いつも喜び、 絶えず祈り、 すべてを感謝する。 そのような日々を過ごしたい。

2008/8/30

宮沢賢治展  絵画

宮沢賢治展ー賢治と絵本原画の世界

神戸大丸ミュージアムでいま、宮沢賢治展が開かれている。

黒いコートを着た、おなじみの賢治の等身大ほどの写真が迎えてくれる。
直筆の原稿や、かの親友保坂嘉内への手紙、年表など。
雨ニモマケズ・・・の黒い手帳も展示してあった。

中ほどの部屋には、壁にスクリーンがあって、賢治が生まれたときの星座が映し出されている。静かな音楽が流れ、長椅子が正面と右側に置いてあるので、休憩しつつ星空に見入る。

生前、2冊の本ー童話集「注文の多い料理店」と詩集「春と修羅」ーだけが刊行された。
しかしトランクにはいっぱい、童話や詩が詰まっていた。

伊勢英子さんの絵があるかどうか、案内のチラシに名前がなかったけれど、かなりたくさん展示されていて、来た甲斐があったと思った。
「風の又三郎」「よだかの星」「ざしき童子のはなし」
よだかが翼を広げ上昇していく、大好きな絵もあった。絵本よりも原画のほうが小さかった。
東逸子さんは、「翼の時間」という図書館での出来事の絵本で最近好きになった作家。
彼女も「銀河鉄道の夜」の絵を描いていた。(右下の絵)

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山に月の絵は、浮世絵に影響を受けていたという賢治の描いたもの。

田島征三の「どんぐりと山猫」の山猫はいまにも出てきそうな迫力、田島らしい絵。
安野光雅、いわさきちひろ、村上勉、谷内六郎、司修のもあった。

賢治の童話は、たくさんの芸術家に創作意欲をわかせるという。
それぞれの画家がもつイメージを比較できるのは、面白かった。
昔の絵や、版画、木を組んでできている絵もあった。

銀河鉄道の夜のDVD・・・CGを駆使したこのよくできたアニメーションを賢治が見たら、自分の描いていたとおりのものだと、言ってくれるだろうか。。。
白鳥が青い空を飛び、いつの間にか星空へ、星座になって。。。
10分間のその映像の最後は賢治の詩に音楽をつけたもの。

盛りだくさんの資料展示と原画を見ることができました。

盛岡中学は石川啄木の母校でもあり、その影響で歌を作ったり、
文芸誌「アザレア」が生まれたようだ。
「虹と月の光りに・・・」「あわい、とうめいな青・・・」
37歳で逝った賢治の心をたどりたい。

☆★☆★☆
星や虹や風や樹木、花、動物、、、賢治が見ていた地球と宇宙は、あの時代が理解できない次元のものだったのではないか。
そしてCGとか絵画とは違った表現方法がある現代ですら、賢治が見ていた世界には、まだ追いついていない。

今回そのことを感じた。自分の見たもの、聞いたことだけでは、賢治が見たもの、聞いたことを、すっかり全部分かることはできないような気がする。
どうすれば賢治の世界に入り込めるのか。。。
賢治の目、耳が聴いたものを、私の目で見、耳で聴くことができるには、
魂の飛翔がなくてはできない。。。

賢治展で、多くの人のさまざまな試み、賢治の見た世界を絵画、映像、音楽で描き出そうとした人達の努力の跡をたどることができた。

ゴッホと賢治の生涯が似ていることも、天から選ばれた芸術家だからかと思う。

一夜明けて、そんな風に思いました。☆★☆★☆★☆

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伊勢英子さんの「よだかの星」展示してあったのはこの絵ではありませんでした。
田島征三さんのこの山猫の全面顔の大きな絵がありました。
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2008/8/29

朗読ライブ  朗読

山田朗読研究会 第7回 朗読ライブ   2008年8月29日

神戸を中心とする、兵庫県の各地にある朗読のボランティアグループのリーダー達による、いわば模範朗読のライブです。

プログラム前半
1.「現代着物考」   浅田次郎 著
2.「リンデンの葉、散り逝きて」 松尾文雄 著
3.「車池」  兵庫の伝説
4.「修善寺物語」  岡本綺堂 作

後半
5.「海軍主計大尉、小泉信吉」  小泉信三 著
6.詩  「胸の泉に」
    「淡 雪」
    「未知なる知者よ」
                塔 和子 作
7.「人体の言い分」    東海林さだお 著
8.「かわうそ」      向田 邦子 作


