いつも喜び、 絶えず祈り、 すべてを感謝する。 そのような日々を過ごしたい。

2011/5/3

神戸文学館  美術館・博物館

明治37年(1904年)に神戸市郊外の原田村にあった関西学院の礼拝堂として建てられてから、いろんな経緯を経て、平成元年(1989年)まで神戸市立王子図書館として、王子動物園の一角にあった建物。
平成5年(1993年)には、神戸大空襲で失われていたチャペルの尖塔と屋根や外観をリフォームして、しばらく「王子市民ギャラリー」として使われていたものを、平成18年(2006年)から、現在の「神戸文学館」としてリニューアル。

外観がリフォームされてから、私はその前を通るたびに気になっていました。
やがて「神戸文学館」というプレートが付けられて、いつか行ってみたいと思い続けていました。

ついに、5月3日、願いを果たしました。
神戸市内に現存する最古のレンガづくりの教会建築物として、有形文化財に指定されている優美な姿。

礼拝堂だったので、中は天井が高く、薄い青色のステンドグラス。すべての窓には葡萄蔓(ふどうかずら)文様の装飾。
床も木目込みになっていて、歩くとなんとも言えないいい音がします。

白髪の館員のおじさんが、とても親切な方で、特別な場所に車も止めさせてくださいました。
王子動物園の駐車場は満車で、しかも待っている車の長い列・・・近くの駐車場もすべて満車でした。恐る恐る路上駐車しようかと思っていたのです。。。


常設展は、明治・大正・昭和の戦前・戦後・平成に入って阪神淡路大震災から復興するところまでが、年代別に整理されて、主に手書きの原稿や、初版本などが作者についての説明文とともに丁寧に展示してありました。

神戸に住んだことのある作家や、神戸を舞台にした作品は数多く、有名な作家の名前をあげたらきりがありません。


初めてここを訪問して意外だったことは、竹中郁という詩人の書斎が復元され、机や椅子、使っていた筆記用具や画ペンが隅に常設で置いてあったことです。

あまり有名な人ではないと思うのですが、私はこの人の名前を、若い頃お世話になったTさんからしばしば聞きました。Tさんのご主人のお友達が、竹中郁だったのです。
竹中郁は、小磯良平とも友達で、一緒にヨーロッパを旅しています。小磯の絵を見て、自分は画家になることを諦めたとか。。
竹中郁自身が描いた絵も飾ってありました。
机に触りたかったのですが、「展示品を触らないでください」とあり断念。


4月から6月までの特別展は、「花あかりの人 随筆家 岡部伊都子展」でした。
NHKで岡部伊都子の番組をみたことがあります。晩年は京都に住みましたが、神戸に住んでいたこともあったようです。身の回りの小物や、小さい飾り物のお琴、自筆の原稿や、手紙、たくさんの写真もありました。

執筆していた机とベージュ色の毛皮を敷いた椅子、渋い柿色の箪笥、青い洋服は着物の生地で作ったもの。
(岡部伊都子さんの机は、こっそり触ってきました。)

「刻々のいのち 魂を 生きる」という自筆の色紙がありました。
婚約者を戦争に送ってしまった後悔は、生涯負い目として残っていた。

「ちゅらに生きる」(清らかに美しく生きる)
随筆家 岡部伊都子の本、じっくりと読みたいです。


友人から聞いていた島尾敏雄の全集もあり、その文学の集いに家へ来ていた、若き作家久坂葉子という人のことを初めて知りました。
芥川賞候補になったにもかかわらず、阪急六甲駅で飛び込み自殺。享年21歳。
あまり知られてない人ですが、根強いファンがいるという。
久坂葉子の全集3巻も、ひっそりと書棚にありました。

やはり地方の文学館というのは、郷土の作家を大事にしています。
文学を愛する人々の、熱き想いが伝わってきました。

「*花を巡る*文学散歩」という小冊子が地区ごとに作られていて、全部で7冊。
「神戸文学ミニ検定」というものもありました。

広い展示室は入口を入って右。左に行くとサロンがあり、ゆかりの作家たちの本が書棚にならび、(村上春樹もありました。彼は神戸高校出身)。丸テーブルが4つくらいあり椅子があって、本を読んだり、カウンターでセルフサービスの安価な珈琲や紅茶もいただけます。

静かな豊潤な時を過ごすことができる場所でした。

近くだったら、常連になりそうです。。。

土曜日の午後には、コンサートや講演会もあります。

素敵な神戸文学館。
お近くにいらしたら、是非寄ってみてください。




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水面   和寒  南が丘森林公園   北海道


northland-art-studioさんからお借りしました。

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