2020/9/29

2項対立の「分断政策」からの脱出  

ポスト安倍に求められる外交、メディア戦略は? 第2次安倍政権の歩みを「百田現象」で読み解く!
9/29(火) 週刊プレNEWS
https://news.yahoo.co.jp/articles/ab9f15516ca56aa43c9fba7d1c7072004da41331?page=1


1.百田尚樹現象−政治的な無自覚と大衆迎合、それ故の影響力

石戸 最大のポイントは自覚のなさです。百田さんはどこからどう見ても強烈な右派論客でもあるわけですが、本人は「そんなことはない、一作家にすぎない」と言う。政治的な影響力についても、考えていないというわけです。
それはポーズではなく、本当に無自覚なんです。

中韓への感情的な反発は、実は多くの「普通の人たち」も抱いています。ネトウヨをちょっと薄めたくらいがこの社会で優勢な価値観になっており、百田尚樹現象はそれに支えられてきました。

(右傾化させた言論状況に合わせ大衆が喜ぶ言論を提供し、雪だるま式に幻想空間を広げてゆく)


2.「愛国」と「反日」を「政権への立ち位置」で切り分ける。安倍なき「愛国」は、「排外主義」か

―「安倍政権を応援する=日本を応援する=愛国」なのだと。逆に、批判するなら「反日」と見なされます。政権支持を愛国と直結させる短絡的な価値判断ですね。その根幹にある安倍政権が終わり、「愛国」の形は今後多様になってゆくのでしょうか?

石戸 どうでしょうね。結果としてより強い排外主義が「愛国」の受け皿になることも懸念されます。


3.マスコミ「支配」の実相。マスコミの選別と「政治の芸能化」によるマスコミ空間の支配

石戸 僕は社会部畑なので詳しくはわかりませんが、圧力というより、それまでの首相と比べて出るメディアを選ぶようになったと感じました。新聞各紙のインタビューに順に応じたり、硬派な報道番組に出演して発信したりするよりは、情報番組やバラエティ番組を選ぶ。安倍さんは『笑っていいとも!』に出たり、吉本新喜劇で芸人たちと一緒にずっこけたりしていましたからね。

――まじめに所信を説くのではなく、気分や印象に訴えるのですね。本書で百田氏について指摘される「おもしろさ」を重視する姿勢と通じるようです。

石戸 確かに似ている点があると思います。その結果、新聞やテレビ報道が萎縮したというより、むしろタレントが政治的権威に弱くなったように見えます。「バラエティを大事にしてくださってありがとうございます」みたいな態度が強まっているのではないでしょうか。


4.「分断政策」に乗る左翼。「静寂の中に身を置く」=自分で考え自分の言葉を持つことの大切さ

――左派であれ右派であれ、あまりに簡単に敵と味方を分けてしまい、二極化が進んでいることへの疑問が本書の重要なモチーフになっています。この現状に対し、石戸さんは終章で「静寂の中に身を置く」ことを提案されていますよね。

石戸 静寂という言葉で何を伝えたかったかというと、SNSから離れて、自分で考える時間が大事だということです。絶えずSNSに触れてリツイートを繰り返すのは、考えているのではなく反応しているだけです。次から次へと流れてくる情報に反応してゆくと、ただ消耗するだけになる。

だから、SNSを切って考えることが大事になる。

※中見出しは私(田口)が独断で付けた。( )のコメントも。

※百田尚樹という虚しさ 石戸諭さんが見たポピュリズムの今【池田香代子の世界を変える100人の働き人 42人目】2020/09/17
https://www.youtube.com/watch?v=EzfsoGCDidc

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2020/9/29

社会の分断の淵について  

私(たち)はこれを見て「異様」(狂信的)だと思う。

あちら側の人たちは、「安倍政治を許さない」のプラカードをみて「異様」(狂信的)だと思う。

こちら側とあちら側で「永遠の溝」。

それを社会的に埋めるのが政権交代だと思う。

それが起きなければ、一方の偏りだけが大きくなる。

分断政策で権力を維持しようとする権力者の社会では、異なった意見の相互理解はかなり難しい。

だから政権交代で寛容な政権を作らなければと思う。

(追伸1)
笑えるようで笑えない、実に怖い話です。

(追伸2)
トランプの政策で利益を得る人がトランプを支持する。

また、それで不利益を被る人がそれを支持しない、ということはしごく当然。

「万人の政治」は(少なくとも完全な形では)存在しないのであって、これをもって「分断の政治」とは言わない。

しかし、トランプの言っていること(やっていることやろうとしていること)はすべて正しいとなったら話は別。

また、その逆にトランプを支持しない人がトランプの言っていること(やっていることやろうとしていること)はすべて間違いと言い出したらどうか。

両者の主張は交わるところがない。これこそ「分断社会」の表れ。

だから、少なくとも政権を批判する側(ぐらい)はこの構図を理解しておく必要がある。

さもないと「分断社会」に巻き込まれるだけではなく促進することになる。

相手の主張をその論理から理解する(肯定することとは次元が違う)「離見の見」を持つことが大切。

翻ってそのことが批判に説得力を持たせることになる(のではないだろうか)。

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2020/9/29

新立憲民主党の綱領について考える  

立憲民主党のアドバイザー的存在の中村信一郎千葉商科大学准教授が、新立憲民主党の綱領を読み解く。

旧民主党、旧民進党とどう違うのか。綱領から解説する。

ヨーロッパの歴史で見ると戦後、社民政党と労働組合のブロックによる福祉国家政策があり、それがスタグフレーションの到来の中でサッチャーなどの新自由主義の政策に取って代わられる。それへの対抗としてブレアなどの第3の道、福祉改革路線が取られる。しかし、この路線も結局、新自由主義路線へのすり寄り(巻き込まれ)に過ぎなかった。

