
あれは結婚前・・・どころか
シェフと出会う前、
初めて訪れて、とっても好きになったお菓子屋さん
「オーブン・ミトン」でだった。
何気なく並べてあったポストカードが
お菓子やさんなのに、何故かパンの絵。
それまでよく見た、「イラスト」のパンとは違う
写実的ではないのに
パンのざくっとした感触や
パンのもつおもさ、匂い、あたたかさまでを
ふんわりと包み込んだような、パンの「絵画」。
印刷されたものなのに・・・?
吸い込まれるように、
夢中で全種類を買い占めた。
結婚して、薫々堂をオープンさせて、
シェフがずっと好きだった画家の個展に行った時の日記は
こちら。
あれ?
この絵って…
偶然にも、結婚した相手の好きな画家のポストカードを
わたしも持っていたことに気がついてびっくり。
この方は、その後、ほとんどパンの絵は発表されていなかったから。
この時の個展も、花の絵だったのだ。
そして、お菓子屋さん、「オーブン・ミトン」は
その後しばらく休業されて、
今は別の場所で、カフェとして営業されている…らしい。
その画家さんがなんと、
薫々堂のパンを描いてくださっている・・・。
「えっ?今ですか!?」
突然、その場で、立ったままで、道具も全て、
やや大きめのかばんから、魔法のように取り出して・・・。
その不思議さに
店主もシェフも呆然・・・感無量です。
このお店、薫々堂を続けさせてくださった全てに
お客様、新旧スタッフ、家族、友人、業者さん、シェフ・・・・
感謝の気持ちでいっぱいです。
酒井さんの気持ちまで、伝染したように・・・。

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