いつも喜び、 絶えず祈り、 すべてを感謝する。 そのような日々を過ごしたい。

2011/11/28

「森は生きている」  映画・演劇

「森は生きている」
   サムイル・マルシャーク作  湯浅芳子訳 ワルワーラ・ブブノーワ挿絵

この童話は、舞台でよく上演されます。原題は12月(じゅうにつき)
私は子どもの頃その演劇を録画したものをテレビで見て、深い感銘を受けました。
ずっとこの題名が忘れられませんでした。

最近、訳者の湯浅芳子と挿絵のワルワーラ・ブブノーワというロシア人女性のことを友人から聞き、懐かしくなりアマゾンを調べました。
およそ60年前の1953年に岩波書店から出された、そのままに岩波少年文庫から出ていることが分かりました。


童話なので、オオカミも、としよりガラスも、ウサギもリスもしゃべります。
1月から12月までの月の精も出てきます。
老婆や、いじわるなむすめ、ままむすめ、わがままな14歳の女王、博士、老兵士もいます。

さりげなく社会風刺があり、欲張らないこと、優しい心、謙遜であることが、いかに気持ちの良いことか、、、、わかる。

この場面を舞台で上演するとしたら、こういうふうになるのだろうか、、と想像力をふくらませながら、楽しく読み進みました。

韻を踏んでいるところは、原語を残し、訳を括弧でいれる。その配慮もとてもいいとおもいました。作者マルシャークは詩人なのです。

そして驚いたことには、作中に出てくる歌を、訳は少し違うのですが、思い出しました。

♪ 燃えろ、燃えろ、赤い火
  パチパチ燃えろ 赤い火
  パチパチパチパチと
  燃えろ、燃えろ、赤い火


可哀想なままむすめが、その気立てのよさで、最後には幸せになる、、というロシア版シンデレラのお話です。

何故、どこに、子どもの私は感動したのだろう・・・・と考えました。
森の中で、四季がたちまちに変化していくところだろうか。。。
ままむすめが幸せになったことだろうか。。。


初老?になったいま、もう一度、舞台でこの作品を見てみたいと思いました。

どなたか、上演をご存知でしたら、教えてください。
遠くでは行けませんが、テレビで舞台を見れたらと願っています。




サムイル・マルシャークの最後の作品「魔法の品売ります」(原題 賢い品々)も続けて読みたいとまた、アマゾンへ。
持病になったアマゾン病です。。






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スパース・ナ・クラヴィーノ大聖堂

ロシアの風を感じます。

northland-art-studioさんからお借りしました。
(玄柊さんのペン画)

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フェリシア

「ぶどうの樹」さんからお借りしました。
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2011/11/25

八日目の蝉  映画・演劇

昨日、DVD「岳」を返却して、「八日目の蝉」が2本だけ返ってきているのを見つけて、借りてきました。

いつも、DVDを借りると、後を引くというか、返却と貸し出しを繰り返してしまうことが多い。半額デーならなおさら。。

やはり原作がしっかりしているからでしょうか、母と娘の4年間の絆を思い、涙がでました。

この本は、MBSラジオの朝の番組で、とてもいいと紹介されていて、すぐに図書館へ申し込んだのですが、やはり人気小説らしくて、今やっと順番が23人待ちになったところです。


「キッズウォー」というドラマは息子たちがよく見ていました。
主人公はその井上真央。
彼女を4歳まで育てた母=誘拐犯を、永作博美。
小池栄子もいい感じ、歩き方がいい。
余貴美子はカルトの主、エンジェル、独特の雰囲気。
田中泯の存在感は、さすが。古い写真館にぴったりと納まっていた芸術家。

原作者、角田光代の作品は全然読んだことがありませんが、
社会現象をとらえ、問題提起していると思いました。
異常な状況設定でありながら、母と娘の繋がり、
家族とは。。。と問いかけてくる。
血縁はなくても親と子の愛情は育まれる。
オウム事件をふまえ、カルト集団での生活も描いていました。

出演者それぞれが、役にふさわしく、
いまも思い浮かぶ場面がいくつもあります。

母から娘、手から手へ、見えない大事なものを渡す。

私は子どもたちに、渡してきただろうか??

