疲労困憊中。
何がっていつもながら
アメリカ式の
段取りの悪さに (; ̄ー ̄)...。
朝から出掛け、まずは私たちがボランティア登録する団体の管理者Mの家へ向かいました。天候は
Icy Rain(氷雨)と言われるもので、雪よりも恐ろしい。辛うじて液体が降るのですが、地表についた瞬間に氷になるのです。ガレージから車を出し、走りだそうとした時、車が全く前に進まないので仰天しました。タイヤが
氷の上で空回りしているんです。
おそろしい。
近所を見回しても傾斜のあるドライブウェイに停められた車が斜めに滑り落ちていたりしていました。そんな中を出発。とにかく時間までに獣医のオフィスに着かなければなりません。距離は片道100マイル(160km)ほど。
ハイウェイに入ったら道路に問題はなく、まずMの家に到着。
ケージやフード、フードケース、リーシュ、カラーと言った、必要なものを受け取りました。驚くことにリーシュやカラーはぴかぴかの新品、フードは高品質のユーカノーバやアイムスが犬種や年齢別に支給されました。企業や個人、ペットショップなどからの寄付だそうです。ボランティアにはできるだけ負担がかからないようになっているのはさすがです。
我が家で引き取るのはチャウチャウ系の母子。赤ちゃんは生後4週間ほどで、まだお母さんなしには生きられません。もし母子一緒に引き取る人が現れなければ安楽死になるということだったので我が家で預かることになりました。
一緒に行った友人Kは当初子犬を2匹預かるはずだったのですが、今朝になると「必要がなくなった。ただ、獣医さんのところからここ(Mの家)まで子犬を運んで欲しい」と言われ、私と一緒に行きました…というか、英語が不自由な私には彼女の協力が不可欠です。
実はこの団体はシェルターではなく、「シェルターでの期限が切れる前に一時保護してくれる場所(フォスターホーム)を確保し、里親(アダプションファミリー)を見つける」という民間団体なのです。
しかし、この団体の運営は混乱を極めているようで、情報は実は
二転三転していました。
朝の時点で3匹の子犬と一緒の
お父さん犬は、全く人に慣れていないため、やはり
救えないことになったと言われました。シェルターでの3日間何も食べないそうなのです。
ところがその後、Mの家に着いた時、「あと10分で決めなくてはいけない。あなたが預かれないのなら死なせるしかない」と言われた友人Kはとっさに
お父さん犬を預かることを決心してしまいました。実は彼女の家には既に2匹の犬と6匹の猫がいるのです。全部レスキューした動物。もちろんみんな避妊・去勢手術を受けさせてあるのでこれ以上増える心配はないのですが、こうして彼女のもとには犬猫が集まってしまう。
Kは
「出張中のハズバンドに殺されるかも」とどんよりしていましたが、でももうこうなったら
腹を決めるしかありません。
とにかく時間までに獣医のオフィスまで行かなくては。
なのに、Mの家でもらったdirectionと呼ばれる
道順の説明が問題でした。こちらの人がなぜ地図ではなくこのdirectionを好むのか
全く理解に苦しみますが、アメリカ人は地図で説明するよりも
「Aロードを北へ進みBジャンクションで右に折れCストリートを左折。右側にD店が見えたらその駐車場に入って…」などと文章で書かれたものが
好きなのです。
アメリカに限らず欧米式の住所はよくできていて、住所さえわかれば地図で簡単にたどり着けるようになっているはず。なのに、地図よりもこのやり方が断然主流なんです。これだと
一度迷ったらおしまいな上に、この
direction自体が不完全だったらどうしようもない。でもアメリカ人は頑なに地図を拒否し、directionを使うのです(--;)。
その結果…
お約束通り、途中で一カ所指示が抜けていたおかげで
とんでもない方向へ行ってしまいました。おまけにもひとつお約束通り、途中で道を尋ねた相手が、(たぶん)知らないのに「あっちだと思う」と答えてくれたんで、もう
本当にとんでもない方向へ行ってしまいました(涙)。無愛想な人や失礼な人は少ないけど知ったかぶりする人、多すぎ。
ともあれ、ここにいちいち書いていられないほどのすったもんだの末、やっと獣医のオフィスへたどり着いたのです。
そこには昨日とりあえず命を取り留めた犬たちの多くがいたものの全部ではなく、他はあちこちに散らばっていたようでした。
ぞくぞくよそにいた犬たちがボランティアに連れられてやってきます。うわー
アニマルプラネットの動物警察番組みたい( ̄O ̄;)!
そして次々と預かり先のボランティア(私たちを含む)へ、確認事項と共に犬が渡されていきます。友人Kはふわふわのお父さん犬と、Mの家に中継する白い子犬を。

ゴールデンサイズのお父さんとパピー
そして我が家はチャウ母子を受け取りました。
お父さん犬はギリギリで助かることになったのでドクターのチェックも予防注射もまだ。力持ちの男性ボランティアに抱えられてうちのバンの中にセットされたケージへ収まりました。チャウの母子(マミーとベイビーと呼びます)も別のケージの中へ。マミーは寄生虫を持っているので虫下しをもらいました。また、当然ながらハートワーム(フィラリア)にも感染しているので、近いうちに治療を始めなくてはならないとも言われました。費用はシェルターが負担してくれます。
犬たちを計4匹受け取った私たちは獣医のオフィスを後にしました。
実はここに大変悲しい事実があります。お父さん犬の3匹の子犬のうちの1匹は何故か外見が
ピットブルという犬種にほんの少し似ているのです。
ピットブルについては以前もチラッと書いたことがあるのですが、
ピットブルは闘犬として作られ、大変にどう猛な性質を持っています。多くの市町村ではピットブルをペットとして
飼うこと自体が禁止されているのです。愛好家も多いのですが、この団体では
ピットブルに似た犬を助けることはできない、とのことで、1匹だけは残されてしまいました。
(その獣医さんが個人的にできるだけのことをして里親を探してくれるそうです)
あるピットブルの
物語を以前紹介しましたが、もう一度リンクしておきます。
帰り道は予想通り犬たちの(ピーッ)とか(ピーッ)とかで車の中が、とてもお食事前の方にはお伝えできない状態となりましたが、(フーがほとんど面倒を見てくれたので、とってもクサいフーちゃんになったよ!)白いパピーをMの家に届け、いろいろと報告をして帰ってきました。あ、パピーはその場でフォスターファミリー(若いカップル)に引き取られていきましたよ。
(あまりに長くなったのでここで一旦休憩にします)
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訂正事項:スミマセン、icy rainと書きましたが、こういう凍っているようには見えないのに車を出そうとするとスリップするような氷の地表のことはFreezing rain (black ice?)と呼ぶようです。…と理解したのですが、アメリカのお天気事情に詳しい方、いらしたら教えてくださいね。

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