やはり内容が面白い、興味深いものは聞かせるな、と思いました。
1の浅田次郎のは京都のタクシーが着物を着たお客さんは運賃を1割安くするというお話。
2.はベルリンの壁が崩壊するころ、飼い主を命がけで守った犬、アシュラー(阿修羅とも書ける)の話。やはり犬は賢いし忠実であるとつくづく思う。
読み手が上手なこともあるけれど、お話に引き込まれました。
3.「車池」は私も習ったものだけど、さすが、人物の声を分けて、表現力がすごかった。池の大蛇に人身御供として美しい娘が・・・・というお話。
4.修善寺物語は、以前にも聞いたことがあるのだけれど、今回は能面の彫師、夜叉王を男性が読まれた。娘役の人達もみんな、声の出し方が歌舞伎がかったというか、古典にふさわしく、48名もいる明石のグループから選ばれた5人だと感心した。

5.の小泉信三のも習ったもので、息子信吉を戦死させた父親の悲しみが伝わってくる。
6.の詩は1929年、昭和4年生まれの作者で、ハンセン氏病の患者さんで、治癒されて、いまも詩作に励んでおられる方。生きることに対する鋭敏な言葉が光る。
7.東海林さだおさんのユーモアエッセイはいま勉強しているし、どれもとても面白いのだけれど、今回は、人体の心臓、胃、歯、肺、眉をそれぞれ違う人が、個性的にすこし脚色して朗読して、会場から笑いがしばしば起こって、楽しい朗読だった。それにしても、語り手のみなさんが、もうその文章を自分のものにして、軽妙洒脱という感じで語ってくださって、すばらしかった。
8.向田邦子さんの作品はよく取り上げられるのだけれど、「かわうそ」は読んだことがなかった。何だか、ぞっとするお話。夫と妻のこわーいお話・・・


というわけで、今年も朗読ライブを楽しませていただき、学ばせていただいた。

リーダー達にとっても、修行の場といえる。

勉強して、年に1度発表する。
これはどんな習い事でもそうかもしれない。
ピアノの発表会、バレーや踊りの発表会、絵や陶芸写真の展覧会。。。
スポーツでも大会があるように、切磋琢磨しないと技は磨けないのだろう。

4年に1回のオリンピックが終わり、記録に挑戦するその努力は報われる。
男子の100メートルリレーで、バトンを落とした外国の2組が出たことは、
朝原の努力へのご褒美のような気がする。。。

ああ、これは蛇足でありました。

いい朗読、その人(自分)ならではの朗読を磨いていきたい。

朗読は決して、競争ではない。人と比較するものではなく、自分という人間フィルターを通して、その作品をいかに表現するか。
そこを追求していきたい。

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この道をゆく northland-art-studioさんからお借りしました。

この写真は、なんだか東山魁夷の「道」を思い出します。
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2008/8/28

サラエボの花  いのち

「サラエボの花」を借りてきました。
どこにあるのか分らなかったので、カウンターで調べてもらったら、最新作のコーナーに。
2007年12月ころ発表された映画。

友人のYさんからとてもいいと勧めていただいたものですが、
心に深く残りました。
題名から想像がつくように、戦争で傷ついた女性たちのこと。

63年前の日本でもあったこと。
父親の分からない子供を産んだおんな。

それでも小さい命は美しく、いとおしい。

傷ついた心を癒す歌が流れる・・・・

淡々と描いてある、目をそらしてはいけない現実。

一人のおんなとしての母親と、思春期を迎える娘。

最後の母親の笑顔が心に残った。

戦闘シーンのない、戦争の映画。

たくさんの声が、聞こえるようだ。

サラエボ・・・1984年に冬季オリンピックが開かれた。1990年代になると紛争が続き、ボスニア紛争で荒れ果てた町を見たときのショックを思い出した。
オリンピックのメイン会場だったところは破壊され、いまは紛争(戦争)で亡くなった人たちの墓地になっているという。

♪美しい花が 咲き誇る  
この世界が静けさを取り戻すとき
 魂は目覚め うずき始める  
 私たちは遠い昔に
 離れ離れになった
 そのバラの花は赤かった         
 目に染みる赤い花びら
 深紅に萌えるバラ
 私たちの地と涙がにじんでいる

民族の音楽が訴えてくる力。。。
一つの民族としての誇り、国を愛する想い。。。
原題はGRABICA ポーランドの町の名前
痛ましいポーランドの歴史を思います。

Yさん、いい映画を教えてくださって、ありがとうございました。


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やすらぎの花 northland-art-studioさんからお借りしました。