今回の新立憲民主党の綱領は、この新自由主義的な色彩から脱したそれと対抗する綱領となっている。当然、政権交代を目的に綱領を曖昧にした形での結集とも違う。

4象限マトリクスで表すと縦軸の市場の在り方で言うと貧困、格差、地球環境問題などを軽視、排除する新自由主義的な市場経済のあり方なのか、それらを包摂する形での市場経済の在り方を目指すのかの違い。

横軸の国家観で言えば国家を重視する国家観なのか、個人を重視する日本国憲法の立憲主義の方向なのかの違いになる。

中村氏によれば、この綱領路線を党内で深め、共有し、国民に理解してもらうことの先に政権交代があるのであって、逆ではないと説く。

政権交代が自己目的化すると国民の理解は得られず、党内で外向きのベクトルが働く同じ過ちを犯すことになると警告する。
(新立憲民主党の設立によって野党ブロックによる政権交代が視野に入ってきた。その点では逆説的になるが)

立憲民主党の綱領 ⇒ https://cdp-japan.jp/news/20200813_3319

中村信一郎氏の解説(videonewscom)⇒ https://www.youtube.com/watch?v=G3jMle_VXRQ

『論座』中村氏論文 ⇒ https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020081700005.html?page=1

(追伸1)
中島岳志氏とは4象限の軸の取り方は違っているけれども、対角線上で闘えという原則には当てはまっている。水平、垂直方向では闘いにならない。新自由主義的な改革競争では闘いにならない(ならなかった)ということ。

(追伸2)
「健全な」日米同盟。憲法論議も単なる論議ではなく、立憲主義を深める立場での論議をすすめる。政権交代も自民対立憲民主党ではなく、対抗軸を基にしたブロックで考える。深化した綱領です。

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2020/9/27

菅政権「陰湿な独裁者」の恐怖  

「安倍なき安倍政権」「短命・中継ぎ政権」「2軍監督政権」などと呼ばれる菅政権。

果たしてそうか?

「ヒトラーなきヒトラー政権」。いや「ヒトラーなきゲッペルス政権」。あるいは「ヒトラーなきヒムラー政権」。

菅政権とは、そのような恐怖政治の予感がする。

権力集中、国民統制、官僚支配、マスコミ破壊。

安倍政治を裏で支え統率してきた闇の存在。それが表に出てきたのである。

「にやけた独裁者」「権威なき独裁者」が、「陰湿な独裁者」に取って代わられる。

「叩き上げ」てきた。血統による「棚ぼた」ではない。

7年8カ月の草履持ちは、伊達や酔狂ではない。

地道に種をまき、何時かはという時をうかがっていた。

そうたやすく手放せるものではない。

そのために網を張り、手名付けている蜘蛛も一匹や二匹ではない。

本日、27日の「赤旗」の前川喜平元文科事務次官のインタビュー記事。

菅氏の官僚支配の恐怖を描く。

自身への「人格攻撃」。内調、公安を使っての尾行。それを使っての「脅し」。懇意の「読売」を使っての暴露。

「ふるさと納税」に意見した元総務官僚平嶋氏の左遷。

各省庁で固めた人事の「ちゃぶ台返し」。その「飛び級人事」の人物による「恩返し」。
「平和の少女像」を展示した「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付。これもそんな人事の「効果」の一つ。

安倍、菅2派からなっていた「官邸官僚」も「菅・菅」で一本化。それよりも強力な官庁直接支配の体制が敷かれる。7年8カ月の間に子飼いにした次官、局長級官僚が菅政権を支える。
マスコミにも「菅人脈」が。

デジタル、地銀統合、中小企業のM&A、平蔵(かつての上司元総務大臣)と会い平蔵流「お友達への規制緩和」政策遂行へまい進。「頑張らない子は切り捨てる」新自由主義へ。

国連でリモート演説をし、習近平、トランプと電話会談。「できる菅」を演出。

「スカのミクス」批判でいい気になっていては、してやられる。

(追伸)
前川さんはさすが。前川さんが言うときつい言葉も批判ではなく、指摘になる。本質をついているので心に伝わる。規制緩和が成長につながるとは限らない。むしろ適切な規制は成長につながるという指摘など納得ですね。