**蛇足ではありますが、
混乱の元、不幸を作った夫のことは、小説ではどのように描かれているのか興味があります。
現実に、病院から赤ちゃんを盗んだ女性がいました。

幼い子供にとって、本当の母親と信じて育ってきたのに、ある日、知らないおじさんとおばさんが自分の両親と知らされたら、、、、。

実の母親の錯乱には、夫への恨みもこもっているような気がしました。

映画を見たいま、原作を読んだほうがいいのかどうか、、、迷っています。



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心願の花   北海道 余市


northland-art-studioさんからお借りしました。


蓮の花のように、泥の中からも清らかに美しく咲く。
心願ですね。

いつもお写真をありがとうございます。
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2011/11/23

映画 「岳」  映画・演劇

勤労感謝の祝日、いかがお過ごしでしたか。
うちの家族は、みんないつもと同じように勤労に出かけました。

今日から3日間、DVD/CD・コミックが半額になるので、午後から行ってきました。
さすがに祝日、駐車場は満車、子どもを連れた人達がたくさん来ていました。
借りたいと思っていたものはなく、話題作は20本〜30本あっても、すべて貸し出し中。
かろうじて2本だけ返ってきていた「岳」を借りてきました。

ご覧になりましたか?
私は帰宅した長男と一緒に見ました。

小栗旬と長沢まさみ、佐々木蔵之介が出ていました。
山岳救助隊のことだとは知っていたので、きっと美しい山の景色が見えるだろうと期待して借りました。
空中撮影が多く、白銀の世界でした。

内容は、まずまず。悲惨なむごい場面は少なく、山の達人”三歩”(小栗旬の役)と、空の達人(ヘリコプターで救助)の活躍。

山に捨ててはいけないのは、「ゴミと命」。。。

隊長(佐々木蔵之介)の決断。二次災害を避ける。隊員たちの命を守る。
退却する勇気。

教えられました。


登山家は、町では見られない空の色、雪原の変化、登頂した達成感。。。
それが忘れられなくて、遭難する危険を承知・覚悟の上で、それでも登りつづけるのでしょう。



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雪原の彼方 

northland-art-studioさんからお借りしました。
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2011/11/11

「オグマの世界」  映画・演劇

2011年11月11日、切符愛好家たちには無視できない今日、
神戸市灘区民ホールで、「オグマの世界」という朗読・舞踏・能笛の舞台を見てきました。

久しぶりの生の演劇で、しかもそんなに大きなホールではなく、中央の最前列という「かぶりつき」で見たので、役者の息遣いが聞こえました。

能舞台のように、中央が四角く前に出ていて、両側には後ろの舞台へ上がる階段も付いていました。客席へ降りてきて走り回ったり、演劇ならではの演出もありました。

5人の女性たちが企画したこの舞台は、とても斬新なものでした。
河東けい   俳優・演出家・・・・朗読
まやはるこ  シンガーソングライター・ボイスアーティスト・・・声・演技
野中クミコ  能管奏者・・・・能の横笛
ルクミニー・ナオコ 南インド古典舞踊バラタナーティアム踊り手・・・踊り・演技
清水あきよ  ハプトマイマー・・・踊り・演技  


暗い舞台に、背もたれの高い椅子が7脚。左右の灯台のロウソクに、マッチで灯をともすところから始まります。

オグマと聞いても、小熊秀雄であると思う人は、ほどんどいないでしょう。
最初に狂言回しの人が、小さな鐘を叩きながら、小熊秀雄の説明を楽しくする。
昭和初期の詩人・評論家・童話作家、小樽で生まれ、3歳のときに母を亡くし、20歳のときに三木姓から、母の小熊姓に変わる。旭川新聞社の記者となる。上京しおしゃれな池袋に住み、「池袋モンパルナス」という言葉の名付け主、、などなど。


役者たちが、あちこちから出てきて、朗読が始まる・・・・
踊る人あり、笑い声をあげる人あり、どういうふうに展開していくのだろう。。

「夫婦牛」と「緋牡丹姫」という小熊の童話を朗読しつつ、舞踏と声と笛の音で、その世界をつくっていく。

「緋牡丹姫」では、最後の花園で、「笑うと不幸なことになる」と知りながらもすべての白牡丹が、緋牡丹姫のために笑う。
この場面を、どのように演出なさるか、とても興味がありました。

すると、また狂言回しの人が、一時舞台の進行を止めて、観客に向かって、「ねえ、あなた、どうしますか?笑いますか?恐ろしいことになるのに」と、すべての観客を白牡丹に見立てて、客席に下りてきて、何人かに聞いたりする。
朗読者の本を借りてきて、観客の一人に、「ここに書いてあるんですよ、不幸なことになると。読んでください」と読ませたりする。

近頃は、こういうふうに客席と一体感を味わうというのが、流行っているのでしょうか。
面白い試みだと思いました。
小熊もこういう遊びは、喜びそうな気がしました。


こうして私たちは、90分の創作芸術の世界に浸り、
新鮮で美しく完成された舞台を見せていただきました。


☆☆☆☆☆☆☆

ところで、今日一番の不思議な出来事は、
河東けいさんの同級生という86歳の女性と親しくなったことです。

昭和20年、日本女子大学でいっしょに学んだという小柄な婦人は、一人で金沢から日帰りでいらっしゃった。
偶然、隣の座席に座られたこともあり、お互いにひとりなので、あれこれお話をしました。


河東けいさんから毎年出演する演劇のお誘いがあるらしく、大阪にもよく来ていますとか。
「遠くからよくいらっしゃいましたね」というと、
「いえ、彼女のほうが、大変です、あんなに頑張って演じているのですから」と。

恐るべし、日本の高齢者!!86歳!!

