気ままニュース157
10月7日、上野の不忍池に行ってきた。
と言っても、合唱曲のコンサートを聴きに行くついでにちょっと早めに出て、お散歩がてらに立ち寄っただけなんですけどね。

さすがに冬の賑わいはなく、池の水面は静かなもんでした。
そう、不忍池は冬鳥観察の一大スポットなんです。
やっぱりまだ早すぎたかなと思ったら、いましたいました。
オナナガモの一群れが。
ん〜、でもなんだか雌ばっかり?

よく見ると、1羽だけクチバシの色が違います。
クチバシの両側が青灰色でしょ。
この子、実は雄なんです。
アップを撮りそびれちゃったから、また今度撮りに行かなくっちゃ。
でも、早くしないと、羽が生え替わっちゃうね。

こっちの2羽は、どちらも雌。

これは、去年の11月に撮った雄の写真。
くちばしの色にご注目。
オナガガモの様な渡りをするカモの仲間は、秋口に日本にやってきたばっかりの頃には、雌と区別のつかない羽の色をしていて、この1ヶ月ぐらいの間に羽が生え替わるんだそうです。
で、こんな晴れがましい姿になって、雌を誘惑するんだと。
雌と一見区別がつかない、非繁殖期の雄の羽の状態を
エクリプスと呼んでるんだそうですね。
エクリプス、つまり日食。
雄が輝きを失って地味な姿になってる事から付いたんでしょうか。
一説には、冬場に日本に渡ってきて繁殖の相手を見つけるカモの仲間は何種類もいるので、お互いに区別がつきやすいように羽の色が変わるんだそうです。
そう言えば、1年中日本にいるカルガモは、繁殖期になっても雄は雌とほとんど変わらない羽の色をしていて、特におめかしをする様子はありません。
繁殖期に他の種類がまわりにいないから、雄が見分けやすいようにおめかしする必要がないからなのかも知れませんね。
それにしてもまぁ、雄の美貌の翳りを日食にたとえるなんて、大げさな気もしますが。