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2020/9/27

新たな政党になった立憲民主党  

〇9月23日、立憲民主党枝野代表が外国特派員協会で講演した。
https://www.youtube.com/watch?v=8osx6eDuTFs

枝野氏は、新立憲民主党は、過去の民主党、民進党とは異なると明確に述べた。

綱領を明示し、それに結集した集団。

新自由主義的自民党に対して「支え合う社会」のビジョンを明確にした。

自民党と新自由主義的な「改革」競争をするようなことはしない。

「支え合う社会」へ政府が積極的な役割を果たしてゆくと述べた。
また、


@ コロナ危機から国民生活を守り立て直す。

A 自民党政治によって拡大した格差と分断を乗り越える。

B 先進国の中で唯一低成長である原因の消費の低迷乗り越える。

3つの大きな方向を明確にした。

野党共闘については、「(共産党とは)今の日本の置かれている状況を前提にした当面、3年、5年10年の間にやらなければならないことについては相当な共通点がる」「最大限の連携をはかる」と従来以上に前向きな姿勢を示した。


〇2019年参議院選挙では市民連合と5党・会派が13項目の合意確認書を締結。これが候補者一本化がなされた選挙区での各党間の事実上の「共通政策」となった。

 市民連合は25日、「15項目の共通政策」を持って立憲、共産、社民の3党にまずは申し入れをした。その際に山口氏は、市民連合と野党との政策合意から一歩進めて、各党間の「共通政策」締結にまで行ければ望ましいと語った。

おそらく「野党連合政権」合意を念頭に置いたものだろう。


〇連合は9月17日の中央執行委員会で「次期衆議院選挙の基本方針」を決めた。

その中で立憲民主党への支援を明確にすると同時に、国民民主党や無所属議員については「立民との選挙協力などの進捗を踏まえつつ検討・整理する」と含みを残した。

野党共闘については、「連合は共産党を含む野党共闘にはくみしない」としつつ、共産党を含む野党内の選挙区調整は「選挙戦術上の事柄」として容認する考えを示した。

この間の3回の国政選挙での野党共闘の前進を踏まえた「連合」の(工夫された)幅のある方針となっている。

また、別の視点から言えば、新立憲民主党が労組だけに依存しない「国民政党」への方向に進んでいることの反映であるかもしれない。

(追伸)
マスコミは「分裂前の民進党に戻っただけ」と無批判に批判する。なるほど経過を見ると一周回って同じところに戻った感じがする。しかし、果たしてそうか。フィルターを取って見てみると変化が分かるのではないか。枝野氏自身、自身の変化について語っている。2017年の立民結党の時からさえ変わっている。今の綱領路線をはなから目指していたわけではなかったことが分かる。以前とは違う党になったと枝野氏は言う。それを信じてもらえるには時間を要する。国民の信頼を取り戻し、新たに獲得することはそうたやすいことではないと思う。でも本気度は徐々に伝わってきている。

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2020/9/26

市民連合が野党に15項目申し入れ  

市民連合が動いた。

昨日25日、山口二郎氏など市民連合の幹部が「15項目の要望書」を持って立憲民主党、日本共産党、社会民主党に申し入れを行った。

要望書 ⇒ https://shiminrengo.com/archives/3171

市民連合は今後、国民民主党、れいわ新選組、参議院会派・沖縄の風、碧水会へも申し入れることにしている。

15項目の要望書について7党会派間で論議、共有してもらい、7党・会派と総選挙に向けた「政策合意」を結びたいとしている。

共産党への申し入れの様子 ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=qWckUNH0mjM

一般マスコミは小さくしか扱っていない。高知新聞は載せていない。

だからこそ私たちが拡散を。

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2020/9/25

安倍政治は、安倍晋三の言葉に語らせよ  

安倍政治の「やってる感」政治のおみごと

安倍政治のことは、安倍晋三の「言葉」に語らせるのが一番。

「レガシーは国民の判断すること。歴史が判断していくことだと思う」
日刊スポーツ 2020年8月29日

「歴史の判断」を待つことなく、国民が判断すること。

・・・・・・・・・・・・

安倍首相7年8カ月の“迷言集”をまとめたら、「やってる感」と「ごまかし」のオンパレードだった―もうこんな政治はこりごりだ
大山 くまお 2020/09/07 文春オンライン 
https://bunshun.jp/articles/-/40114

「頑張った人が報われる日本経済、今日よりも明日の生活が良くなると実感できる日本経済を取り戻してまいります」
首相官邸ホームページ 2012年12月26日

「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています」
首相官邸ホームページ 2013年9月7日

「私自身がもっともっと丁寧に時間をとって説明すべきだったと、反省もいたしております」
首相官邸ホームページ 2013年12月9日
※特定秘密保護法採決。NHK世論調査では、国会で議論が「尽くされた」8%、「尽くされていない」59%。

「我が党においては結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」
朝日新聞デジタル 2016年10月17日

「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」
毎日新聞 2017年2月18日

「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
毎日新聞 2017年7月8日
17年7月の東京都議選、秋葉原駅前での街頭演説での発言。

「次は私が(北朝鮮の)金正恩(キムジョンウン)委員長と向き合う番だと思っている」
朝日新聞デジタル 2018年8月23日
※「アメリカの大統領が北朝鮮の首脳と1対1の場面でもこの問題について言及し、また、習近平主席も言及し、そして文在寅大統領も言及する。これは今までになかったことであります。」2020年8月28日

