仕事。
大好きだった。
あたしの居場所があったからだと思う。
白血病だったことは隠して就職。
言えなかった。
病気だって言って快く採用してくれる職場はまずない。
あってほしいけど。
病気だからって仕事辞めさせられるのが怖くて、
否定されるのが怖くて…
そこに自分の居場所があったから、
その居場所がなくなるのが怖くて…
でも思えば
そこまでがんばって確保するものが
本当に自分の居場所なのか…
ほっとする場所じゃなくなっていた。
治療が始まることになり病気を告げた。
代表は言った。
「いつ復帰できますか?」
治療も始まらないのにもう復帰の話。
「…わかりません。手術したあとに抗がん剤治療も必要になると思います」
代表「辞めるんですか?」
あたし「辞めたくはないです。でも…みなさんに迷惑になるから」
代表「すぐに辞めると決めないで様子をみてからでどうですか?」
あたし「…ありがとうございます。そうしてみます」
居場所…
そこにあたしの居場所は確かにあった。
スタッフに囲まれ
利用者に囲まれ
必要とされ
頼りにされ
いつも笑ってるあたしがいた。

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