果たして、アイソン彗星は生き残れるでしょうか?
現在彗星は太陽の傍に居て、地上からの観測が非常に難しく、素人には危険で観測できません。
宇宙には太陽を観測する人工衛星がいくつかあり、その視野に入っているアイソン彗星を見て、現在の動向を掴むことが出来ます。
SOHOのLASCO C3の画面に映ったアイソン彗星に、Saturation spike(日本だとブルーミングやスミアと呼ばれます)が見え始めました。
これは増光して、カメラ感度が飽和して見られるものなので、良い兆候!
Now seeing saturation spikes in #ISON's head. That puts it around mag +1... pic.twitter.com/HbXxGjsSAY
— Sungrazer Comets (@SungrazerComets) 2013, 11月 27
ブルーミングも長くなって、急激に増光しているんでしょうね!ワクワク♪
6時間でこれだけ成長してると期待しちゃいますね!
#ison #アイソン彗星 pic.twitter.com/eXH9bC4quY
— asuka (@alatafelis) 2013, 11月 28
これからアイソン彗星は、上の画面の中をこのように動いていきます。@アストロアーツアイソン彗星特設サイト
青い画像は広角画像、こちらは中心部(太陽=遮蔽版で覆われている)を拡大したものです。
これからアイソン彗星は、上の画面の中をこのように動いていきます。@アストロアーツアイソン彗星特設サイト
太陽を観測している人工衛星の画像や観測報告などがまとまったページを以下に紹介します。

アイソン彗星の近日点通過の直後から北海道と福島の天文台から、アイソン彗星の生中継をするそうです。これは必見!!

11月29日(金) 7:00〜9:00
銀河の森天文台で、近日点通過直後のアイソン彗星を生中継!
「Ustream」&「ニコニコ生放送」にて。
・ニコニコ生放送
【近日点】みんなで一緒にアイソン彗星を観測しよう〜北海道陸別・銀河の森天文台
・Ustream
Rikubetsu_ISON_2013.11.29

11月29日(金) 3:00〜夕方まで
・ニコニコ生放送
【近日点】みんなで一緒にアイソン彗星を観測しよう〜福島・星の村天文台
なお、彗星は太陽直近に居て危険なので、一般人は絶対にこの時期には観測しないように!!
アイソン彗星が太陽の傍を通り抜けて、暁天の東の低空に姿を現すのは12月1日頃。この頃はまだ非常に低空で、徐々に高度を上げて行き、5日頃からは見やすくなるのではないでしょうか?
12月7日(土)8日(日)の朝はお休みの方も多いでしょうから、空が暗い場所へ行って、観察されるのも良いと思います。
まずは、無事、アイソン彗星が近日点を通過して生き残れますように!
夜明け前に、地平線から尾が昇ってくる姿が見たいです!!

太陽にどんどん近づいていて、彗星登場から薄明に消えるまでは時間との競争。
低空なので、空の状態も厳しい。
近日点通過前の最後のチャンス?
私もそうでしたが、今朝は肉眼はおろか双眼鏡でも見つからない方が多く(22日には肉眼でも見えた感じだったのに!)、撮影例はごくわずか!
貴重な記録ですね!
いずれもリンク先画像クリックで拡大。

2013/11/24 5:19:54 Canon EOS 6D 高橋SKY-90+レデューサ 405mm F4.5 ISO400 40S(20s×2コマ加算平均)コントラスト調整、トーンカーブ調調整後、トリミング
素晴らしい!!!
暁の空のグラデーションの中、立派な姿を見せてくれています。
2013年11月24日早朝のC/2012 S1 アイソン彗星。二枚コンポジットしてトリミングしています。水星・土星とスピカの位置から,えいやっと視野を振って,何とか405mmの視野の端に捉えました。 pic.twitter.com/8Bwevbh6Uk
— フォーマルハウト (@fomalhaut_nifty) 2013, 11月 24

