
それにしても、やっこさん、本当に大丈夫かなぁ〜(笑)。
Over!

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