2006/2/11
芽吹き 詩
どんな土壌も どんな種子も
芽吹きの可能性を 抱いている
一陣の風も 一条の光も
その芽吹きを可能にする力を 秘めている
そこには あなたが必要で
ここには 私が 何か 誰かの芽吹きのために
2006/1/15
具はひと・もの スープは満ちる空気 詩
私たちを創った 神さまが
ひとつとしておなじものを創らないのは
互いのよさが 沁み出して
スペシャルなだしが みんなに
沁みわたるのを 愛しているからだろうか
ちょうど おでんやお鍋やミネストローネのように
2005/12/10
祈り 詩
ふいごのような 呼吸の波に
とりどり色の 気持ちを織って
晴れ雨くもり 朝 昼 今宵
生きることとは 息をすること
黒ばかり織る あなたを思い
静かな白を とばりに放つ
あなたの息に いつか溶け込み
苦しい夜も 終わらんことを
2005/11/25
習いごと 詩
生きることは レッスンだ
毎日通う レッスンだ
違うものを持つひとを 理解したり
誰かのささやかな 力になったり
手を握ったり
同じ景色に うっとりしたり
おいしいものを分け合って 微笑んだり
違いを越えて 架け橋を渡ると
互いの間に 虹がひろがる
そんな 習いごと
2005/11/11
絹ごし豆腐の つぶやき 詩
絹豆腐には絹豆腐の
よさがある
木綿豆腐のようにぐっとこらえてもまれて自分を保つ力はなくとも
白和えのように相手をまろやかに包む力はある
肉豆腐においてぼろぼろになってしまう身も
価値がないのではなく
できそこないなのでもなく
似合う料理に 出会っていないだけだと 思う
みんながタフを目指す世の中は
とってももったいないと 思う