いつも喜び、 絶えず祈り、 すべてを感謝する。 そのような日々を過ごしたい。

2018/4/30

『卒業』 東野圭吾  

連休ですが、いかがお過ごしですか。
私は混雑しているところへ行くのは、苦手なので、
家で読書三昧です。

毎月30日は、ガスコンロの日と決めているので、
ガス台と換気扇の大掃除はしました。

東野圭吾の推理モノは、読み始めると止まりません。
自分で犯人を推理したり、トリックを想像したり、、、
というわけで、『卒業』
読み終えました。
これは『放課後』で乱歩賞をとったあと書いた最初のものらしい。

高校時代からの友人で、大学を卒業する男女7人。
剣道部と茶道部が出てくる。

茶道の雪月花式という点前をうまくトリックに使ったり、
剣道の試合もあり、なかなか和でした。

後の、『ガリレオ』や、前回読んだ『手紙』を彷彿とさせる場面もあちこちに見える。

学生を描くには、確かに若い時のほうがいいようだ。

そして、『祈りの幕がおりるとき』に明かされる、お母さんのことも出てくるし、
お父さんとの関係は、この時から変わらない、ということもわかりました。

さかのぼり東野圭吾、、、と言える読者である私にとっては、
初期の作品も、関連がわかって、なかなか興味深いです。

さて、次は何を読もうかな。


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『卒業』
  講談社文庫版
1

2018/4/26

『手紙』 東野圭吾  

いままで東野圭吾の作品を読んで、こんなにも最後に、胸がつまって涙が溢れたのは
初めてです。
最初は、強盗殺人を犯してしまう兄。
父母も亡くなっていて一人取り残されてしまう弟。
この展開に、どんな暗いお話かと、読み進む気持ちが
失せてしまうほどでした。

古い作品だろうと思ったのですが、
やはり2001年の7月から2002年の10月まで、毎日新聞の日曜版に連載されたもの。
2003年に毎日新聞社から単行本になる。
129回直木賞の候補作品になる。
2006年文春文庫版。
2006年映画化。

犯罪加害者の家族の苦しみ。
こんなにも具体的に想像することすらしなかった。
父が亡くなり、二人の息子を懸命に育てる母も過労死する。
兄は、弟を大学へ行かせたいと焦り、強盗を働いてしまう。
いないと思っていた老婆が現れ、殺してしまう。
刑務所へ入っている殺人者の兄がいることで、
社会的に大きな差別を受ける弟の苦しみ。

差別はいけない・・・と声高に言うことはできる。
しかし、できれば交際は避けようとするのが人間だ。
それが現実の社会。

その中で、弟を受け入れ、理解する寺尾と由美子の存在は尊い。
平野社長も大きい人物だ。

弟に詫び、気遣う兄。
兄を恨み、拒絶してしまう弟。
けれど血のつながりは、絶つことはできない。
兄を想う弟。
弟に手を合わせる兄。

***
直貴はようやく口を開いた。歌おうとした。
だが声がでない。
どうしても出ないー。
***

きれい事ではすまされない現実の社会。
人間の自己中心。
世間体や体面を取り繕うことしか考えない人。

人間をどう捉えるか。
東野圭吾の多くの作品の底に流れる人情味。
なんだかその原点を、ここに見たような気がしました。

膨大な作品を生み出している作家の源泉は、
このあたりにあるようだ。
だから、多くの作品が多くの人々に受け入れられ、
共感され、映画化されているのだろう。

作者の御健勝を心よりお祈りいたします。

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2003年初版版  毎日新聞社発行

追記
古い映画だから、無料動画があるかなと検索してみたら
ありました。
設定が少し変えてありましたが、泣きました。

罪を悔いることと、赦すこと。
赦すには、年月がかかることが多いような気がします。
また、自分自身の中に、差別や偏見がないかどうか。

「何事も党派心や虚栄からするのではなく、
 へりくだった心をもって、
 互いに、人を自分よりすぐれた者と思いなさい」
という言葉があります。

できたらいいなあと思う言葉のひとつです。


1

2018/4/24

PACブラス・アンサンブル  音楽

久しぶりに、芸文のワンコインコンサートに行ってきました。
PACというだけで、曲目は全く知らないで、おまかせ。

今回は、初挑戦の4階席。
以前、友達が、4階の席、高すぎて怖かったあ〜と言ってたのを
思い出しましたが、やはり自分で体験しなくてはと予約。

舞台に向かって左側の袖の2番目。
一番驚いたのは、普通に座ると、舞台が見えないこと。
身を乗り出して・・・手すりが擦れて剥げているのも納得。
1階の座席が、遠ーくに見える。
2階、3階の後部座席は、はるか、はるか遠ーい。
ちょっと足がすくむ感じで、ぞくっときました。
でもそんなに怖いとは思いません。
それよりも、大ホールの天井を間近に見られて、
席の前にあるライトの形もよく見える。

