2005/10/11
希望と愛 詩
3週間 無言だったアボカドの種が
ふと1mm 根を伸ばし
私は生きている と言った
おみそれしました と申し上げた
お水 替えさせていただきます
アボカドは薄緑の眼をゆるめ
ああ と言った
今 根は4cm 芽は0.8mm
アボカドは生きている
2005/10/7
くず星 詩
雨のふりこめる中 想う
誰かや何かを愛することは
人間のもっとも
尊い能力である
神の愛が巨大なクリスタルなら
人間の愛はくず星のきらり きらり
それで 十分尊い
2005/10/1
弱い芽 詩
強くなりたい
簡単なことにくじけて
小さなことに怯える表面が変わらなくても
胸の奥でずっと
自分の根の成長を信じて
萎えない芽になりたい
部屋の空気を入れ替える
久々に光を浴びる
そして私は
くじける度に再生することに決めた
2005/9/26
小鳥のランプ 詩
かごからちいさな鳥をはなつ
薄青の羽の小鳥が
あとからあとから飛び立ち
空が淡く澄んでゆく
愛する人たちの胸の暗がりを
そっと ぬくもってください
2005/9/14
窓を開けて 詩
本物はいつでも
目の前のあなたに届くと
どうか 神様
もう一度
信じる勇気を下さい
届かぬことを怖れるより
私は人間が好きだと言いたい