いささか乱暴な言葉だが、以前、特火畑の現役師団長の奥方を取材したことがあり、奥方はご自身の夫君をそう説明された。それがとても気に入ったのでそそのまま使うことにしたのだ。まぁ、しかし、私も新聞屋ではある(笑い)。
話しは、その師団長ご夫妻のことでは無い。以前、近代産業の発達の中核、ベルトコンベヤーと分業工程は野戦の砲兵隊から発生したシステムであるとされている、と云う話しをした。ご記憶されている諸氏もあるかと思う。
士心塾の講武で赤穂浪士隊の三人一組の戦法の話しになったが、今ひとつスッキリと得心しなかった。今朝、ある夢を見てピンと来たのだが、これは江戸時代に盛んになった兵学の砲術武門などからヒントの一つを得たものではないだろうか。
わが国で西洋式の兵学の研究が盛んになったのは1800年代初頭からだが、大砲は戦国時代から使用されている。また、遠く元寇の時には‘てつはう’(てっぽう?)と云う火気と、大陸式の武具や集団戦法に大和武士団が悩まされたとされている。
さらに赤穂では高い製塩技術が確立されており、商業の流通システムのノウハウもあった。商売は様々な機転や応用を必要とし、情報戦にも敏感で物事の流れを実際感覚で養うことが出来る。また、山鹿素行という一流の軍学者も居たとなれば・・・。
そして、毛利の三本の矢の例えの訓話は・・・昔からあまりにも有名である。
砲兵であれば、指揮官、副官、伝令兼補給手、射手、装填手、計測手、砲台手などで構成されるが、これを白兵戦の斬込隊として再編応用するなら指揮官、副官、突撃手の三名。二名では心もとないし間が取りにくい、相打ちの危険も高くなる。
さりとて四名以上では明らかに多い。住吉先生の体験談の通り、相打ちに加えて遊ぶ人間が多くなる可能性大なり・・・である。入り組んだ邸内での闘争が半分と予想されるので有効少人数を確定すると・・・。
つまり、バックアツプを数えて二名+一名=三名がベストか。
以上は状況証拠集積的な単なる仮説に過ぎないが、これから文献や専武実地で研究を行い結論を得たいとは思う。
灯台下暗し、ならぬ砲台下暗し・・・しかし、火気厳禁ではあるか(笑い)。
余談だが、子供の頃に戦車乗りは耳を悪くする、と現役の方から聞いた事がある。後年、私も鉄兜を被りバケットにしがみついたことがあるが(笑い)、その速い事、音の大きい事と云ったら・・・まさに嘶く鉄の馬ではあった(汗)。

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