金沢は、私が20歳の記念に、初めて一人旅をした思い出の土地。
能登に憧れていて、どうしても行きたかったところ。

小柄な婦人は、お生まれは静岡だけれど、20歳で東京へ進学、その後30歳で結婚してからずっと金沢とか。
「神戸の町は、いい町ですね。」とおっしゃって、帰りにバスで町を見て行きたいとおっしゃる。観光ループバスは、まだあるだろうか。。

終わってから客席でお別れしたのに、またバスでご一緒。
三宮駅で私は降りて、バスにいる小柄なご婦人に手を振って別れました。

もちろん、住所も交換。
これから文通できたら、どんなに楽しいことでしょう。

こんな不思議なお出会いがあるとは。
2011年11月11日は、忘れられない日になりました。


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港の光景  光る水面  小樽


noethland-art-studioさんからお借りしました。


この水面(みずも)のように、いくつになっても清らかに輝いていたい、ですね。
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2011/11/10

ある小さなスズメの記録  動物

ある小さなスズメの記録
   人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

         クレア・キップス 著  
         梨木香歩 訳

piyoさんから紹介されたこの本を、早く読んで感想をブログに書きたいと思いつつも、図書館から借りている本の返却期日に追われて、なかなか読めませんでした。

12年7カ月と4日共に暮らした小さなスズメへの著者の溢れる愛に感動しました。
偶然開いた聖書のマタイ10章の29節、その写真のページで涙がこぼれました。
読み終えてからも、涙が溢れます。

原題は「Sold for a Farthing」
「スズメは二羽まとめて1銭で売っているほどのものである。
しかしそういうスズメの一羽ですら、主の許しなしでは、地に落ちることもかなわないではないか」(新約聖書 マタイによる福音書 10章29節)
Farthingとは、この「1銭」をあらわすお金の単位。


訳者のあとがきに、とても共感したのでここに書いておきます。

「キップス夫人の文章は格調高く、感情表現を極力抑制し、スズメの行動を客観的に推測するのに必要な情報を冷静に著述しようとする意志が見られた。だからこそ、そこから隠しようもなく滲んでくる、クラレンスと共に過ごした日々への愛惜が胸を打つ。こういう文章を訳す喜びを幾度となく思った。いつまでも手元に置いて訳し続けていたかった気がする。

「一人暮らしの寡婦」、というのが、彼女の形容する彼女自身なのだが、孤独に耐えうる精神力を持ち、洞察力に富み、クラレンスに勝るとも劣らぬ向学心と、それがもたらしたところの教養に溢れた女性だということは、読まれた方は皆、感ずるところではないだろうか。」


まさに同感です。
そして、ところどころに出て来る、よく知られている本から引用された言葉を、的確に訳注を付けている、その訳者にも敬意を表します。

キップス夫人が音楽家で、ピアノを弾くことがなかったら、クラレンスもあれほど見事に歌うことはなかったかもしれない。
その歌声が、録音されて残っていないことは、残念ですが、まれにうちの家にも野鳥が飛んできて、聞いたことのない歌声を披露してくれることがあります。
そこから想像して、どんなに美しい歌声かと思いをはせます。


鳥の好きな方や、野鳥の研究家には、たまらない貴重な本だと思います。

訳者は犬を12年飼っていて亡くされた。
うちには猫がいますが、言葉を話さない動物との「心の触れ合い」が、どんなに人を慰めるか。

そのことをつくづく思ったりしました。

それだからこそ、訳者の言う
「もの言わぬ動物を、人生の「同伴者」として共に過ごすことは、自分自身の内側に棲む、生きている鏡と会話を続けるようなものだ。だからその喪失は、人間の友をなくすつらさとは種類の違う、自分自身の内側の、部分的な喪失とも等しい。文字通り、「穴」があくのである。内的な必然から、彼女はこの「記録」を書かざるを得なくなったのだろう。他になにができようか。」

という言葉にも共感しました。


piyoさんと,いちわのすずめさんが、どんなにか心を揺すぶられてお読みになったことかと推察いたします。
ご紹介くださって、ありがとうございました。





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飛翔    旭川


northland-art^studioさんからお借りしました。


鳥たちには、鳥の世界がある。
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