歌舞伎を観て。

2016/11/18  14:24 | 投稿者: masuko

 今回の二日間の歌舞伎鑑賞をちょっと総括してみましょう。

 25年くらい前から見ていると世代交代というのを感じるのは無理もないことだなあと改めて思いました。

 観だしたばかりのころは若手の役者のことをあの人はだれだれの息子で将来が楽しみ・・・という感じでみていましたが、そういう彼らが大きな名前を襲名し、息子と一緒に芝居するようになったということです。

 もう、今の若手をみてもこれは誰の息子と覚えられなくなっていますし、将来が楽しみと思うというよりは、今「物足りない」と思ってしまいます。

 これからも見続けてファンでいくためには、ちょっと自分の中の視点を変えていく必要があるかもしれませんね。プラス、いつまでも勘三郎、団十郎、三津五郎ロスに浸っていてもいけません。


 国立劇場の忠臣蔵の菊五郎(勘平)、吉右衛門(由良之助)の役者ぶりには「参った」「さすが」ですね。

 一力茶屋の場のお軽の雀右衛門もいいなっと。でも、なんだか福助さんが懐かしくなりました。福助のお軽、好きです。

 福助さん、戻ってきてくれますかねえ。芝翫の襲名の口上で息子の児太郎が「父もリハビリをがんばっております」って言ってたけれど。歌右衛門を襲名するプレッシャーが根にあるとしたらなかなか復帰は難しいのでしょうか?

 歌舞伎座の方では大好きな「仁左衛門」さんのあざやかなせりふ回しと腹芸が光っていました。

 真山青果の難しくて長くて意味深い言葉があまりにも美しく滔々と流れていくせりふ劇なんで、恐れ多くも居眠りをしてしまいました。(元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿)

 幸四郎のちょっと憎めない感じの小悪党が気に入りました。幸四郎さんってこういうのがあっているぞって新発見。(加賀鳶)

 昼夜と五役で大活躍の染五郎。初役の「毛抜き」以外は染めちゃんらしさがでていて好きです。

 毛抜きの弾正はなああ・・・・??もう少し中年のいやらしさがでてこないとなあっていう感じ。染めちゃんには合わないからなんとなくピンボケ感のある舞台。



 さて、ご本命の芝翫や芝翫の息子さん達ですが、

 ごめんなさい。芝翫にはちょっと辛口です。

 どうもなあ、ちょっと上っ面で体裁整えました的にみえるんですけれど。

 またはがんばるぞっていう意気込みが空回りしているっていうか。

 役者本人の芝翫がでちゃって役柄の・・・今回でいえば、盛綱陣屋の佐々木盛綱の心が出てないっていうか。

 科白を喚きすぎ? ストーリーからいって喚く場面が多いから、余計に気持ちを込めにくい?・・・この演目、難し過ぎかも?

 
 息子たちもまあ、これからですね。がんばれ・・・って感じ。

 踊りのことはよくわからないけれど、まあ、20年以上も観ているとね・・・・

 ここでもうちょっと中間姿勢をバシっと決めて間があった方がいいんじゃないとか、もう少しゆっくりやったらどうかしらとか・・・(3人の息子が一月を3等分して交替で舞っているー芝翫奴ー次男ちゃんのを観ました)



 演劇って面白いね。

 お客は演じている役者そのものも観ているんですよね。

 あくまでも「吉右衛門」の何々。「幸四郎」の何々、「菊五郎」の何々・・・なんです。
 
 ○○っていうお話の中の△△っていう登場人物はいいやつだよねとかとんでもないヤツだなんてことは話題にしないもの。

 だからと言って役者をみているだけじゃなく、ストーリーも追い、お話を愉しんで、登場人物の心にも入り込んでいく。

 摩訶不思議な世界。読書でお話を読んで感じるのとは全く違う。


 とにもかくにも、楽しい二日間。たっぷりと堪能しました。
 

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