Canon6D 300mmF2.8ILS ISO1600 4sec F2.8 VixenAXD
この条件の悪い中、さすがです!ブラボ〜!!!
今朝、一応撮ったアイソン彗星@阿蘇。ラブジョイとまったく同じ機材。最接近前は今日が最後と思う Canon6D 300mmF2.8ILS ISO1600 4sec F2.8 VixenAXD pic.twitter.com/Llr7ZKhho2
― 東山正宜 (@itaimecom) 2013, 11月 24

F2.8 f200mm ISO800 露出6秒を5枚合成 ノートリミング
水星、二重星のてんびん座αとアイソン彗星
彗星が分かる!透明度が高い場所だったんですね。
今朝(11/24)05:50~のC/2012 S1(ISON)アイソン彗星と水星☿Mercury。 F2.8 f200mm ISO800 露出6秒を5枚合成 ノートリミング。 #mysky #ISON pic.twitter.com/0xdNo7iv1C
― JR5EPQ”SHO” (@JR5EPQ) 2013, 11月 23

F2.8 f300mm ISO400 露出5秒を6枚合成 ノートリミング
暁天の彗星!という感じのグラデーションの中、しっかりと尾が見えます。
今朝(11/24)05:54~のC/2012 S1(ISON)アイソン彗星。 F2.8 f300mm ISO400 露出5秒を6枚合成 ノートリミング。 #mysky #ISON pic.twitter.com/3iisJU2f3y
― JR5EPQ”SHO” (@JR5EPQ) 2013, 11月 23

双眼鏡でも「あーいるかも」だったそうです。凄い!
透明度が良かったんだなぁ。
このサイズだと、ちょっと厳しいなぁ…。
でも、心眼では居るって感じ?!
今朝のアイソンさん。近日点通過前のラストチャンスということで探してみました。双眼鏡で 「あーいるかも」。写真で何とか写ってました。いってらっしゃーい。 pic.twitter.com/UgriisuaoQ
― デルソル (@delsol1991) 2013, 11月 24

11/24の C/2012 S1 アイソン彗星
露光8sec タムロンSP180mmF2.5(絞りF4) EOS Kiss DX iso800 スカイメモR ノータッチ 阿南市領家町 トリミング無し
阿南市は徳島県ですよね。見事に写っています!
写真のプロの方も「近日点前は最後だ」とおっしゃっているので、これからは衛星の画像を見てその動向を追うことにして、12月の空に見事な尾が昇ってくるのを待つことにします。

これのリアルタイム画像は、以下かな?
Latest SECCHI beacon images
下のほうの「STEREO Ahead」の中に、アイソン彗星が写っています。
The Heliospheric Imager for the NASA STEREO Mission

彗星の太陽接近の動画がいくつかあります。
最新画像は以下で。
SOHO Solar and Heliosepheric Obsevbatory
SDOは太陽面だから、彗星は見られませんよね?
…と思ったら、なんと特設ページが!

もう地上からは見られない?
あとは待つしかありません。
無事に戻ってきてね!!
12月の暁天で会いましょう!立派な尾を期待しています。>アイソン彗星
なお、アイソン彗星の陰にすっかり隠れてしまっていますが、ラヴジョイ彗星が明るくて凄いです!
いや、現在のところ見ごたえがあるのはこちらの方。(^^;
高度が高くてバックが暗いということもあり、位置が分かれば横浜の空でもぼんやり肉眼で分かる感じで、双眼鏡ではすぐに導入出来るし、写真の映り具合も良いです。
アイちゃんには少なくとも1週間は会えないので、その間、ラヴちゃんを見るのも良いかと思います。

今朝(11/24)05:12~のC/2013 R1 ラブジョイ彗星 f200mm F2.8 ISO6400 露出6秒を2枚合成 ノートリミング。 #mysky pic.twitter.com/gsMLNh6uyd
― JR5EPQ”SHO” (@JR5EPQ) 2013, 11月 23
今朝のラブジョイ彗星
600oF4 Iso3400 トリミング他 pic.twitter.com/3MNFwvDc4Y
― 雨宮紅庵 (@nike6491) 2013, 11月 23
今朝のラブジョイ彗星
月明かりの中でも尾が伸びて、細い筋状の構造も見えてきました。 pic.twitter.com/fL3QnVwnFE
― Naritoshi Kitamura (@naritoshi_k) 2013, 11月 23


