滞在期間中毎日見えた、と言う人。全く見えなかった、と言う人。自然が相手だと文句も言えず、泣いた人も多いと思う。
私も泣きそうになった一人だ。オーロラを見に行こうと写真好きの友人2人を誘ってアラスカ、フェアバンクスに降り立ったのは2000年3月後半。
何故この時期かというと、オーロラが11年に一度、不思議な形や色を出すその周期にあたってたからだ。
地球と太陽の位置関係だ。調べるに調べた。アラスカ大学オーロラ研究所、アラスカ観光局、現地の写真愛好家などHPで調べまくった結果、春分の日(3月23日)前後がベストだと分かった。オーロラが出る確率を聞かれたら90%以上と答えただろう。万を期して出発した。(とはいうものの、大陸乗り換え自由の格安チケット)
来る日も来る日も、待っても待ってもオーロラは現れなかった。天気はよかったが-25℃、外で待ち続けるのは体力も気力も必要、3時間が限度。時折ロッジで体を温めながら朝まで待った。
4日目滞在していたチェナホットスプリングスは厚い雲に覆われ始めた。天気予報では北に200キロ移動すれば晴れの区域になっていた。ガソリンを補給して北上した。マンレイという小さな町を目指す。
が、裏目に出た。出発した時間が遅すぎた。地図は高低差を書いていない。山沿いの道路は風雪で見えなくなり、加えて日没。すれ違う車もいない。外気温-30℃。引き返すにもガソリンが足りない。車も大きく揺れる。
もはやこれまでか・・・・・つづく。

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