「悪夢のような民主党政権」
日刊スポーツ 2019年2月10日

「ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」
FNNプライムオンライン 2019年9月6日

「幅広く募っているという認識でございました。募集してるという認識ではなかったものです」
日テレNEWS24 2020年1月28日

「意味のない質問だよ」
読売新聞 2020年2月17日
※国会で「桜を見る会」について追及されたときに安倍首相が放ったヤジ。

「私が話しているのは真実。それを信じてもらえないということになれば、予算委員会が成立しない」
朝日新聞デジタル 2020年3月31日

「友達と会えない。飲み会もできない」
安倍氏のツイッター 2020年4月12日
※「コラボ動画」は豪華な会食ができない安倍首相の嘆きのようだった。「貴族化か!」

「マスク市場にインパクトがあったのは事実」
産経新聞 2020年4月28日
※佐伯耕三首相秘書官が「全国民に布マスクを配れば不安はパッと消えますよ」と発案して決定したという(『週刊文春』4月16日号)。税金466億円投入。

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2020/9/25

安倍政権のイメージ戦略と国民  

日本人の“忘却癖”を利用した安倍政権のイメージ戦略──安倍ポピュリズムの実態とは
松谷創一郎 | ライター、リサーチャー 8/30(日) 20:03
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichiromatsutani/20200830-00195810/

この記事は、野党とその支援者は絶対に読むべき。


〇6回の選挙ですべて完勝。政局を乗り切るのがきわめて巧みであった。政策よりも政局。

「安倍政権の強さの要因とは、自分が不利なときには決して解散総選挙に打って出ずに“忘却癖”を利用して乗り切り、支持率を見て自身の都合の良いときにだけ解散したことにある。」

「まず入念に有権者マーケティングをしたうえで、政策をろくに評価しない極右を含む保守層を固めてそれだけで25%を取る。次に、ときおりの政局に気をつけながら、政権選択のキャスティングボードを握る無党派層を中心とした、政策に強い関心のない有権者に的確なイメージ戦略をして15〜25%上積みする。貧困層や若者が、みずからにとって不利になる政策ばかりにも関わらず感覚的に安倍政権を支持したのはこの戦略によるものだ。」


〇イメージ戦略に長けていたポピュリズム政権。

■ 日本人の“忘却癖”の利用。
「三本の矢」、そしてそれをアップデートした「新・三本の矢」・・・。国民はイメージに踊らされ成果を問わない。「やってる感」に乗せられやすい。
モリ・カケ・サクラ・・。国民は失策、腐敗をすぐに忘却し、「なかったこと」にしてしまう。

■国民の中にある「反発への反発」の利用。
「ポピュリズム政権は「反発への反発」を味方に取り込みエネルギーとする傾向にある。国民の“忘却癖”を利用して沈黙を維持し、それに苛立つ野党の反発や失策を引き出し、それをエネルギーに変換していった。野党はそれにまんまと釣られ続けた。」
「有権者による毛筆の『アベ政治を許さない』という怒りに溢れたコピーも、その書体やコピーが絶望的にダサいことに気づいていないことはもとより、『反発への反発』を誘発して結果的に安倍政権にとってのエネルギーに変換されていることに鈍感だ。」

■「野党はその真面目さゆえか支援者も含めてイメージ戦略には乏しい。」


〇SNSについての触れた部分も興味深い。

■政権批判のツールとしてのSNS
「日本に限らずインターネットは、従来マスコミがかなり担っていた政権批判を市民にも拡大した。10年代のスマートフォンとSNSの浸透は、それをさらに拡張した。当初それは、アメリカで草の根的活動から出発したバラク・オバマが初の黒人大統領となったり(2009年)、中東で「アラブの春」(2010〜2012年)を生じさせたりする効果があった。」

■SNSがポピュリズム政治を助長
「しかし2010年代中期以降は、過激な言動と政策で支持率を拡大するポピュリストを台頭させることになる。アメリカのドナルド・トランプ大統領(2017年〜)、イギリスのボリス・ジョンソン首相(2019年〜)、ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領(2019年〜)などがそうだ。彼らのわかりやすくて強い言葉は、多くの反発を呼んで敵を作りながらも、  同時に、その反発への反発=味方も多く生むことにつながった。」

■SNS(の機能が持つ)を通じた分断
「SNSは、おそらくこうしたポピュリストを誕生させる要因となった。異なる意見を排除する仕様(ブロック機能やアルゴリズム)を持つSNSは、右派左派それぞれのユーザーを偏った情報フィルターの泡で包み、似たような意見が反響して異論をかき消す小さな部屋に導いたからだ。この結果生じたのが分断であり、それに乗じたのが各国のポピュリストだ。」
丸山真男の「タコつぼ型社会」。ブロック機能を積極的に行使しなくても「アルゴリズム」で「イイネ」した人同士が固まり、同じような意見が同じような意見を持った人のところに集まってゆく。こうして「タコつぼ」同士の永遠の隔絶が形成される。「タコつぼ」の中での相互承認は気持ちが良いのかもしれないが、真実の世論を見失ってゆく。

