いつも喜び、 絶えず祈り、 すべてを感謝する。 そのような日々を過ごしたい。

2009/9/21

司馬遼太郎記念館  

東大阪市・・・家から37分(ナビいわく)のところに
司馬遼太郎記念館はあります。
近いから、いつでも行けると思っていましたが、
やっと今日9/21に行きました。

下町の風情の漂う道を通り、大阪の匂いを感じながら
近鉄奈良線八戸ノ里駅の高架をくぐり抜けた住宅街にありました。
シルバーボランティアの方が2,3人表に立っておられて、駐車場へ案内してくださる。

門をくぐり、むくげの花の咲く庭の道を進むと、司馬さんが執筆なさっていた書斎が、
すべて見えるように、ガラス張りになっている。(入れません)
未完の原稿ー「街道をゆくー濃尾参州記」の資料類、原稿用紙、めがねなどが、
そのままの状態で保存されている。
もちろん壁いっぱいに本。
執筆の机は奥にあり、前のサンルームの座り心地のよさそうな椅子に座って、
庭を眺めながら本を読んだり、休息しておられたらしい。
菜の花は時期が違いますが、お好きだった、つゆ草が1輪咲いていました。


安藤忠雄氏の設計による記念館は地下と2階建て。
1階と地下は一部吹き抜けになっている。2階は事務所で入れません。


地下1階の展示室の案内(冊子)には、こう書かれていました。
********
見ていただくと同時に、この空間で司馬作品との対話
あるいは自分自身との対話を通じて何かを考える。
そんな時間をもっていただければ、と思います。
展示品を見るというより、何かを感じ取っていただく場所でありたいと念じています。
******

この空間とは、2万冊の書物が吹き抜け部分の11メートルの壁の両側と側面にある。
図書館ではなく、知的な頭脳、思考の中に入るような感覚。

また地下には、150名ほど収容できる小ホールがあって、
池澤夏樹、辻井喬、養老猛司、、、などなどの講師を招いての講演会があったようです。
いろんな集会を企画しておられるようです。

今日は定期的な映像「時空の旅人」(16分)・・・(2回も見てしまいました)と、
街道をゆくの「松前藩の城」(15分)を上映。これは「菜の花の沖」で出てきます。
商人、高田屋嘉兵衛のお話。彼はロシアへも行っている。
NHKの創ったもので、15分おきくらいに、何回も見ることができます。


司馬遼太郎さんが、何故歴史上の人物を選んで小説をお書きになるようになったのか。
ずっと疑問でした。

そのわけが、今日「時空の旅人」を見て分かりました。
彼が軍隊に行ったとき、満州から、本土決戦に備えて栃木県に返されたとき、
「民が避難して北上してきたとき、軍隊が敵を討つために進軍するのとぶつかったら、どうするのですか」と陸軍の上官に聞いたら、「戦車で踏み潰して進めばいい」という答えが帰ってきた。
驚き、呆れ、恐怖さえ感じて、それから人生観が変わったという。
このような指導者の国のゆくすえはどうなるのかと。

「この国のかたち」
これが生涯をかけて追求したもの。

過去の日本人はどうなのか。明治時代、江戸時代に立派な人物はいなかったのか。
それが6万冊という本(資料)を集め、徹底的に歴史を調べ上げ、哲学書、和歌、研究書、地方史、韓国語の辞書もありました。聖書も。
いろんな歴史辞典、さまざまな辞書を集め、読んで、読んで、
「そこから搾り取った透明なしずく」(そのように記念館では表現されていました)

ほんとうにこの国、日本国のことを思って生涯を送った人物を小説にした。
竜馬に始まり、正岡子規が大好きで、子規の全集も編纂しておられるとか。

今回は「坂の上の雲」の執筆過程を、大きな時勢年表で表し、原稿、万年筆、写真など特別展示されていました。


偉大な魂・・・を感じました。

「司馬遼太郎の頭脳の延長上にあるのがこの大書架」(と記念館では表現されていました)
本に囲まれていると安らぎを覚える私には、安息の空間でした。

☆☆☆
有名な竜馬の写真の胸から上の部分そっくりの
天井の染みを、うっかり見落としてくるところでしたが、
確認しました。
記念館が出来てから1年半でできた染み。
コンクリートの打ちっぱなしの安藤忠雄氏ならではの建物を
まさしく竜馬が覗きにきた。。。。
誰が見ても、竜馬としか見えない、そのような染みでした。


司馬遼太郎のファンには必見の記念館です。
来訪者のノートには「やっと来ました」とか。「三度目の訪問です」とか、「孫を連れてまた来ました」とか。台湾からの人や、神奈川、高知、広島、、遠方からも多くいらしてました。
「二十一世紀に生きる君たちへ」という小学生の教科書にも載っているメッセージは、
全文が額に入れて掲示してあります。それを読んで感動しました、というコメントも書いてありました。
これは司馬さんの青少年への遺言のようなもので、
「たのもしい」人、思いやりのある人、人の痛みの分かる人
になってほしいという切なる願いがこめられています。
この名文は、1つの小説を書くよりも心血を注いだといわれるものです。

私もノートに足跡を残してきました。
あなたもぜひ、ノートに思いを書いてください。


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阿寒遠景  上川

northland-art-studioさんからお借りしました。
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2015/7/11  0:33

 

文学の 片鱗も無し 我が書斎

司馬遼太郎 だけが居座りし


二日酔い 本棚見れば 鯨海

酔侯の睨み ことに効く


情けなし 朝の目覚めの ぼけまなこ

新聞読めど 覚めもせず


又今日も 酔いの夜待つ 昼日中

只冗漫の 日溜まり眺む

 



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