恵比寿にある東京都写真美術館で13日まで開催されているセバスチャン・サルガドの写真展を観に出掛けた。数日前にNHKでも放映していたし、あちこちで注目されているだけあって、多くの人が観に来ていた。
アフリカの人々と暮らしを共にしながら撮った写真の多くは、彼がその人々に対して暖かい心で接している事が感じられる写真だと思った。悲惨な光景も暖かいヴェ−ルで包まれているような感じがしたのだった。
恵比寿に行く前に築地に立ち寄ったのだが、ここで大笑いをしてしまった事があった。
「築地パイプオルガン・ランチタイムコンサ−ト」という立て看板が目に入った。へえ〜気の利いたことをやっているんだ、と思ってよく見ると、それはなんと築地本願寺の主催であった。ええっ?? と驚いて立ち止まってしまった。
なんと本願寺さんにはパイプオルガンがあるのだという。キリスト教の教会にあるべきオルガンが浄土真宗の本願寺さんにある、という事はいったいどうなってるの?? とびっくりしてしまった。息子たちと驚くやら、愕然とするやら、複雑!! な気持ちで看板を眺めた。
お寺にもっと人が集まるようにしたい、というのであれば、お寺さんなりのやり方が他にあるのでは、と真剣に考えてしまう。仏教には声明という素晴らしいものがあるではないか。なぜにパイプオルガンなのだろう??? 理解出来ない!!
伝統とはなんなのだろう。伝統を守るとはそういう事だろう、と考える材料にしよう。


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