ここのところついクリスマスの記事ばかりupしてしまい、誤解を招いてしまったかもしれませんが、この季節、アメリカは「ホリデーシーズン」。でも「クリスマスシーズン」とは限りません。
もっとも国民の大多数を占めるのはキリスト教徒なので
クリスマスを祝う人々が一番多いのですが、他にジューイッシュ(ユダヤ教)の
ハヌカ、アフリカン・アメリカンの
クワンザなどがあります。(ムスリムのラマダンもこの季節にある模様)
ホリデーシーズンということで町もメディアも浮き足だってはいますが、それでもマイノリティへの配慮はされています。郵便局でもこの時期、クリスマス切手が売り出されますが同時にハヌカ切手、クワンザ切手もそろえてあるんです。
最近では「クリスマスカード」ではなく「ホリデーカード」を送る人も多いです。
宗教行事について日本人の宗教観ではあまりピンと来ないのですが、忘れられない出来事があります。
日本で、日本語教師としてボランティアに携わっていた頃、行政の主催する「お楽しみ会」のようなものが開かれ、町にいる留学生や英会話教師などの外国人を招待しました。
ところがそれは実際には「クリスマス会」のようなもので、会場はクリスマスツリーやリースで飾られ、入り口には「メリークリスマス」と書かれていたのです。
入ってこようとしたアジアからの留学生は固まりました。しばらく相談していた彼らは「これでは我々は入ることもできません。どういうつもりですか?」と。
主催者も遅まきながらハッとしたようで、大慌てでクリスマス関係の飾りを取り払いました。彼らの宗教に合わせたということではないのですが、やはりお互いの宗教を尊重することは大切だと思います。
なんて偉そうに書いている私も、こちらに来た最初の年はハヌカのことを全く知らず、「かわいいキャンドルの切手」だと思ってハヌカの切手を買い、平気で使っていました。今思うとホントに恥ずかしいです。
まあ、そんなわけでアメリカ人(少なくとも知識層)は無闇に「メリークリスマス!」という言葉は使えないようです。そのため、よく「日本でもクリスマスを祝うの?」とあらかじめ聞かれますが、日本のクリスマスを「祝う」と言えるのかどうか、疑問な私はついあいまいな返答をしてしまいます。「祝う」と答えて「あら、日本人もジーザスを信じているのね!」と喜ばれてしまい、ちょっとだけ気まずい思いをしたこともあります。
他文化国家はこのようにちょっと複雑ですが、反面、どんな人でも生きやすい社会でもあると思います。
ランキング今日も接戦ですよ!→どらどら♪

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