
えぇ、もう秋の支度を始めてるんですよ。
今日の午前中、表参道ヒルズにある長谷川酒店のディスプレーを秋の装いに変えてきました。
気温が下がって虫すだく夜になれば、赤い色も引き立ってきますが、世間は未だに炎暑だの猛暑だの酷暑、こういう色目は扱っててまだまだ辛いです。
でもね、もう秋の装いに切り替えなきゃいけない季節なのね、暦の上ではね。
で、午後は山の中へと。
相変わらず、飛び回ってます。
いわゆる、貧乏暇無しってやつですね、ホントにさ。

あ、もちろん現場での仕込みを迅速にすませるために、あらかじめ全体の形は組んでから持っていくんですけどね。
持ち運びやすいように梱包して運ぶんで、飾るときは元の形に拡げ直す必要があるんですよ。
花材は、もちろん造花です。
すごく本物っぽいでしょう?
骨組みになってるのは、晒して臙脂に染められた柳の枝ですけどね。
良くできた造花とドライフラワーを混ぜて使うと、かなり自然な感じに仕上げられるんですよ。

だいたいの形が整いました。
あとはこれを、実際にセッティングする場所に置いて微調整します。
今この状態で細かく調整しても、狭いウインドーに押し込めるときにまたまた形が変わっちゃいますからね、だいたいで良いんですよ。

ウインドーにセットしたら、ライティングとの兼ね合わせを見ながら枝ぶりを調整していきます。
ここが一番肝心なところですね。
このアレンジでのポイントは、なんと言ってもたった1輪ある白い花です。
ここに木漏れ日が差し込むように調整します。
まるっきりベタで光が当たっちゃうと、表情の乏しい作品になっちゃうと僕は思うんで、そんなところに注意を払いながら、葉っぱの向きや枝の凹凸を調整していきます。
あと、枝の間の空間も要所要所に取って、空気感や軽さを演出していきます。
仕上げに、足下に落ち葉を散らして出来上がり。
ふぅ。
午後から新幹線に飛び乗って、またまた山へと移動です。
ってなわけで、今これを佐久平のホテルで書いてます。
こっちは、ちょっとだけ涼しいですね。
んでは、明日も早いので、お休みなさーい!