いつも喜び、 絶えず祈り、 すべてを感謝する。 そのような日々を過ごしたい。

2011/5/31

『レインツリーの国』・『阪急電車』  

昨日5/30、友人に教えてもらった「一個人」という雑誌の終わりのほうに、有川浩さんのインタビュー記事がありました。
アリカワ・ヒロシ(=中年のおじさん)だと思っていた人は、写真を見たら女性!まだ30代後半のアリカワ・ヒロさんだと分かってびっくり!

丁度同じその日に図書館で予約していた有川浩の『レインツリーの国』を借りてきたところだったので、今日5/31その本を朝から読み始めました。

ストーリは今どきよくありそうな、ブログを見て共感してメル友に・・という始まり。ところが相手は聴覚障害を持っている女性であるという展開で、驚きました。
・・・ドラマ「愛しているといってくれ」を思い出しました。
若い男性が、どうにかしてその女性の障害を理解しようと思う。。。
「言葉」を大切にすること、作者の大切にしている思いは、きちんと伝わってきました。
軽快な筆致と、微妙な心理もよくつかんでいて、深いのに軽い。
レインツリーとは、ネムノキのこと。花ことばは「輝き」World of delight.


あまりにも心地よく読めたので、引き続き家にあった『阪急電車』を”ついに”手に取りました。
というのは、ここ関西、阪急今津線の駅をよく知っている土地柄か、とても話題になっていた本で、最近映画になったこともあり、本屋さんでは大量に平積み。

多くの人に人気のある作品は、どういうわけか避けてしまう習性を持っている私は、読むのを避けていたのです。
若い人に人気のある作家の感性を、自分がどこまで受け入れられるのかも不安でした。

外出するときはほとんど車を使っている私は、阪急今津線を利用することはまれですが、人を送ったり、迎えたりするので、それぞれの駅はよく知っています。

宝塚ー宝塚南口ー逆瀬川ー小林ー仁川ー甲東園ー門戸厄神ー西宮北口

それぞれの駅までの間に、乗り合わせた見知らぬ人との出会いがあり、別れがあり・・・
半年後、折り返しで西宮北口から宝塚へ戻るとき、見事にそれぞれの人たちが絡み合う。
その底に流れる、通奏低音のような「正義感」

この沿線に撮影のため住んでいたこともあったという、今は亡き本の虫、児玉清さんの解説も心に沁みました。
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「透明なカメラとなって有川さんは森羅万象を見つめ活写する。読者の心に火を灯し、明るく明るく熱く熱く強く強く燃やしていくノリのある筆力」
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と児玉清さんも賛辞を惜しまない。


有川浩さんも本が好き、図書館が好き・・・その感性がそこはかとなく感じられ、予約待ち21番の『図書館戦争』を読むのが楽しみです。
そう、宝塚中央図書館にも行ってみたい。。。


1日に同じ作家の作品を2冊読む。
今までにない経験でありました。

人を楽しませる人・・・井上ひさしさんや、三谷幸喜さんにも通じるものを感じました。
関西弁の使い方もお見事。高知出身だそうですが、今津線沿線に住んでいらしたとか。
向田邦子さんのような脚本を書きたいとおっしゃる有川浩さん、期待しています!



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旋回   旭川  


northland-art-studioさんからお借りしました。



追記

本日6/2映画「阪急電車」見てきました。
近くのシネコンでやっていることが分かったからです。。
午後1時5分から始まるのでしたが、チケット売り場では、私の前に並んでいた人はみんな「阪急電車」。平日だけどどれくらいの人が見に来るのだろう・・と思っていたら、
始まったときは30人くらいはいたでしょうか。

やはり一人で来ているご婦人に声をかけられました。
「あなたも阪急電車?友達がいいって言うから来たのだけど、本を読んでからのほうがよかったかしら?」と。
私「2日前に本を読んだのですけど、映画もいいって友達がいってました。」