■SNSが支配の道具に
相互に「タコつぼ」に入った予野のコアな支持層はめったなことでは動かない。問題はまだ「タコつぼ」に入っていない日本最大の「無党派層」。政権側はイメージ戦略と野党孤立化で無党派層の取り込みを行う。マスコミとSNSで。
SNSによる情報反乱(実はそれもアルゴリズム機能で偏った傾向のものとして送り届けられる)は、その情報量の多さゆえに逆に「思考力」を奪う。同時にその情報量の多さゆえに「忘却」を促進する。これが、政権側に有利に働く。政権はこれを利用する。

筆者の松谷しは、この安倍政権のイメージ戦略の失敗例として「アベノマスク」と「星野源との(勝手に)コラボ動画」を挙げている。それ以外で「検察庁法に抗議します」の#発信があげられるだろう。

しかし、安倍辞任、菅新政権発足で「ノーサイド」の支持率急上昇である。

打つ手はあるのか。

まずは、この間の政権のイメージ戦略の実態と野党側のイメージ戦略の「不存在」の実態を知ることから始める以外ない。

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2020/9/24

市民と野党の共闘はこう進む  

〇今後、野党の選挙協力、連合政権構想はどう進んでいくのか?

@新立憲の県連組織の結成が10月中旬までに次々と行われていく。

Aそれと並行して中央、地方で候補者調整が行われていく。
高知は1区、2区とも立民の方向で市民団体レベルではまとまり、各党の中央決定待ち。注目は秋田の3選挙区がどう調整されるか。リーディング・ケースになるのでは。

B新立民、共産の連合政権合意ができるかどうか。これはかなり熟度が高いのでは。
れいわ新選組との共同がなるかどうか。市民連合の政策面、共闘面での役割は大きい。

C臨時国会は10月23日か26日開会の可能性。3次補正を組んで解散の可能性も。
9月の4連休の人出の感染拡大への影響が出てくるのが10月中旬。それを見極めての判断になると思われる。

政府筋からは「仕事し内閣」前面で早期解散説否定のコメントが出され、『読売』も世論調査結果(衆院解散「任期満了まで不要」59%)の報道でそれをサポート。何か怪しい。自民党内では「高支持率の内の早期解散」説(願望)が若手中心にくすぶる。
立民枝野氏は「一番早いケースで12月選挙」と指摘。共産も臨戦態勢。

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〇次の衆院選 野党候補者の一本化が加速!? 共産・藤本氏が比例へ 秋田
9/23(水) 20:05配信 秋田テレビ
https://news.yahoo.co.jp/articles/cf29ef2cb095e682aadb629e243370104bd6e79e?fbclid=IwAR1iah_uAf-VbzqsjVhs7Lu5tu_ET0Vq3DndVDuxExEXesIoAxj1InNPOJQ

既に立憲民主党は1区、2区で公認候補を発表し、共産党は3区で公認候補を決めている。
立民は3区でも独自候補を模索しており、共産が2区予定の候補を比例に回したことで3区共産で調整がつくかどうか。そうなれば、全国での共闘促進効果は大きい。
新立憲の秋田県連は9月22日に設立されている。

〇“合流新党”の立憲民主党 宮城県連の設立大会を開催 政権交代の実現に意欲示す
9/19(土) 20:05配信 東日本放送
https://news.yahoo.co.jp/articles/4fb05d5e002cd8cde3f8fe83750a2bf8e0467665?fbclid=IwAR3H0LroJsmJigYr6-sqyDZVn1aeLO2xt-AG9sruASbYodDFhz6AMfCoh9c

〇立憲民主党県連代表 小沢一郎氏 設立大会は10月11日<岩手県>
2020年9月23日 水曜 午後7:07 岩手めんこいテレビ
https://www.fnn.jp/articles/-/87862
23日、合流する2党の幹部が出席し、新しい立憲民主党は岩手県連の代表を小沢一郎衆院議員とすることを決定した。設立大会は10月11日に行われる。

〇新「立民」県連、今週にも設立
2020年9月20日 05時00分 中日新聞
https://www.chunichi.co.jp/article/124089?rct=aichi
新「立憲民主党」の愛知県連が、今週にも設立される見通しとなった。

〇新「立憲民主党」県組織設立へ幹部が意見交換
9/23(水) 19:57配信 テレビ新広島
https://news.yahoo.co.jp/articles/b29d2b0283aa389468d8b831dbd369980b414225
23日、立憲、国民の県幹部が組織の設立に向けた協議を行い、10月4日に県連大会を開き役員人事などは正式決定することを確認した。

〇新「立憲民主党」 県連設立で合意 /福島
毎日新聞2020年9月20日 地方版
https://mainichi.jp/articles/20200920/ddl/k07/010/025000c
19日、両党幹部が協議し、新「立憲民主党」の県連を10月中旬までに設立することで合意した。

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2020/9/23

なぜ野党の支持率は低いのか。新党への期待が高まらないのか。  

なぜ野党の支持率は低いのか。新党への期待が高まらないのか。選挙で負けるのか。

「野党は反対ばかり」の固定観念が刷り込まれている。

ここから野党は「政権担当能力がない」⇒「選択肢にならない」⇒「(他にないから)自民党しかない」とコントロールされる。

事実:政府提出法案に立憲民主党約8割、共産党約6割賛成している。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/e/2PACX-1vRP7b0ylQIK0jPVlDN93QHDZA9FroReBp5-RTQBdT8j8ZM3xq47G3Xj8LLOnjStilJldpFcv3Y-pifO/pubhtml?gid=0&single=true

