今日は特にこれといって話題はないので、昨晩、テレビで見た番組に
ついての感想になると思いますが、昨晩深夜、NHKスペシャルの再放送
でアメリカと日本のアニメについてのドキュメントをやっていました。
いまや世界的に流通していて一目置かれている日本のアニメ。
漫画の神様手塚治虫先生の超有名作品である「鉄腕アトム」のフルCG
映画をハリウッドが製作している状況がレポートされていました。
アメリカはあくまでも設け主義、アトムのデザインも、ネットであらかじめ
海外の人たちにアンケートを行い、手塚さんの原作のままのアトムと
アメリカのデザイナーの人がいじくったアトムとどっちが主役なら、より
その作品を見てみたいと思うか?と聞いたらしい。
すると、圧倒的にアメリカのデザイナーのアトムが好評だった!!
いやいやいや!!あれアトムじゃね〜っす!!
誰やねんこの兄ちゃん!?って感じでした。
でも、海外の子供たちは、より年上のヒーローが好きらしく、手塚さんの
アトムだとどうみても2,3歳の子供にしか見えず、それではヒーローと
しては見なされないらしい。
そんな事知るか!!
さすがの手塚プロの担当者もそこは譲れず、デザインの修正を依頼。
若干原作に近い感じにはなったものの、まだまだ手足も長くて大人びて
いる。
本当にこれで大丈夫だろうか??
他でもGONZOという最近わりと頭角を現している会社が海外向けに
アニメを製作しているというやつで、「アフロ・サムライ」というアニメ
がそれです。(絵は私もどこかで見たことあります)
アメリカ好みの絵柄にし、アニメの作り方もなるべくアメリカ流にする
ようにして、吹き替えなども先に声を収録してからそれにあわせて
キャラの口の動きを合わせるという作業。
ところが、これも設け主義先行のアメリカのわがまま爆発ってやつで
決まっていた配役の人の口調に合わせて完成した直後、あるキャラの
配役を突然交替宣言。
より人気の高い女優さんとの交渉権を獲得したので、その女優でいく
とのこと。
で、全部作り直し。
なんてわがままなんだ!!
これから世界的に日本のアニメを売っていくためにも、昔の作品に
対して保守的になってばかりではいけないし、海外メディアの意見も
我慢してどんどん取り入れなければならないと締めくくっていたけど
それは違う!
海外のやり方に従ってしまったら、それはもう日本アニメじゃないでしょ?
日本のアニメだからいいのであって。
しかも、原作に関して保守的になりすぎてはいけないと言うけど
原作をいじくりまくったら、それはもうその作品ではない別物。
最近は日本でも全く別の作家さんがその原作を漫画化したりするのが
当たり前になってきているけど、あれは私はあまり好きじゃない。
だって、その作品はその漫画家のものであって、その人の人生観や
哲学のメッセージが盛り込まれているのに、他人だと違うニュアンスに
なってしまう。
アメリカ人だって、大好きなコミックヒーローたちが日本風に書き換え
られたら受け入れられる?
目も大きくされて体のデザインもディフォルメされ、外国人には
わかりづらい日本文化独特の細かい描写など取り入れられたら、
それはもはやアメコミヒーローじゃないでしょ?
それと同じだと思う。
出来上がりは素晴らしいものになるかもしれないけど、私はきっと
そのフルCGハリウッド版アトムは心底好きにはなれないと思う。
どこまで原作を大切にしてくれているか、不安交じりにも楽しみでは
あるけどね・・・
これがフルCGハリウッド版アトム。
これでもだいぶましになったよ(苦笑)
【本日の夕食】
★いわしの蒲焼
★野菜の煮物
★いわしのつみれの味噌汁

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