久しぶりの映画館でした。
とても良くできてました。
「いやだったら、嫌とはっきり自分の意志で言うべきだ」というメッセージが強く伝わってきました。
もちろん少し変えてあったけれど、それぞれのエピソードがうまくつながっていて見事でした。
惜しむらくは、「国際的なねずみのついた大きい鞄を持った女性との宝塚中央図書館でのエピソード」がすべてが欠落していること。
最後の出演者の名前が出てくるところで、「生」という文字が川の中洲にあるのに、何人の人が気がついたでしょう。折角映画のために再び作ったものなのに・・・

でも涙あり、笑いありで、とても良かったです。
身近な場所が、次々に出てくる映画、初めてでした。
用もなく、阪急今津線に乗りたくなりました。映画の情景を思い浮かべながら・・・

「片道15分の奇跡」を、2時間あまり楽しみました。
宮本信子の演じるおばあちゃんのように、きっぱりと生きたい。

関西のローカル線ですが、是非映画でお楽しみください。


追記 2

宝塚中央図書館をネットで検索したら、何と、去年音訳・朗読のデジタル化のことで見学に行かせてもらった図書館でした。
家から近いところにある、新しい図書館です。でもあるいは、作者が思っていらっしゃるところからは、移転したのかもしれません。
現在、ばく書というか、パソコンのメンテナンスのため、休館中であることも分かりました。
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2011/5/24

鼓くらべ  山本周五郎  

山本周五郎の「鼓くらべ」という短編を読みました。

芸術に対する彼の考え方が端的に書いてあり、共感しました。
常々私も思っているこことです。


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「すべて芸術は人の心をたのしませ、清くし、高めるために役立つべきもので、
そのために誰かを負かそうとしたり、人を押しのけて自分だけの欲を満足させたりする道具にするべきではない。
鼓を打つにも、絵を描くにも、清浄(しょうじょう)な温かい心がない限り
なんの値打ちもない。」

****

さすが、直木賞を断った、唯一の作家。
言うことと、することが、一致している。


どれほど多くの人の心に響くかを目ざすべきであるとも書いてありました。


いつも思い出すのは、生きているときには評価されなくて、死後世界の多くの人の心に響く絵を残したゴッホと、黒いトランクに物語を残した宮沢賢治です。


友人が、ゴッホ展を見て、帰ってきてから、強烈な印象が自分の心に残っているのを発見し、驚いたといってました。ゴッホの絵が目に浮かんでくるというのです。
他の誰の絵とも違う揺さぶりがゴッホにはあります。


宮沢賢治の物語には、時空を超え宇宙に通じる何かが秘められていて、そこに多くの人が引き寄せられています。


そして山本周五郎は、人の世の人情、男女の機微、まっとうに生きるとは、どういうことかを教えてくれる。読んだあと、生きる勇気と励ましを与えられる。
じわーっと効いてくるものがある。


清浄(しょうじょう)な、温かい心をもっていたい。


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カタクリの花


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昔の柳橋

山本周五郎の「柳橋物語」も号泣しました。

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柳橋にある句碑

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現在の柳橋


northland-art-studioさんからお借りしました。

時代とともに、風景も変わっていきますね。
ドラマ「JIN」に出てくる江戸と東京の写真の場所が分かったら・・と思います。


**最新の柳橋夜景**

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東京の景色、特に夜景は近未来都市を連想してしまいます。
人間が造った建物ばかりだからでしょうか。

northland-art-studioさんからお借りしました。
いつもお写真ありがとうございます。

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2011/5/18

5月の薔薇と小鳥  

雨の続いた先週と変わって、今週は晴れて気温も20度を越えています。

そのおかげで、遅かった薔薇がぐんぐん花を開き始めました。
いつも通る薔薇街道も、色とりどりの薔薇がひとつの色の塊になってきました。

どの色の薔薇も好きですが、やはり緑の葉の中の白い薔薇は気持ちが安らぎます。

うちの白薔薇・アイスバーグは、植えてからもう5年ほど経ちますが、さすが京成薔薇園から取り寄せた一品だけあって、毎年美しくたくさんの花を付けます。
5日ほど前に最初の1輪が咲きました。

今日はいいお天気なので、すぐ近くにあるバラ公園へ行こうと思ったのですが、時間がとれませんでした。まだ今なら1番咲きが見れます。初々しい2011年の薔薇たちに会いに行きたいです。
観光バスや自家用車も多く、薔薇に惹かれた人々がたくさんいらっしゃいます。


