今年に入って、
商売道具を新調しました!
パン屋さんの商売道具といえば・・・・
なんといっても窯?
ピール(パンを載せて窯に出し入れする棒)?
秤?
などなど、いろいろありますが・・・
密かに重要度が高いと思っているのが、こちら。
そう、靴と靴下です。
パン屋さんの床は、
大抵コンクリート。
その上長時間労働で、立ちっぱなし。
足元から冷えるし、疲れるし、腰も痛めやすいのです。
店主が最初に働いていたホテルでは
安全靴というのが支給されました。
これが、ありがたいけど・・・辛かった!
完全防水のため、蒸れやすく
つま先のところ全体に、
安全のための鉛の板が入っていて、重いし、
すぽすぽと脱げ易く、
いつも引きずって歩いていました。
でも、履いているときには、
靴のせいだとは気づきませんでした。
フランスに行ったら、
白衣も靴も、自前のところがほとんどで
みんなと同じように、白いスニーカーにしてみたところ、
びっくりするくらい、動きやすいし、疲れにくい!
調理関係の人の中には、
サボという、下が木でできた
突っ掛けみたいなサンダルを履いている人もいましたが
これはサイズが無くて断念。
帰ってきてからも、スニーカーで作業していますが、
スニーカーによっても、
常に脚全体がむくんだり、
足の裏が凝ったりするので、靴選びは重要です。
・・・といいながら、時間もお金も無いので
いつも、3900円位のを、パパッと買ってしまうのですが・・・。
先日、隣の生協さんにやってきた靴屋さん。
足に合わせた靴を選び、中敷を作ってくれるというので
見に行って、思わず作ってしまいました・・・!
まずは靴下を脱いで、
まっすぐに立ち、
足の裏を触られます。
そしてズバリ。
「右利きだね?」
いやー左利きなんですけど・・・。
「おかしいね、右足に重心がかかっていて、腰も右が前に出ている」
ああ、確かに、わたしは本来左利きで、お箸も鉛筆も左だけど
パンの作業は、自分だけが左というわけにはいかず、
徹底して右で仕込まれているので、
一日の大半は、右を中心に使っているのでした。
「じゃあ、革靴なんてやめて、一日中履いてる作業用の靴にしなさい」
と、おじさんはあっさりと、安い方の運動靴を薦めます。
商売っ気なし。
それから、おもむろに足の型をとります。
平たい機械の上に足をのせ、スイッチオン!すると・・・
足元が、粘土のように変形して、少し埋まっていきます。
最後におじさんが、足を持って、えいっえいっ!
強めに埋め込み、足の型が取れました!
足をどけると、さらにおじさんは、
偏平足のわたしの足型の、うっっすらとした土踏まずを、
機械の下に手を突っ込んで、強調してくれます。
そこへ・・ジャーン!
専用の中敷をなんとオーブントースターであぶって、
柔らかくしたのをのせて、型にはめます。
さらにその上からわたしが足を乗せて、しばらく待ちます。
・・・・かくして、わたしの足にぴったりの中敷ができちゃうのです!
面白いですよね〜!
仕上げにおじさんは、
中敷の裏に、何か貼り付けました。
なんと、最初に足の裏を触ったときに、
足のどこに重心をかけるクセがあるかをみて、
調整してくれたのでした。
自分でも、足の外側の側面に重心がいってるな〜、
と思っていたのですが
右足の、つま先側は内側、かかと側は外側にかかる、
「ねじれ足」だということでした。
それを見ていたシェフも、
自分用をお願いしたのは、言うまでもありません♪
「職人だな〜」
こういう人に会うと、
すごくやる気になるわたし達です。
長くなっちゃったので、
靴下の話はまた今度。
靴屋さんのアドレスは
こちらです。
なんか、宣伝みたいになっちゃったけど・・・
回し者ではありません〜!!

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