命の意味 命のしるし

2019/4/17  19:08 | 投稿者: masuko

 上橋菜穂子さんが獣医師の齋藤慶輔さんと対談したり、お互いに質問したことを一つの章を使って文章で答える・・・みたいな感じの編集。

 齋藤慶輔さんというのは上橋菜穂子が「獣の奏者」を書いた時に獣医師の立場で読んでみて、おかしい、あり得ない、間違っていると思われる内容、表現はないか監修してもらったお医者さん。
 (上橋さん、想像上の動物のお話を書いているのに、動物としてあり得ないことは書きたくないっていうこだわり派。そこが上橋さんのお話がただのファンタジーじゃないぞっていうところだよね)


 齋藤さんは「釧路湿原野性生物保護センター」の中の「猛禽類医学研究所」で働く獣医師さん。


 いやーこのお話、この対談はちょっと凄い。

 野生動物のお医者さんがどんなことをしているのかというのも興味深かったし、


 上橋さんと齋藤さんが

 
 人も含めて「生き物」はなぜ生まれてきたのか、なぜ死んでいくのか

 なぜ、治したいのか、

 なぜ、物語りを描くのか

 地球という生き物の行く末は

 そういったものに対して自分はどう向き合って生きていくのか

 ・・・・

 すごく重くて大きくて重要なテーマに真っすぐに向かい合っているということが

 ひしひしと伝わって来た。


 漢字に全部フリガナが・・・児童用の本らしい。

 あー調べたらNHKのEテレの「SWITCIインタビュー達人達」という番組の内容に大幅な変更を加えた書下ろし・・・とありました。


 どのくらいの少年少女たちがこの本を読んだかなあ。

 少年少女だけでなく大人も読んだ方がいいよ、これ。



 二人とも「野のものは、野に帰してやりたい」

 という思いで野生動物の声なき声に耳をすましている。

 鷲や鷹、フクロウ・・・自然の中で普通に生きているようであっても、

 人間が狩猟で使った銃の弾に使ってある鉛で中毒になって死んだり、交通事故にあったり、風力発電の羽根に激突して死んだり・・・

 人間の生活と共存できない出来事がいっぱい。


 道路に出て来たカエルを捕まえようとして車にはねられる。

 それは車のヘッドライトの光に目をやられてしまい、とっさに飛び立てないからなのだそうだ。



 齋藤さんはそれをこういう数々の問題にひとつずつ立ち向かう。


 どうしたら鳥たちが鉛を口にしなくて済むか、

 鉛を使わない銃弾に変えてもらう運動をする、

 弾が入ったままの鹿などの死骸を回収して歩く、(猟をした人は必要な部位だけ持って行って後は棄てていくのでそれを鷲が食べ、鉛の弾を身体にとりこんでしまうのだそうです)


 車が近づいてくることを音で気が付けるように路面にスリップ防止の溝をつけてもらう・・・


 等等、様々なことに関わっていきます。それは獣医師の仕事といえるのか??かも知れません。

 でも、人間の生活によって傷つく動物が少しでも減るように、人と生き物が共にいきていけるように「環境治療」をするのがライフワークだと熱く語る、齋藤さん。


 なんだか内容全部を書き出してしまいそうな勢いだね。

 とても勉強になりました。


 こういう真摯な気持ちを持って自分の仕事に情熱を持って生きている方がいるっていのは

 嬉しいなあ、希望だなあ、光だなあ・・世の中、ちょっとはいい方向へ進んで行くかなあ

 そんなことを思ったりしながら読みました。
 
0



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ




AutoPage最新お知らせ