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2011/1/28

『早春』  映画道

『早春』
DEEP END

1970年イギリス・西ドイツ映画 92分
脚本・監督:イエジー・スコリモフスキ
脚本:J・グルーザ、B・サリク
撮影:チャーリー・ステインバーガー  編集:バリー・ヴィンス
美術:トニー・プラット、マックス・オット・Jr.
音楽:キャット・スティーヴンズ、ザ・カン
出演:ジェーン・アッシャー(スーザン)、ジョン・モルダー・ブラウン(マイク)、カール・ミヒャエル・フォーグラー(水泳教師)、クリストファー・サンドフォード(スーザンの婚約者クリス)、ダイアナ・ドース(マイクの最初の女性客)、ルイゼ・マルティニ(娼婦ベアタ)、エリカ・ベール(浴場経理係)、アニタ・ロフナー(マイクの同級生キャシー)、アンネマリー・クスター(ナイトクラブ受付アンジー)、シェリル・ホール(ホットドッグの娘)、クリスティーナ・ポール(白い服の娘)、ディーター・エップラー(窯焚き)、カール・ルートヴィヒ・リント(浴場支配人)、エデュアルト・リンカース(映画館支配人)、ウィル・ダニン(若い警官)、ジェラルド・ローランド(マイクの友人)、バート・クウォーク(ホットドッグ売り)、ウルスラ・メリン(2番目の女性客)、ウリ・スタイクベルク(マイクの父)、エリカ・ヴァッカーナゲル(マイクの母)、ペーター・マルティン・ウルテル(年長の警官)、イエジー・スコリモフスキ(乗客)


   


15歳のマイクは学校を辞め、家から少し離れた所にある公衆浴場の仕事に応募した。マイクの希望は受け入れられ、早速接客係の若い娘スーザンに仕事の手順を教えてもらうことになった。彼女は、男の浴室係になったマイクに、時どき持場を変えようと提案した。お互いに異性の客についた方が、チップがはずむこともあるというのだ。確かに、マイクは女客に人気があった。あるブロンド美人の客などは、彼を抱きすくめながら、きわどい言集で熱くささやきかけたりした。一方、スーザンはスーザンで、浴場に付属した温泉プールの水泳教師と仲良くやっていた。彼はかつてマイクの学校の体操教師でもあった。マイクは、彼に対していつも小バカにしたような態度をとり続けるスーザンに惹かれていった。しかし、スーザンはマイクが童貞だということを知ってますます軽蔑するようになった。腹が立ったマイクは、彼女と婚約者クリスの後をつけ、映画館で前に座った彼女を、うしろの席から愛撫し始めたが、スーザンは潮どきを見て彼をひっぱたき、怒った婚約者は、ことの次第を支配人に告げた。警官が来たが未成年のマイクはそのまま放免された。数日後、スーザンたちがクラブへ踊りに行くことをかぎつけたマイクは、その後をつけ、通りのストリップ小屋にスーザンそっくりの切り抜きが飾られているのを見ると、隙を見てそれを盗み、婚約者と別れた彼女を追いかけて地下鉄に飛び乗った。マイクはスーザンに、彼女がヌードモデルに似ていることや、水泳教師との関係を大声でののしった。そこには多くの乗客がいたが、彼は嫉妬で気も狂わんばかりだった。浴場に帰ったマイクは、裸になって、プールに投げ入れたモデルの切り抜きを水中で抱いた。翌朝、水泳教師とドライブするのをマイクに邪魔されたスーザンは、彼の顔をしたたか打ったはずみで、婚約指輪をなくしてしまった。二人は、周囲の雪をポリ袋につめ、浴場に持ち帰った。休日のために水を抜いてあったプールに雪を拡げて溶かし始めた。そして彼女が婚約者に電話している間に、マイクはダイヤを見つけだした。彼は裸になり、プールの底に横たわった。ダイヤを舌の先にのせ、彼女を誘うマイクに、スーザンは裸になって近づいていった。しかし、待ちに待った瞬間なのにマイクには何もできなかった。“ママ”とつぶやく彼を尻目にスーザンが立ち去ろうとした時、浴場のかまたきがきて、プールを満たし始めた。マイクが失敗の原因を話してくれるよう頼んだが、彼女は冷笑するだけだった。絶望的になったマイクは、傍に置いてあったランプを彼女めがけて投げつけた。重いランプがスーザンの頭に当たり、彼女は沈んでいった。マイクは、死にかけたスーザンを抱きよせ、水かさの増したプールの底へ、一緒に沈んでいった。【「キネマ旬報映画データベース」より】

『アンナと過ごした4日間』のイエジー・スコリモフスキ監督作品。

もうオープニングからカッコよすぎ。
キャット・スティーヴンズ(現ユスフ・イスラム)さんの"But I Might Die Tonight"をバックに血の赤を基調にした画面、やがてカメラが引いていくと、アップで映し出されていたものがマイクが漕ぐ自転車だと分かる。
そしてその赤は最後の悲劇へと繋がっていく。

内容としては、『ばかもの』と同じく童貞クンmeets年上の女性だが(偶然なのかどちらもヒロインが成人映画館に行くシーンあり)、15歳の少年には婚約者がいながら妻子ある水泳教師と関係するスーザンのことは理解できるはずもなく、彼女を追い求める行為はエスカレートしていく。
ストーリー自体はどうということもないが、少年のどこにも持っていきようのない感情を見事に描き切り、卓越した青春映画になっている。

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