舞台の斜め上(はるか上空)なので、演奏者を上から見下ろす。
頭の中で、「天井桟敷の人々」という言葉が、ぐるぐる回る。

曲目はアメリカンサウンド!ということで
エリック・イウェイゼン作曲の ウェスタン・ファンファーレから始まる。
 これは10人全員で演奏。
  トランペット4本 ホルン2本 トロンボーン3本。チューバ1本。
ガーシュイン作曲 組曲「ポーギーとベス」から
  9曲。もちろん有名なサマー・タイムあり。
バーバー作曲 弦楽のためのアダージョ
  これは、映画「プラトーン」で初めて聞いて、感動し、
  曲名と作曲者を探し回って見つけた曲。
  後に、アメリカではテレビなどで訃報を流すときのBGMと知った。
バーンスタイン作曲 組曲「ウェストサイド・ストーリー」から
  5曲。プロローグ マンボー チャチャ クール どこかへ
  なんでも今年が、バーンスタイン生誕100年だとか。
  彼は芸文の音楽監督佐渡裕さんの師匠でもある。
   この曲だけ、ドラムの演奏がついた。
   真上からドラムの演奏を見ることなんて、ほとんどできないこと。
   お隣の席の感じのいいおばさんと、ドラム、良かったですねと話した。
   彼女も4階席は、初めてだとか。なんだか共感しあった。
   とても素敵なドラム。かっこよかったです。

ブラスの演奏に編曲してのものでしたが、
なかなか良かったです。

初めての4階席での鑑賞。
スリリングではありましたが、舞台が見えにくいのは、難有り。
再度挑戦する気持ちは、10%くらいでしょうか。

でも、演奏者との距離は、そんなに遠くはなく、
息を吸う音は、何度もはっきり聞こえました。
音は上へあがるのですね。

コンサートホールの設計。
その音響。
これも芸術の世界ですね。

楽しかったです。
 
  
 

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2018/4/19

「砂の器」1974年版  映画・演劇

NHKFMの「松尾堂」で、映画「砂の器」シネマ・コンサートがあると知りました。
4/22土曜日 NHKホール
4/28土曜日 大阪 ビッグ・アイ

それで、YouTubeで映画を探しました。
古い映画だから、見れるのではと思ったのです。
そして、デジタル・リマスター版を見つけて、良かったと思い
見始めたら、なんと、丹波哲郎が中国語で話すではありませんか。。。
中国語の字幕ならともかく、吹き替えでは話になりません。

それでレンタル店の半額の日にたった1本しかない「砂の器」を
借りてきました。

1960年5月から読売新聞の夕刊に連載されたもの。
それを1974年に構想から十何年かの月日を経て映画にする。

もちろん有名な映画なので、断片的には見ていましたが、
今回、じっくりと腰を据えて見てみて、
やっぱりすごいと思いました。
多くのリメイク版は、歯が立たないと痛感。

あの父と子の放浪の映像と、音楽が融合している。
また刑事たちの最終的な会議の様子との交錯もうまい。
海岸線(龍飛岬らしい)の映像は、絵を見ているようでした。
日本の四季・自然・列車などの撮影にも、郷愁を覚えました。

それと、殺人現場を検証している場面はあるけれど、
殺人の映像がないのも、救われました。
英良と恩人である三木謙一のバーでの会話が映像ではないのも
良かったです。

映画が、だんだん劇画の影響を受けて、暴力の場面が多くなったこと
残念です。

外国の最近の映画の、映像を見ないで、音だけを聞いていると、
やたら、ギャーギャーと騒ぎ立てているだけ。

この「砂の器」という映画に、生の演奏をつけたいという気持ち。
とても理解できます。

去年2017/8の夏にも大好評のうちに行われたようです。

「宿命」の作曲は、菅野光亮。

映画の中の俳優さんたちは、みんなまだ若く、
そしてすでにいなくなっておられる人たちも多い。

久しぶりに古い傑作映画を見て、感慨深いものがあります。

その時代のその場所を映像で残しておく。
映画って、やっぱりいいですね。


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映画「砂の器」DVD
1

2018/4/17

『どちらかが 彼女を殺した』 東野圭吾  

加賀恭一郎シリーズを、もっと読んでみたいと思い、
この本を借りてきました。

1996年6月の作品なので、かなり古いというか初期。

やや展開がまどろっこしい気もしますが、
やっぱり、最後は、さすがの終わり方。

テレビドラマになっている「新参者」のせいで、
いや、お陰で、阿部寛の顔がちらちらしますが、
役者としては、合ってると思います。

刑事としてよりも、一人の人間として、暖かい。
これは、作者の気質なのでしょうか。

えっ、どっちが犯人??と一瞬思いましたが、
やはり、あっちですよね。

まだ、映画「祈りの幕が降りるとき」は、見ていませんが、
加賀シリーズを読むと、より味わえるのかもしれません。
私は、東野圭吾と会うのが遅かったので、
結構早くに、『祈りの幕が降りるとき』を読んでしまいました。


マスカレード、シリーズの最新版『マスカレード・ナイト』は、
図書館で、234人待ちだったので、キャンセルしました。
2019年には、第1作の「マスカレード・ホテル」が映画化決定とか。

本当に人気作家というのは、映画化されるのも多いのですね。


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『どちらかが 彼女を 殺した』
(講談社)
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