指導の場合、やって見せることと言葉で説明することを併用する。自分の中では実演と同時に視覚・映像イメージを組み立てて、それを後付の言語・言葉で説明している。
チベット仏教に伝わる死者の書に興味深い記述がある。人間の感覚器の中で一番最後まで機能するのが耳・聴覚器官だと云うのだ。今日広く行われている枕経はそのためだと云う。
これから静かに生涯を終える人に、僧侶が心の持ちようを今一度説き聞かすのが枕経だと云うのだ。チベット仏教では数日前から僧侶が通いその勤めを果たすらしい。
写真は、「三万年の死の教え」(中沢新一著・角川文庫)。仏教と云う範囲を越えた宗教人類学的視点で書かれており、中々面白い書物だ。
難解な言葉遣いも無く、写真も多用されているので読みながらリアルタイムに映像イメージが浮かんでくる。
・・・この本は、言葉から映像イメージが浮かんでくるのだ。

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