その1 かなり年配の女性が看護師さんに「もう疲れちゃったのよ、どこに行くんだったか忘れちゃって」と意っている。
「何科ですか?」との問いに
「それがわからなくなっちゃったのよ。この病院広いからあちこち探して歩いていたら、もう疲れちゃって〜」
「どこがお悪いのですか?」
「もうあちこち、体中みんな悪いのよ」
「では総合科でしょうか」「ああ、そうなの?」
という問答をしている。どうやらかかっているのが何科であるのか忘れてしまい、見覚えのある所を探し廻っていたらしい。
以前の私なら“あの様になりたくないな”と思ったかも知れないけれど、最近は“いつ自分もあの様になるのだろうか、出来るだけ遅い方がいい!!”と思ってしまう。脳細胞の動きが極端に遅くなっていることに恐怖を感じているのだ。
時の経つのは思っている以上に早いのだ、という事をしみじみ思うこの頃である。若い人たちは直に自分がそうなるのだ、という事を考えずに高齢者を見ているように思う。
身の回りに確実に高齢者が増えている。
あの方、一人で家に帰れるのだろうかと心配になってしまう。
その2 会計の前で手持ちぶさたに待っている時に呼ばれる人の名前が耳に入って来るのだが、今日は特に国際結婚をしている人が多いな、と想いながら聞いていた。確かに知人にもかなりそういう方が増えている。この病院が「国立国際○○センタ−」であることにも依るのかも知れないけれど。
それにしても予約をしてもかなり時間がかかってしまった。予約なしでも変わらないのではないかと思う程。そうか、予約は患者が集中しないためだけのものだろう。

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