引越ししてきた時に記念に植えた花水木は、すいぶん大きくなりました。でもまだ花は見ていません。
百日紅(さるすべり)は、なくなったと思ってた根が残っていたようで、3年ほど前から花を付けています。
そして今年の嬉しい驚きは、桜の木が伸びてきていたことです。百日紅だと思っていたのですが、近所のおじさんに桜の葉だと気づかせていただきました。
鳥が運んできたのかもしれません。


家には3才の雄猫が1匹いるのですが、実は密かに鳥も飼ってます。。。
といっても宿を貸しているという感じで、毎年この時期になると小鳥が家に来ます。
ツバメのように軒に巣を作っているのではなく、一階の天井の上と2階の床下の空間を栖(すみか)としています。

今朝も天井でガサゴソ音がして、猫のジェームズが、その音のするほうへ走ります。何とか飛びつこうとキョロキョロ。でも小鳥の姿が見えないので、困っていました。

昼間には居間の天井付を、パタパタと走り回る音。猫のジェームズと私は顔を見合わせました。あちこちかなり広く走り回っているようです。
巣立ちまで、ガサゴソ、パタパタが続くでしょう。

でも何という鳥か、名前は分かりません。1度だけ、廂(ひさし)の隙間から家へ入っていくのを目撃しただけです。
近所の子供が、「あっ、家の中に入った!」と驚いていました。


薔薇の季節に来る小鳥。小鳥が気になる猫。

ずっと共存して生きていきたいと思います。




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白モッコウ薔薇


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アイスバーグ


どちらも「ぶどうの樹」さんからお借りしました。

ご無沙汰しています。今年も教会の薔薇、綺麗に咲いたことでしょう。
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2011/5/9

大英博物館 古代ギリシャ展  美術館・博物館

三宮の神戸市立博物館で、「大英博物館 古代ギリシャ展」を見てきました。
5月3日です。

BC500年ころ、、ということは、今から2,500年も前のもの。
壺の彩色も色あせていなくて、ヒビは継ぎ合わされています。
彫刻もたくさんありました。

ギリシャ神話の神々、、、ヘラクレスの大きな顔。。どこかのおじさん!という感じで親しみが持てました。

オリンピック競技、円盤投げの青年像がメインのようで、玄関ホールには、円盤投げのポーズをとって写真を撮るコーナーもありました。

小さい部屋の中央で、スポットライトを浴びている円盤投げの青年像を、たくさんの人が周りを囲んで見ていました。その状況に、私は何だか違和感を覚え、早々にその部屋を出ました。スポーツをする人の美しい肉体ではありましたが・・・

スフィンクスの小さい像もあります。
そんなに多くの人で混雑していることもなく、説明を読みながら見ることができました。

しかし135点を見るのは、なかなか疲れました。

重厚な作品も多くありましたが、家に帰ってから、
本当にあれは2,500年前、紀元前のものだったのだろうか・・・という単純な疑問が湧いてきました。

考古学者が年代を測定して、BC450年前・・と決めたら、それを人々は信じるようにさせられる。科学者が言うから。

古代のロマンを感じましたが、帰宅したらその幻から覚めたような気がします。
今は無名の人々が残した芸術品。
しかしゴッホの絵から受ける衝撃のようなものは、残りませんでした。
どうしてでしょう。。。。。




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琵琶を弾く仏


northland-art-studioさんからお借りしました。

この石の仏様は、いつごろ彫られたのでしょう。
京都か奈良、鎌倉のお寺にあったものでしょうか。

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この石仏は、鎌倉の江ノ島の近くの東漸寺のものだと教えていただきました。
素朴ないい表情ですね。
1

2011/5/3

神戸文学館  美術館・博物館

明治37年(1904年)に神戸市郊外の原田村にあった関西学院の礼拝堂として建てられてから、いろんな経緯を経て、平成元年(1989年)まで神戸市立王子図書館として、王子動物園の一角にあった建物。
平成5年(1993年)には、神戸大空襲で失われていたチャペルの尖塔と屋根や外観をリフォームして、しばらく「王子市民ギャラリー」として使われていたものを、平成18年(2006年)から、現在の「神戸文学館」としてリニューアル。

