
狭山丘陵と言えば、狭山茶を思い出す人も多いでしょうね。
茶畑のあるようなエリアからもうちょっと山の方に歩いていくと、かつては薪炭林として利用されてきたコナラの林が広がっています。そんな山懐あたりの地図を眺めていると、今では手入れの行き届かなくなってしまった里山を整備して公園として解放しているエリアが、それはもう谷筋ごとと言っても良いくらいにあることに驚かされます。
野山北公園も、そんな山里の一つです。

林の中へと足を踏み入れると、そこにはもう気の早い春が来ていました。
まだまだコナラの木の芽も固い頃だと言うのに、ほら、鶯神楽(
ウグイスカグラ)がくすんだピンクの花を着けていますよ。
林の中をせっかちに歩み去る人たちには、うっかり見落とされてしまう花。
でも、僕は、この花を林の日だまりの中に見つけると、もう春が来たんだなぁって実感するんです。