意識がなかった半年間。
あたしは何をしていたんだろう。
記憶がないって不安。
かなり不安。
意識が戻ってもあたしの体は動かなかった。
原因は…わからない。
重症筋無力症か??
ギランバレーか??
脊髄小脳変性症か??
意識が戻った時のあの頭の痛さ。
割れるように痛かった記憶。
意識があるのに動けないってしんどい。
しんどいなんてもんじゃない。
「このまま寝たきりになるでしょう。覚悟しといてくださいね」
家族もあたしもそう言われ、
あたしは障害者認定を受けた。
「ずっとこのままなんかなぁ…
いっそのこと死んでしまいたい」
いつも死ばかり考えていた。
自らいのちすら絶てない。
あたまははっきりしてるのに動けない。
なんで?なんで?
自分で死ぬことすらできないことが、
かなしかった。
悔しかった。
情けなかった。
天井だけを見上げる毎日。
楽しみなんかなかった。
大学の同級生が実習に…。
嫌だった。
「保険の効かない薬ですけど、使ってみますか?」
医師の問いかけに
父と母は「はい」と即答。
金額は…予想をはるかに超えていた。
でも生きるためだからと、父と母。
いのちをお金にはかえられないって。
その薬を投与したら、
あたしの体は動き始めた。
足の指がピクピク。。。
手の指も。。。
奇跡!!
ミラクルを起こした瞬間でした。
寝たきりと言われ、
身体障害者1級のあたしは
自分で歩いて障害者手帳を返しに行ったのでした。

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