ここのところ何をやってもどうもうまくいかないし、やる気も出ないし…で少しパターンを変えようと昨日は読書の一日になった。諸事情で夜のバレエクラスをミスしてしまったのでバレエとYMCAに子どもたちを送った待ち時間でぽっかり2時間半の読書時間も確保できたし。
日本からオットが運んできてくれた数冊の本のうち、海外移住に関する2冊の本を紹介したいと思います。
1冊目は
「旅立ちのボストン―滞米10年、逞しく育ちゆく娘たち(関野 陽 (著)」
(たぶん)企業の駐在という立場で小学生の娘2人を抱えて渡米した家族の記録です。
アマゾンの書評を読むと「父親の暖かい目を通して描かれた娘さん達の進路、参考になりそう」という印象だったのだが、これがこれが私にとっては強烈に、精神的によろしくないほどの劣等感を感じさせるすごい本だった。何しろ英語がゼロの状態で渡米した娘さんたち、確かにその苦労と努力は大変なものだったのだろうけれど、そのあたりの課程はさほど見えてこず、ひたすら「すっごーい!」「どういうこと?」「同じ人間?」と思ってしまうほどの成長ぶりなのです。
どうしたら一般家庭からこんなすごいピアニストが二人も育つのかわからないけれど、このお子さんたちはピアノで全米のコンクールを次々制覇するのみならず、学業でもトップクラス、それもうちのような片田舎の学校とは違い全米ベスト10に入るハイスクールのHonoredクラスでストレートA、その上理科のプロジェクトで州代表、高校生で利根川博士に単独インタビュー、と、読むだけでめまいがしてくるような素晴らしい業績を上げ、最終的にはそれぞれイエールとハーバード大学へ入学する。
著者の方はそれを「アメリカの教育の素晴らしさ」と紹介しているようだけど、いやいやとてもそれだけではないでしょう。家庭の、教育にかける熱意のケタが違います。家族旅行を通して見るものさえレベルが違うと感じてしまう。ここまで違うともう笑うしかないのだけど、それでも、とてもここまで子どもたちにしてやれない自分のふがいなさにチクッと痛みを感じてしまうのでありました。
アメリカの大学の受験システムなど、参考にはなったけれど、残念ながら今の私には、さわやかな読後感というわけにはちょっといきませんでした。読み進めるに連れ、息苦しさまで感じて…大体「ピアノ」という時点でコンプレックスを刺激されまくりでしたから。
そんなわけで読書前よりずっと激しく落ち込んだところで2冊目。
「会社を辞めて海外で暮らそう―海外家族移住という選択 クロスカルチャーライブラリー 柳沢 有紀夫 (著)」
著者の柳沢有紀夫さんはオーストラリア・ブリスベン在住のライターで、私の知人です(ちょっと自慢(笑))そして本に出てくる「実際に移住を果たした人々」の筆頭は「合衆国の片隅で」読者の方にはたぶんおなじみの
ドクター・KことbongoさんことKAZU氏こと野北和宏氏。現在休止中の超人気ブログ
「ブリスベン暮らし」のKYO様のお連れ合いで、我が家の運命を変えた、足を向けて寝られない大親友その人達。
この本では、実際に会社を辞めて海外移住を果たした人達へのインタビューや、柳沢一家の移住開始から現在へ至るまでの出来事が豊富なデータと共に綴られています。
実を言うと私は”あまりにも安易な海外移住お勧め本”や、”コトバなんて話せなくてもヘーキ、ヘーキ”的なweb-siteはあまり好きではないので、その点もきっちり押さえて、かつ勇気が出ない人達の背中をポンと押してくれそうな、このユキオ。さんの本は多くの移住希望者にとって読む価値があると思います。そしてどんなときでも笑いのツボを押さえ、ひねらずにはいられないユキオ。さんのサービス精神にも毎度の事ながら頭が下がります。プロですねえ。
著作そのものについては、KAZU氏が
アマゾンの書評で詳しく述べてらっしゃるので私からはこのくらいで。
実際、1日に2冊の対照的な移住本を読んで、少しキモチが前向きになりました。最初の方(旅立ちの〜)も、こんな時じゃなかったらもう少し良い刺激を受けたのかもしれないけれど弱った精神にはちょっと強烈でした(笑)。
ユキオ。さん、マリさんのweb-siteはコチラ
ランキングは相変わらずすごいんですけど…何位かなぁ?見てみる?→どらどら♪

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