日本時間19日早朝、NASAのアトラスVでMAVEN(メイヴン)の打ち上げがありました。
私はその時間は彗星撮影をしていたもので、打上げのライヴ視聴出来ませんでした。
さて、同じ頃…今朝午前5時前後に徳島(南東方向 4:43)、静岡(コップ座)、会津若松(5:03頃うみへび座)で彗星状の光芒が目撃、もしくは撮影されています。継続時間はかなり長かったようで、静岡の方は薄明で見えなくなったとのこと。
折りしもアイソン彗星観察・撮影時間と一致していたので、多くの方が目撃・撮影されて、天文雑誌編集部やマスコミへ「あれは何?」と問い合わせが数多く寄せられたそうです。
この光芒と火星探査機「メイヴン」との関連性は考えられるでしょうか?
詳しい方がいらっしゃいましたら、宜しくお願い致します。
この時間は私も外で彗星撮影していましたが、おそらくこの現象が見えた方向(横浜だと南西〜南でしょうか?)は全く見えない方角でした。残念!
なお、2011年年末にソユーズ・ロケットの打ち上げに伴い、3段目フェアリングのトレイルが日本上空で「ロケット雲」として見られたことがあります。
拙ブログの記事(2つに渡っています)


伊豆で撮影された画像。
文中の「30秒径」は「30分径」だそう。
他の報告でも満月くらいの大きさだったとのこと。
なんだこれ?今朝コップ座に見えた30秒径ぐらいの雲。写真には衛星らしき光跡が見える。静止衛星のガス噴射らしい。AM05:04 露出15秒、400mmレンズ。明るくなるまで見えていました。詳しい方よろしくお願いします。(^_-)-☆ pic.twitter.com/gkpKCKQdPt
— TAKA3 (@scoria_cone) 2013, 11月 18
以下の3つですが、Facebookのグループ上の画像なので、もしかすると閲覧不可かも知れません。m(_ _)m






(日付が変わってしまうと、データが更新されてしまうので…)
西はりま天文台
山中湖
ページ下のスライダーで4:50以降見ると、光芒が写っています。
山中湖の方には、4:50に何かの航跡か流星か…というのも。

(タイトルは、今後変更の可能性あり。)
読者の投稿ギャラリーより。
徳島の拡大写真を見た時に、噴出点の下に航跡のような筋が見えたので、人工衛星のガス噴射(アポジキックモーターガス)か?と思いました。
それで、もしかしたらメイヴンかも知れないと、打上げからのタイムラインを調べることに。
すると、日本時間4:15に南半球インド洋上空で第二段ロケット燃焼終了。
4:20にオーストラリア西岸あたりで探査機を分離していることが分かりました。
そして、メイヴン自身の最後の軌道修正の噴射は4:30だったそうなので、4:50過ぎからの本件とは一致しないことになります。
この現象が見え始めた4:50のMAVENの位置については、ツイッターで情報を頂きました。
4:50JSTのMAVENの位置です。 一週まわって、オーストラリアと、日本が見えますね。 NASA's Eyes visualizationより。 間接情報ですがどうでしょう。
https://twitter.com/kimi_lica/status/402635539024592897/photo/1
またこの現象が撮影された時間帯は、メイヴンは太陽電池パネルの展開と低利得通信の確立直後のフェーズにあり、探査機自身の噴出はないと思われます。
よって、アトラスVの上段のセントール・ロケットが、余剰燃料を排出した可能性が大きいのではないでしょうか?
本件に関してはFacebookの中の「天文」グループ、「デジタル天体写真」グループに渡って多数の画像投稿や議論が交わされており(あちこち分散しているので、非常にやりとりがしにくくまとめられない状態!なんとかしたいところ。)、「宇宙クラスタ」グループでも情報を頂きました。
またツイッターでも、宇宙開発に詳しい方にお話をお伺いしました。
以下、これまでのまとめです。
【19日4:50頃からのロケット雲らしきものについて】 4−1 MAVENの最後の軌道修正の噴射は4:30付近で、4:50過ぎからの本件とは一致しない。
この時間帯、MAVENは太陽電池パネルの展開と低利得通信の確立直後のフェーズで、探査機自体の噴出はないのではないか。
— 日蝕貧乏知恵者猫 (@aurora_lummox) 2013, 11月 19
【19日4:50頃からのロケット雲らしきものについて】 4−2
既に4:20にアトラスVからMAVENは分離されており、上段のセントールが余剰推進剤(液酸・液水)の排出をした可能性が考えられる。
余剰推進剤はベントしておかないと、後でタンクが破裂してデブリを増やすため。
— 日蝕貧乏知恵者猫 (@aurora_lummox) 2013, 11月 19
【19日4:50頃からのロケット雲らしきものについて】 4−3
1&2がこれまでの状況から導き出されたもので、MAVENの軌道要素がまだ出ていないので、これ以上は分からない状況です。
皆さんありがとうございます&引き続き、情報お待ちしております。
— 日蝕貧乏知恵者猫 (@aurora_lummox) 2013, 11月 19
【19日4:50頃からのロケット雲らしきものについて】 4−4
アストロアーツの読者の画像ギャラリーに、本件関連の画像が集まってきています。 #ascl
特集:2013年11月19日 「人工天体のエンジン噴射?」 http://t.co/y1nyEMT3EZ
— 日蝕貧乏知恵者猫 (@aurora_lummox) 2013, 11月 19