外観がリフォームされてから、私はその前を通るたびに気になっていました。
やがて「神戸文学館」というプレートが付けられて、いつか行ってみたいと思い続けていました。

ついに、5月3日、願いを果たしました。
神戸市内に現存する最古のレンガづくりの教会建築物として、有形文化財に指定されている優美な姿。

礼拝堂だったので、中は天井が高く、薄い青色のステンドグラス。すべての窓には葡萄蔓(ふどうかずら)文様の装飾。
床も木目込みになっていて、歩くとなんとも言えないいい音がします。

白髪の館員のおじさんが、とても親切な方で、特別な場所に車も止めさせてくださいました。
王子動物園の駐車場は満車で、しかも待っている車の長い列・・・近くの駐車場もすべて満車でした。恐る恐る路上駐車しようかと思っていたのです。。。


常設展は、明治・大正・昭和の戦前・戦後・平成に入って阪神淡路大震災から復興するところまでが、年代別に整理されて、主に手書きの原稿や、初版本などが作者についての説明文とともに丁寧に展示してありました。

神戸に住んだことのある作家や、神戸を舞台にした作品は数多く、有名な作家の名前をあげたらきりがありません。


初めてここを訪問して意外だったことは、竹中郁という詩人の書斎が復元され、机や椅子、使っていた筆記用具や画ペンが隅に常設で置いてあったことです。

あまり有名な人ではないと思うのですが、私はこの人の名前を、若い頃お世話になったTさんからしばしば聞きました。Tさんのご主人のお友達が、竹中郁だったのです。
竹中郁は、小磯良平とも友達で、一緒にヨーロッパを旅しています。小磯の絵を見て、自分は画家になることを諦めたとか。。
竹中郁自身が描いた絵も飾ってありました。
机に触りたかったのですが、「展示品を触らないでください」とあり断念。


4月から6月までの特別展は、「花あかりの人 随筆家 岡部伊都子展」でした。
NHKで岡部伊都子の番組をみたことがあります。晩年は京都に住みましたが、神戸に住んでいたこともあったようです。身の回りの小物や、小さい飾り物のお琴、自筆の原稿や、手紙、たくさんの写真もありました。

執筆していた机とベージュ色の毛皮を敷いた椅子、渋い柿色の箪笥、青い洋服は着物の生地で作ったもの。
(岡部伊都子さんの机は、こっそり触ってきました。)

「刻々のいのち 魂を 生きる」という自筆の色紙がありました。
婚約者を戦争に送ってしまった後悔は、生涯負い目として残っていた。

「ちゅらに生きる」(清らかに美しく生きる)
随筆家 岡部伊都子の本、じっくりと読みたいです。


友人から聞いていた島尾敏雄の全集もあり、その文学の集いに家へ来ていた、若き作家久坂葉子という人のことを初めて知りました。
芥川賞候補になったにもかかわらず、阪急六甲駅で飛び込み自殺。享年21歳。
あまり知られてない人ですが、根強いファンがいるという。
久坂葉子の全集3巻も、ひっそりと書棚にありました。

やはり地方の文学館というのは、郷土の作家を大事にしています。
文学を愛する人々の、熱き想いが伝わってきました。

「*花を巡る*文学散歩」という小冊子が地区ごとに作られていて、全部で7冊。
「神戸文学ミニ検定」というものもありました。

広い展示室は入口を入って右。左に行くとサロンがあり、ゆかりの作家たちの本が書棚にならび、(村上春樹もありました。彼は神戸高校出身)。丸テーブルが4つくらいあり椅子があって、本を読んだり、カウンターでセルフサービスの安価な珈琲や紅茶もいただけます。

静かな豊潤な時を過ごすことができる場所でした。

近くだったら、常連になりそうです。。。

土曜日の午後には、コンサートや講演会もあります。

素敵な神戸文学館。
お近くにいらしたら、是非寄ってみてください。




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水面   和寒  南が丘森林公園   北海道


northland-art-studioさんからお借りしました。

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