私の父は77歳、現役の内科医です。
週4日白衣を着ています。
普段はごく普通の「ぁ〜しんど(疲れた)」が口癖の後期高齢者(4月からはじまる新医療保険制度に基づく)
ですが、白衣を着て聴診器を首から下げると、背筋が伸び目も鋭くなります。
今だ胃透視もやります。エコーもやります。CTも撮ります。胃カメラもやります(これは周りに止められていますが)
もちろん読影します。(画像診断)
それよりも、なじみの患者さんと話をするのが楽しいようで診察室からよく笑い声が漏れてきます。
きっとこれが父の診察方法なのでしょう。
話が長すぎて、患者さんが待ちくたびれると隣の処置室で兄が効率よく診察をしていきます。もちろん父に会いたい患者さんは順番が来るまで待って頂いています。
こんな町医者がいても良いと思います。
ある夜、父の自宅に遊びに行くと、「褥瘡の処置」「糖尿病治療」などのテキストを虫眼鏡を使って読んでいました。
その後「ちょっとエクセルの使い方おしえろや」とパソコンを出してきました。
まだ勉強してる、恐ろしい年寄りや〜。と思いながら
私はそっと家を後にして自分の部屋で福祉のテキストを開きました。
昨日大阪で父の「喜寿を祝う会」を開きました。
とても楽しそうに夜が更けるまで話をしていました。
若いドクターからある病気の治療方法の話を聞くと、
レストランのナプキンに一生懸命メモをして、しつこいくらい質問を
していました。
「こんな楽しいことはない、毎年やってくれ」
とリクエストありました・・・・・。
とても立派な父です。私の先生です。


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