春の妖精 カタクリの花  言の葉・つれづれ

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 スプリング・エフェメラル 「春の妖精たち」 
スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)は、春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花の総称。春植物(はるしょくぶつ)ともいう。直訳すると「春の儚いもの」「春の短い命」というような意味で、「春の妖精」とも呼ばれる。」@wikipedia

 今年もあちこちからカタクリの花便りが届いています。
 (シーズン的には少し遅めのところも…)
 「春の妖精」と称されるその姿、色合い、群生する様子など可憐で好きな花の一つ。ため息をつきながら画像を拝見しています。(皆様のご披露に感謝! )
 しかし、いつしかこの花を見ると、少し寂しいような胸を締め付けられる思いに…。

 もう15年以上前になるでしょうか。
 年輩の知人がカタクリの花を秩父の両神山へ撮影に行き、滑落死されたのです。


 その方とは、拙サイトを通じてのオーロラつながりでした。
 「アラスカの観光客が行かない場所でオーロラをご覧になりたい」ということで、主に手紙や電話でご相談に乗ったことがご縁になりました。
 私も行ったことがない宿でしたが、持ち合わせていた少しの情報、初めての極寒地、オーロラ撮影方法など、フォローできる限りのことをさせて頂きました。
 アラスカ遠征後には、貴重な現地の写真やお土産などと共に丁寧なお便りを頂き、お好きな自然散策のことを綴ったり、写真を添えたお便りをたまに頂くようになりました。

 そんなことが続いていたある夜。
 NHKの20:45からの関東地方のニュースを伝える時間だったと思います。
 不意に、知った名前が耳に入ってきました。
 秩父の山での滑落死?!
 家事をしながらだったので断片的にしか分からず、すぐにNHKに電話をして確認したところ、その知人と居住市も名前も同じ。
 彼は天涯孤独の身で、大手会社の独身寮の管理人をされていました。
 その寮へ連絡してみたら、まさしくその知人と分かりました。

 非常に残念な事故。
 長年ご苦労されたと伺っていて、少しの余裕が出て来たところでアラスカへオーロラ見物にも出かけられ、山歩きも楽しまれていたのに。
 身寄りのいらっしゃらなかった彼…ご葬儀や身辺の整理はどうされたのでしょう?
 気がかりではありましたが、私にはどうすることも出来ませんでした。


 花に罪はありません。
 「春の妖精」に魅入られてしまったのでしょうか?
 この花を見ると、お会いしたことのないその方を想い出し、そしてご冥福をお祈りするのでした。
 そんな春の夜です。


掲載画像:カタクリの群生 (C)長岡市観光企画課
 許諾を得て掲載しています。


  

  

  
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