【ミトゥンの儀式 004】
「ああ、だめです。いけない、やめて……イレイさ……っ」
声がうわずるのをおさえられない。
同時にイレイさんの方も息が荒くなっていた。
「あっ、あっ、ああ……」
僕の股間をまさぐる手の動きもいよいよ熱っぽさを増していく。
「ヌナタさま……」
イレイさんが僕の股間をつかんだままでゆっくりと寝台の方へと誘う。振り払おうと思えばきっとできたろう。けれど僕はそうさなかった。
この快感を自ら放棄するなど不可能だ。
結局僕は自ら寝台の上に身体を横たえたイレイさんの上に折り重なるように寝台に上がったのだった。
くすんだ色のふとんの上でイレイさんの裸身が白く輝いて見える。
ごくり。
口のなかにたまったつばを飲み込む。
イレイさんの手が優しく僕を導く。
「わたくしのここに……、お願いします」
固くなった僕の先端が導かれた先は、柔らかく、そして熱くぬめっていた。
「うあっ」
思わずあえぐ。
その気持ちよさは、まるで雷に打たれたみたいに衝撃的だった。
「まだ……我慢して。奥まで、いちばん……っ」
イレイさんが自ら腰を突き出してくる。その勢いで、僕は身体を引く間もなく、ずぶずぶと熱い肉の中に呑み込まれていたのだった。
つづく
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