客席が300余りの小さなコンサートホール。
そこで、私たち合唱団は
日ごろの成果を発揮しました。
「子供からお年寄りまで ハンディキャップのある人もない人も 一緒に楽しむ音楽会」です。
主催は高崎パイロットクラブ。
最前列には車いすに乗ったお義母さん。そして、無精髭を伸ばし始めたいちじんさんの顔が見えます。
「証城寺の狸囃子」は途中お経を読むところがあり木魚と鳴りものが入ります。
「ラ・ノビア」「この広い野原いっぱい」ではコントラバスも伴奏します。
「千の風」は一部ソリストが歌います。
それらの演出に子どもたちは不自由な手でリズムを取ったり、音がする方を見つめたりしていました。
童謡「汽車の歌」を歌い終えるとテノールの人が「高崎〜、高崎〜」と大きな声でいいます。
すると客席の男の子が大きな声で真似をし、客席に笑い声があふれました。
小さな子供はキャキャはしゃいでいます。
「みんなで歌いましょう」のコーナーでは客席に降りて「夏の思い出」を一緒に歌います。
若い男の子に手を差しのべて握手をすると、ニコッとしてくれました。
膝を曲げ彼の目線と同じにして手をつないだまま一緒にリズムを取ります。
そると、彼も声を小さな声を出してくれました。
隣の人にも握手を求めると、不自由な手をゆっくり差し出してくれました。
なかなか言葉で表現できない子供たち。
でも、温かい手と笑顔は、楽しいよ〜、と私に語りかけてくれたようです。
合唱組曲を歌うのはもちろん好きです。楽しいです。
しかし、こんなアットホームなコンサートにますます魅力を感じました。