事実:それだけでなく野党は法案を出し続けている(自公がまともな審議に応じない)

原発ゼロから選択的夫婦別姓まで野党共同法案 20本

2017年10月の総選挙後、2018年の通常国会の閉幕(7月22日)まで、野党で衆院に共同提出した法案が20本に上っている。「原発ゼロ」から福祉施策の拡充まで多岐にわたる。

2020年6月8日、野党4党は職場などでのセクハラを禁止する法案を共同で衆議院に再提出(19年4月に同様の趣旨の法案を国会に提出したが、廃案となり、その後ILOが職場での暴力やハラスメントを全面的に禁止する国際条約を採択したため、改めて提出)。

2020年6月15日、野党共同会派が議員立法「テレワーク促進法案」を衆院に提出。


それなのになぜ「野党は反対ばかり」「頼りにならない」と国民に思われてしまうのか。

マスコミは野党が反対する「対決法案」しか(ほぼ)報じない。ここから「なんでも反対」のイメージが国民の間に定着する。

また、自民党が意図的にそういう野党イメージを作っている。

マスコミは政府発表中心の広報報道になっている。取材報道、検証報道が少ない。そのため政府側の主張が「正当性」のあるものとして国民の意識に刷り込まれる。


それではどうしたらよいのか。

この事実を拡散する。

マスコミ報道を鵜吞みにしない。フィルターがかかっているものとして受け止める。

野党がまとまりインパクトのある行動を展開し、マスコミが注目せざるを得ない状況を作り出す。

それをネットで拡散する。

マスコミが注目しない動きでも拡散する。

タコつぼ型にならない。

墨(自分自身の意見)を吐いて拡散する。

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2020/9/22

新立憲支持率上昇のカギは連合政権  

東京新聞の「オンラインアンケート」(14〜16日調査)の結果は中々衝撃的だ。

新立憲民主党への期待度を10点満点で聞き1の「全く期待しない」が35%超。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/56619

「『本気度感じられない』 新党・立憲民主に冷ややかな視線」と見出しを付けている(付けられている)。

新内閣の支持率は、のきなみ60%台、日経、産経に至っては74%。

政党支持率では自民党が40%台。一方、新立憲の支持率は結党前と変わらない15%、低いところでは6%。

150人の新党の結成が、安倍「健康」辞任劇、自民党の総裁選「バトル」で打ち消され、新内閣には安倍政権の末期(8月28日以降)の支持率の傾向が「安倍のマンマ」引き継がれた感じだ。

安倍政権の8年近くに及ぶ世論操作、マスコミ統制の結果だと指摘できないこともない。

それよりも長いスパンで日本人の身体と頭に染み付いた「お上」意識の習性に原因を求めることもできるだろう。

「しかし」だ。それで野党の支持率が上がるわけではない。

山口二郎氏は、「新自由主義からの転換、社会民主主義の理念と政策が明確になった」「保守2大政党論と決別した」と評価し、小沢一郎氏は「1年以内の政権交代の可能性」を口にする。

それには同意する。しかし、国民の目は厳しいということだ。

元経産官僚の古賀茂明氏は、「安倍さんの”野党は政権担当能力がない”という宣伝が効いている。国民がそれを判断するときに政策立案能力よりもこの人たちならやってくれそうだという点から判断をする」「顔ぶれが代り映えしない」旨の指摘をしている。

また、その上で「ネクスト・キャビネット作るべき。その場合、民間人の登用も考えると国民の期待が高まる」とも指摘している。

カギは新立憲民主党内部の努力プラス野党連合政権合意ではないか。

共産党は解散総選挙へ向け全国的な準備を進めている。また、小池書記局長は、「候補者調整」に前向きであると同時に、「共産党が内閣に入ればインパクトがありますよ」と連合政権合意に積極的。