お友達のアニリンさんが、彗星ウォッチング初心者向けに観望ポイントをまとめて下さいました!
アイソン彗星は、空が暗い場所では肉眼でも見えるようになっています。
そして、明日・明後日(18、19日)の明け方には、おとめ座の一等星スピカのすぐ側に居て、見つけやすくなっています。
是非是非、トライしてみて下さい!
しかし、彗星を見慣れない方にはちょっと見つけづらいと思います。
彗星というと長く尾を引く姿を思い浮かべますが、まだアイソン彗星はそこまで明るくなっておらず、双眼鏡の視野の中ではぼんやりとした光芒にしか見えないのです。
(周りの恒星が点像に見えるのに対して、彗星はピントがズレてる?という感じのボンヤリ像…観察ポイントに「こんな風に見える」という画像紹介があります。)
今夜(18日0:16だったかな?)は満月で、一晩中月明かりが煌々と明るいのは難点ですが…。
この観察ポイントをお読みになって、チャレンジして下さいね!
晴れますように!(-人-)

(8等級…肉眼では無理ですが、双眼鏡でいけそうですね。)
明朝のお天気どうでしょう?
観測!観測!!
皆さんの画像を楽しみにしています!!
阿部新之助さんのツイートより
アイソン彗星、24時間で1等級増光中 RT @AvellSky: アイソン彗星がバーストを起こしているらしい。1日でガス成分が2倍。いよいよ来たか!?
— 阿部新之助 (@AvellSky) November 13, 2013
アストロアーツの呟きでも
海外での観測で、アイソン彗星が急増光しているとの報告。詳細条件を記載した正式な報告フォーマットではないようですが要注目。ソース元と明日14日未明の星図は、特設サイトトップページの「最新情報」へ http://t.co/PbKfivQ6mC
— アストロアーツ/AstroArts (@AstroArts) November 13, 2013
アイソン彗星についての最新情報は、以下サイトで。

14日の更新で、
「8等級。光景10cm程度の望遠鏡か双眼鏡で、24時間で1等級の急増光を確認」とありました。
今朝のアイソン彗星。尾が二つに分かれてきたかな? http://t.co/f4zF7VhPpT
— 三島和久・アニリン・卵はかき混ぜ過ぎない (@C6H5NH2) November 12, 2013

2本目の尾=イオンテイルらしきものが見え始めたところ。
上記ツイートのオリジナル・サイズも閲覧できます。
