タンデムパイロットとして仕事をするようになって、シーズン(大体4月〜10月)に600本前後のフライトをするようになると、本当にいろいろなパッセンジャーを乗せて飛ぶことになります。。。
この辺りのベテランパイロットだと・・・
タンデムでのフライト数は大体平均で5〜6000本位でしょう。。。最近は若い世代のパイロットも増えてきているので(自分は若くないけど(!)その部類に入る。)その世代で2000本前後だと思います。
うちの会社で一番飛んでいるパイロットは何と10000本以上・・・!!
自分は今、かなり本数を飛んでいるパイロットの一人ですが、他もみんな現役でバリバリ飛んでいるので、とてもじゃないけど彼らに追いつきそうにはありません・・・
さて、パッセンジャーの話に戻り・・・
いろいろなパッセンジャーとは・・・
子供からお年寄りまで、、体重30kg位(子供)から120kg位の人まで、、、車椅子の人と飛ぶこともごくたまにあります。
足の悪い人と飛ぶときはテイクオフではさすがにサポートをつけますが、ランディングは基本的にはサポートはいないので、かなり気を使います。
あとは空中でのことで、
テイクオフ前に緊張したり、怖がる人はかなりの割合でいますが、飛んでしまえばほぼ100%の人がリラックスして、楽しんでもらえます。
そして、パイロットと楽しみすぎて気分が悪くなる人も中にはいます。。。(笑)
空中で吐いてしまう人もごくたまにいて、大体のパイロットがシーズンに1〜2回は経験しているような気がします。
みんなちゃんとビニール袋も持って飛んでいて、気分が悪くなった人には渡すのですが、空中で袋にうまく吐くのは難しいみたいで(?)、たいていランディグ後にパイロットはジャケット、ハーネスなど(パッセンジャーの)を洗いに走ります・・・たまに後ろでかなり浴びてしまうこともあります。。。
パイロットはそれぞれに、吐いた物を浴びないテクニックをもっていますが・・・(笑)なかなかうまくはいきません。。。
(汚い話でスミマセン。)
そんな感じでいろいろな経験をしているのですが、
今日、今までにない初めての出来事がありました。。。
普通のパッセンジャーで(女性)、テイクオフも風のあまりよくない中しっかり走れ、空中でもよろこんでいて、写真を撮ったり、とリラックスしていたのですが、リーサイドのちょっと荒れたサーマルをしばらく飛んで、ランディングに向かっているとちょっとだけ気分が悪いとのこと・・・そういうことはよくあること(そんなにないか・・・?)なので、あとはなるべくグライダーを揺らさないようにゆっくり飛んでいましたが、高度が結構あって翼端を折ってもランディングまでちょっと時間がかかりそう・・・その間も話をしたりしながら飛んでいて、ようやくランディング。
本人は気分は悪いながらも、笑いながら「楽しかった!!」と言っていたので一安心していると、「手が開かない・・・」と、片手はハーネスのベルトを握り、片手は握りこぶしのまま言っている・・・
本人も笑いながら言っているから、冗談かな?と思っていると、本当に開かないみたいで、自分手を持って指を開こうと思っても硬直してしまっていて全く動かない・・・
しばらくしてようやく開けたけれど、完全に筋肉が硬直してしまっていたみたいだ。
フライト中は写真を撮ったりしていたから、そんなに長い間握り締めていたとは思えないけれど、気分が悪くなってからはかなり強く握っていたのだろう。
大丈夫だとは思ったけれど、さすがにちょっとビックリした・・・(こんなことがあるとは考えもしなかったから・・・)
しかし、後でみんなで話をしていると、以前にそんなことがあり、そのときは病院で筋肉弛緩剤を注射するまでハーネスだかタンデムライザーを放すことができなかったようです。。。
これからはそういうことも見ていないといけないんだなぁ・・・と、新たな発見。。。
の一日でした。

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