また、枝野代表が「消費税の時限的引き下げ」に言及したことでれいわ新選組との共闘も道が開けてきた。

古賀氏も国民の注目と期待を集めるためには、「これは本気だというところを見せないといけない」と指摘している。

共産、れいわとの共同、連合政権を強力に打ち出すことはインパクトがある。

「代り映えしない」「本気度が見えない」との国民の気分を一掃することにもなる。

期待したい。

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2020/9/22

安倍「病気辞任」の陰謀  

〇「陰謀」と逆宣伝の「陰謀説」が入り乱れる。

権力とそれにコントロールされたマスコミ(さらにそれに汚染された国民)は「陰謀説」を垂れ流す。

しかし、9月18日の読売新聞を見よ。

安倍前首相は9月15日と17日に読売新聞とのインタビューに応じ、「菅政権を支えるのが私の仕事だ。要請があれば、色々助けたい」と語ったと伝えている。

「持病によって任期途中で辞職せざるを得ない」と前月28日に語った首相が、「外交特使」を買って出ているのだ。

「朝日新聞」は安倍首相(当時)が9月11日、首相公邸で官邸幹部とコース料理を食べワインも口にしたと伝えた。翌12日には3度目の入院をしている。

8月28日の辞任会見に主治医が出席しなかったのも解せない。

28日の「辞任劇」は明らかに「劇」であり、準備され仕組まれたもの。

それを暴く言説はネットウヨ(実は内調が雇った宣伝隊)が集中攻撃をする。

「病気で辞める首相を批判するとは何たることか」「難病者への非難であり侮辱だ」
しかし、もはや明らかではないか。

「追い詰められての辞任」「第2の投げ出し」「訴追阻止への布石」。それを覆い隠すための「健康辞任劇」。

忘れることが得意な観客は、「同じ劇」を観せられても気づかない。興行師はそれを十二分に心得ている。


〇2001年の911。ウサマ・ビン・ラディン率いるアルカイダの犯行だとあの衝撃的な映像とともに全世界の人々の頭に刷り込まれた。

だが、それを疑わせる資料はその後次々と出てきた。

しかし、それを一々検証する人などごくわずかだ。

大概は「第一印象」に支配される。最初に目にした情報が頭に刷り込まれそれに支配される。

『911ボーイングを捜せ』を試しに観ると良い。結論を押し付けてはいない。国家が提示する事実を疑わせる事実を指摘しているのみだ。
https://www.youtube.com/watch?v=ADIRSqeFhDs...

国家が提示する情報は事実として扱われ、それに疑問を投げかける情報には「陰謀説」とレッテルを貼る。

「陰謀」だとは言わない。あくまで「陰謀・説」なのだ。

それで十分だ。何故なら政権の流す情報は十分マスコミによって「正当化」されているから。

『911ボーイングを捜せ』の中で解説者は、異論に対する反応を3つの段階に分けている。

@否定(こんなことがある訳がない。疑り深い人間、反体制派の逆宣伝だ)

A激しい反対(製作者の信用を落とすような攻撃含む)

B常識として受け入れる。

@とAの作業が「良識」として権力とマスコミによって大量、連続的に流されれば、Bに到達することはまれにしか起こらない。まれな限られた人の頭にしか起こらない。

翻って今の日本はどうか。本当に「言論の自由」、すなわち「自由な思考」は守られているか。

はなはだ疑問だ。

それを防ぐにはどうすればよいか。「流れに棹をさす」(最初は逆意、そして本意)。

「反権力」(「反中央」=反「権力の集中」)。水の流れの方向に関係はない。

かつ、向かうべき岸の方向を知っていること。

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2020/9/21

政権交代へ深化する野党共闘  

“合流新党”の立憲民主党 宮城県連の設立大会を開催 政権交代の実現に意欲示す
https://news.yahoo.co.jp/articles/4fb05d5e002cd8cde3f8fe83750a2bf8e0467665?fbclid=IwAR3H0LroJsmJigYr6-sqyDZVn1aeLO2xt-AG9sruASbYodDFhz6AMfCoh9c

15日の新立憲民主党の結成を受け、19日、宮城県連の設立大会が開かれた。
これに続き各県で合流新党(新立憲)の県連結成が行われるだろう。
高知の国民民主党県連も新党への参加を決定している。
今後の政局はどうなるか。

菅政権との違いを明確にしながら、市民と野党の共闘が連合政権の方向に発展し、次の総選挙で政権交代が視野に入ってくる情勢になるのではないか。

違いは。

@ 消費税を上げる(翌日、当面上げないと訂正。だが、下げるとは絶対に言わない)菅政権と消費税を下げるという野党(時限的引き下げでは一致)の違いは明確。財務省と近い菅首相は、野党の政策にかぶせて争点そらしをする戦術は選択しない(できない)。

A 自助を強調し自己責任の新自由主義政策をさらに進める菅政権と新自由主義政策を転換し公助の効いた「共生社会」を目指す野党共闘との違いは明確。

B 安倍政権がのこした「臭いもの」にふたをする菅政権と真相を解明し行政の公平さ公正さを立て直し、まともに機能する政府を目指す野党共闘との違いは明確。

新立憲民主党をどう評価するのか。
「分裂した民進党に戻っただけ」「バラバラ感は残ったまま」というマスコミの一部論調に対しては、「ご指摘は当たらない」と菅氏のお得意の言葉を用いて根拠をもって反論したい。

立民、国民の合流協議の中で新党の綱領、政策が深く議論され明確になった。
枝野氏が結党大会で新党の理念、政策を明確に語ったのは、「安倍政権の継承」しか言わない(言えない)菅新総裁、新首相との明確な対比をつくりだした。枝野氏は会見で率直に「民進党の時代には新自由主義的な考えを持った人もいたが、合流協議の中で方向性が整理された」旨述べた。

法政大学の山口二郎氏は、「新党の綱領、政策は社会民主主義的なものになっている」「保守二大政党論から決別した意味は大きい」「共産党含めた共闘は普通のことになった」と指摘している。

社会民主主義の綱領政策に本来の良き保守主義が持っていた政治的寛容さと熟議を通じて積み重ねたルールを尊重するという魂を吹き込んだ政党になっていくのではないかと思う。
バラバラ感の点では、16日の国会の首班指名選挙で共産、社民、新国民、れいわ新選組がこぞって枝野氏に投票したことは画期的。野党連合政権へ向けた大きな一歩になった。

率直に言って今現在の世論の期待度は高くない。しかし、いずれ高くなる。

菅首相の「討論能力の極端な低さ」、「失言の多さ」は、臨時国会が開かれ予算委員会の場に引っ張り出されれば化けの皮がはがれる。ご祝儀支持率は急落する。NO2の時には許された「切り捨て」答弁は通用しない。

市民と野党の共闘は、この段階まで来た。
新立憲民主党と野党共闘に期待が膨らむ。
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2020/9/20

目は笑っていないよ、「令和おじさん」!  

