さて、バルキリーもちびちびやっております。脚(飛行機の着陸脚)周りのパーティングラインをデザインナイフカリカリと削ったりしていますが、このシリーズの最大の難関と言われている(らしい)のがキャノピーです。
パーティングラインは、要は金型の合わせ目に樹脂が流れ込んだものです。これくらい金型の表面を写し取ることができるからこそ、細かいモールドが表現できるのですが、透明部品はちょっと厄介です。
まずはランナーからの切り離し。透明な樹脂は少し硬いらしく、ぱちんとニッパーで切ると割れるそうなので、エッチングソーで部品から1mm程度離れたところをカリカリと切り取ります。そしてこの場合は組みつけてしまうと見えないところなのを確認して400番程度のヤスリで残ったゲート後を削り取りました。
そして、定番どおり?スポンジやすりのスーパーファイン(1000番程度)で優しく線を消していきます。全体が傷だらけになっても後処理がいやになるので、線の両側2mm程度の幅でこすりました。そして、傷が消えるように1500番の紙やすりで水研ぎします。そうすると目に見える傷がなくなり、白くなったようになります。これを手元にあったタミヤのコンパウンドをティッシュにつけてこすっていきます。このときにキャノピーが割れることがあるそうです。私の場合は左手人差し指がキャノピーの内側にフィットしましたので、それで固定できたようです。そして傷が消えたところで、とどめとして乾いたティッシュでこすります。
今回はうまくいったので、調子に乗って昔失敗したハセガワ1/72F-18のキャノピーも透明に戻しました。水性クリアーを吹いて曇ってしまっていたものがきれいになりました。
前回のデカールに続いて研ぎ出しも面白いかも。いつかはつやつやのものもやってみたいですね。
こうなってくると思ってしまうのが、なんで昔はできひんかったんやろうということです。その解答としてひとつは道具をそろえました。昔はニッパー、カッターナイフ接着剤、棒やすり(鉄)、紙やすり(400、600番)でしたが、今はエッチングソーやデザインナイフ、瞬間接着剤、その他さまざまなパテ類など道具は豊富にそろえました。次にそれらの使い方ですが、昔はむやみに削っていましたが、それぞれの効果的な使い方を色々な模型雑誌を読み漁って知っています。まあ、デザインナイフのかんな削りなどですが。そして、何よりも手先のなれでしょう。デザインナイフの先っぽの感覚や、紙やすりを通した部品の平面や曲面の感覚が数をこなす事によってわかるようになって、最小限の範囲で処理ができるようになったのではないかと思っています。そうなれば、棒ヤスリでがりがり削って余計なところまで傷をつけて後処理に時間がかかったり、削りすぎてパテで埋めたりすることがなくなってきたのかなと思ったりします。
この感覚はたとえば、バットの芯でボールをたたいたり、テニスラケットの中心?にボールを当てる感じかなと思ったりします。要は繰り返すことで手や指先の延長的な感覚を作りこむ感じでしょうか。このあたりの感覚はもう少し研ぎ澄まさないと、図面なんかひけへんって言ってるモデラーさんに突っ込まれますんで、私もこれからと言うことで。

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