サラエボにはどんな花が咲いているのでしょう。
歌のように深紅のバラでしょうか

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「ぶどうの樹」さんからお借りしました。
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2008/8/26

黄金虫-こがねむし-かなぶん  光り

黄金虫は金持ちだ、金蔵建てた 蔵建てた♪
という童謡があります。

夕方戸を開けたときに入ってきたらしい黄金虫が玄関の天井にいるのを、真っ先に見つけたのは猫のジェームズ、通称ジェムだった。
スリッパ立ての上にのり、ニャー、ニャー上を向いて鳴いている。
少し鳴き方が変なので、次男と私が見に行く。次男がスリッパ立てから降ろしても、またジャンプして昇り、ニャーニャー鳴いている。
天井には黄金虫が・・・・
害虫じゃないから、そのままにしておこうと。やがてジェムも所詮届かないところにいる相手、興味をなくしたようだ。

いつのまにか黄金虫も見えなくなった。

ところが、夜になったら、蛍光灯の明かりを目指して、黄金虫が飛びまわる。
目ざとくそれを見つけたジェムは、何とかして追いかけたいとじっと様子をうかがう。
自分にとって一番高い場所、大きい椅子の背によじ登り、ニャーニャーと天井に止まった黄金虫を見る。
あたりを見回しても、もうこれ以上上に行くことはできないことが自分でも分かるようだ。

またしばらく休戦。

私はそのあと寝てしまったけれど、ジェムの追いかけっこはその後も続いていたようで、家中走り回っていたようだ。

光りを求める黄金虫・・・虫を追いかける猫・・・

秋が近づいた情景?
いつのまにか蝉の声がやみ、鈴虫の音も聞かれるようになりました。
薄はまだ見ませんが、物思う秋がひたひたと近づいてくる、
その足音が聞こえます。

あなたのところでも、聞こえますか。

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2008年北の国のコスモス-northland-art-studioさんからお借りしました。

コスモス=宇宙への想い
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2008/8/24

青銅の蛇  いのち

「すべてへびにかまれた者は 
 その青銅の蛇を仰いで見て生きた」
     民数記21章9節


蛇を見ると、どきっとする。そんなに大きくなくても怖いと思うのはなぜだろう。
その蛇の形を青銅で作ってそれを竿の上に掛ける。
それを見た者は、火の蛇にかまれても、生きるという。

そもそもなぜ火の蛇にかまれることになったかというと、
イスラエルの民が、エジプトを出てから荒野の生活に疲れ、
神とモーセにつぶやいた、不平を言ったからである。

仰いだら生きる。仰がなかったら死ぬ。

仰ぐということは、その約束を信じること

仰がない人は、何か自分でできるのではないかと考えて、
自分の力で命を得ようとする人。
かまれた傷を見て、(あるいは環境を見て)将来を憂う。
仰ぐという、ただそれだけのことで傷が治るはずがないと考える人は多い。

仰ぐということは、そうすれば治ると「信じる」こと。
とても単純な易しいことだけど、
易しすぎて、簡単すぎて信じられない人もいる。


ナアマンという王様も、神の人エリシャを頼って行ったにもかかわらず、使者を使わして「ヨルダン川で七たび身を洗いなさい」と言われたことで怒った。
でもしもべたちが熱心に勧めたことにより、ヨルダン川に入り、七たび身を清めてらい病が治った。

「約束に裏打ちされた望み」

「あなたの内面を見てください。
その傾向は神に向かうものですか、
自己に向かうものですか」

この言葉を2回繰り返して、説教者はお話を終えられた。


へブル語で蛇はナハーシュというそうです。シュという音が、蛇の口から出る息に似ているという。
サーラーフというのは焔の蛇という意味だそうです。

青銅の蛇はキリストを表すとも教えられた。
エデンの園でエバを誘惑した蛇、その罪を身に負ってキリストは十字架で死なれた。
その象徴なのだろう。
ずっと何故青銅の蛇なのか、疑問だった。
蛇には、罪の陰、死の陰が見えるのかもしれない。
だから多くの人は、蛇を見ると、ぞっとするのかもしれない。

でもその蛇(罪・死)は、木に上げられた。
死は滅ぼされ、仰ぎ見れば、生きる。

信仰の奥義なのだと思う。

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約束の虹
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