辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

2014/11/15  21:57 | 投稿者: masuko

 友人のブログの記事を読んで面白そうだなあっと思って。確かに面白かった。
 NHKの番組を作ったディレクターが番組では伝えきれなかった部分も含めて調べたことのすべてを書き尽くしたという感じの内容だ。
 辞書ってこうやって出来ていたんだーという面白さや驚きもあれば、言葉の持つ不思議さ、魔力みたいなものにそら恐ろしさを感じたり、ふたりの人物の凄さに圧倒されるとともになにかちょっとむなしいような気持ちにもなった。むなしいというのはなんでそう思ったのか自分でもよくわからないけれど。んー。三省堂側の思惑や編纂者としての強い想いやプライドや何かそういうものすべてがやけに人臭くて、やりきれないような・・・そういうことかな。辞書ってもっと神聖なものって思っていたからかもな。でも、それが世の中ってものなのでしょう。
 終章の最後は『新明解』三版のこの語釈でしめくくられている。

 よのなか【世の中】
 同時代に属する広域を、複雑な人間模様が織り成すものととらえた語。
 愛し合う人と憎み合う人、
 成功者と失意・不遇の人とが構造上同居し、
 常に矛盾に満ちながら、
 一方で持ちつ持たれつの関係にある世間。


 それにしても佐々木健一さん、どんだけ辞書を読んだんだろうね。言葉の砂漠にどっぷりと浸かって溺れてしまっただろううな。当分、辞書は見たくないって思わなかったかな。

内容紹介
2013年にNHKBSで放映され、ATP賞最優秀賞(情報・バラエティ部門)に輝いた、『ケンボー先生と山田先生~辞書に人生を捧げた二人の男』がついに書籍化!
辞書は小説よりも奇なり。 これはことばに人生を捧げた二人の男の物語です。
『三省堂国語辞典』と『新明解国語辞典』を知っていますか? 両方合わせて累計三千万部の国民的ベストセラーです。お世話になった人、なっている人も多いでしょう。
でも、この二冊を書いた見坊豪紀(ひでとし)と山田忠雄のことはほとんど知られていません。この二人、実は東大の同期生。元々は二人で一冊の辞書を作っていました。
その名は『明解国語辞典』。
戦時中に出されたその辞書は字引の世界に新たな新風を吹き込みました。
戦後も二人の協力関係は続きますが、次第に己の理想を追求して別々の道を歩みはじめ、見坊は『三省堂国語辞典』を、山田は『新明解国語辞典』(赤瀬川原平さんの『新解さんの謎』でブームとなった辞書です)をほぼ一人で書き上げることになりました。
一冊の画期的な辞書を作った二人の人生が、やがて戦後辞書史に燦然と輝く二冊の辞書を生みだすことになったのです。
しかし――。『新明解』が出された一九七二年一月九日。 ついに二人は訣別のときを迎えます。以後、二人は会うことはありませんでした。
一冊の辞書がなぜ二つに分かれたのか? 二人はなぜ決別したのか? 二人の人生をたどりながら、昭和辞書史最大の謎に迫ります。
ディレクターが番組では割愛したエピソード、取材秘話、放映後に明らかになった新事実などを盛り込んで、書き下ろした傑作ノンフィクションです。


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