菅新政権世論調査「人柄がよい」で支持率7割の仰天
2020/09/19 17:00 日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278945

菅内閣の支持率は各種世論調査でのきなみ60%台。日経新聞にいたっては74%を記録。
支持の中身は、「人柄がよい」。

「雪深い秋田から集団就職で上京し苦学の末に国会議員になった」

秋田県が冬になれば雪深くなることは間違いないだろうが、集団就職が意味する「中学」を卒業してお国言葉の行きかう上野駅に降り立ったということではなかった。家が貧しかったわけでもない。国会議員の家柄ではないが、父親は町会議員で地域の名士。

すぐに「誤り」が指摘された。

しかし、一旦刷り込まれた「苦労人」「叩き上げ」の印象は、「スキーマ」となり心を操り、「苦労人は庶民の痛みが分かる良い人」という自動思考で国民の認知をゆがめ続けている。

正に第2次安倍政権が使い続けてきた世論操作の手法。嘘と承知(関係なし)で国民に「第一印象」を植え付ける。

後はマスコミの大量、連続報道に任せておけば、自動思考に乗って思い通りの世論が作り出せる。
後でファクトチェックで「ウソ」と分かっても一旦植え付けられた「印象」はすぐには抜けない。

KYだが世論は読む。国民の苦労は読まない(寄り添わない)が、世論調査の数値は読む。世論という空気を操ることにはたけている。

マスコミのあり様も問題だが、国民の思考パターンも再点検が必要だ。「苦労人が必ずしも苦労人の立場に立つ」とは限らない。成り上がるために何をしてきたのか。それによる。パターン化した思考の再点検の習慣を身に付けること。

安倍前首相は「にやけた独裁者」「権威なき独裁者」であったが、菅氏は「陰湿な独裁者」の素質十分だ。安倍内閣のNO2としてその資質をいかんなく磨き発揮してきた。
「脅し」「睨み」「懐柔」。官僚統制、マスコミ操作はお手のもの。

政治家の「趣味」「食事のし好」などを取り上げることが好きなマスコミが、国民の認知の歪みを拡大再生産する。

要注意。

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2020/9/20

伊丹万作氏が書いた「戦争責任者の問題」をかみしめる  

あの「検察庁法改正案に抗議します」の#(ハッシュタグ)の「ツイッター・デモ」の時には「国民の声が政治を動かす」と持ち上げられた国民が、安倍前首相の健康を「前面」(「理由」とまでは言わない)にした辞任表明劇にまんまとしてやられた。

内閣支持率は20.9ポイント、自民党支持も12.9ポイント跳ね上がった。
「追い詰められた上での辞任」、「(目標喪失による)第2の投げ出し」批判、「訴追の危険」を回避するための辞任劇。「持病の悪化で無念の任期途中の辞任」というしつらえが必要であった。

自民党総裁選がTVジャックし、健康問題で国民の同情が総動員された。「長いものには巻かれろ」「強いもの富める者に対する憧憬」「大勢同調傾向」という日本人の「健全なる」精神が頭をにょきりともたげた。

TV、新聞に多く出ているというだけで「支持」につながる。

政治を動かすはずの国民が、政治にやすやすと操られる様。暗澹たる思いになった。

しかし、支持の内訳をみるとそうでもない。

政党支持率で「無党派層」が、16.9ポイント減っている。この層が動いたのだ。
自公のコアな支持は25〜30%、野党側は15%〜20%。この層は大きくは動かない。
問題は無党派層。

やっぱり「国民の声が政治を動かす」のだ。

この人たちに「届く言葉」を持っているかどうか。

マスコミ批判の前に(と同時に)考えてみたい。

戦争直後に伊丹万作氏が書いた「戦争責任者の問題」の一節をかみしめたい。「総ざんげ」で戦争責任を曖昧にするということではなく、戦争責任を政治の主体として問い直す素材になる。

「政治を変えよう」と思い、行動している者も「果たして騙されていないか」振り返ることが、「届く言葉」を磨くことにもつながるのではないか。


「だますものだけでは戦争は起らない。だますものとだまされるものとがそろわなければ戦争は起らないということになると、戦争の責任もまた(たとえ軽重の差はあるにしても)当然両方にあるものと考えるほかはないのである。
 そしてだまされたものの罪は、ただ単にだまされたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになつてしまつていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。
 このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつかみ得なかつた事実とまつたくその本質を等しくするものである。
 そして、このことはまた、同時にあのような専横と圧制を支配者にゆるした国民の奴隷根性とも密接につながるものである。」
(「戦争責任者の問題」伊丹万作)
https://www.aozora.gr.jp/cards/000231/files/43873_23111.html

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