「ナショナル・トレジャー/ジョン・タートルトーブ;2004年アメリカ映画」
映画
ニコラス・ケイジが考古学者に扮し、壮大な謎に挑むという設定はまさに現代版インディ・ジョーンズだが、あれとはちょっと違うところは、武器となるのがその「知力」であるという点だ。もちろんインディ・ジョーンズがアホだというわけではないが、ちょっとした手がかりから連想ゲームのようにみずからの膨大な知識を検索し、驚くべき速さで正解にたどり着くさまは、ほとんど「
デューン 砂の惑星」に登場するメンタート(人間コンピューター)を髣髴させる。これを下手な役者がやれば、単なるご都合主義にしか見えないところだが、そこはさすがニコラス・ケイジ、なかなかの説得力で観客を丸め込んでしまう。
当初、ベン・ゲイツ(ニコラス・ケイジ)のスポンサー役で登場するショーン・ビーンは、あれ?今回はいつもと違う「いい方」なの??と当惑させてくれるが、期待にたがわずすぐさま袂を分かち、秘宝獲得をベンと競う悪玉として本領発揮。この監督、キャスティングというものを判っていらっしゃる(^^)
なにしろディズニー映画なので、それほど残酷なシーンは出てこない。せっかくショーン・ビーンを起用したのに、ちょっともったいなかった。謎がひとつ解けると次の謎がという展開は、映画というよりテレビゲーム的で、今風の宝探しゲームを作ろうと思ったら、どうしてもこういうスタイルにならざるを得ないのかも知れない。まともに考えたらツッコミどころ満載の設定なのだが(いくらなんでも、200年前に用意された松明が今も使用可能なはずがない^^;)観ている間は展開の速さにごまかされ、さほど気にならなかった。
宝探し映画でなかなか意表をついた設定だと思ったのは、「ルパン三世 カリオストロの城」に登場した「お宝」だが、本編の秘宝もある意味あれに似ている。それにしても、チェイス博士(ダイアン・クルーガー)あの巻物がなぜアレキサンドリア図書館の蔵書だと判ったのだろう。印でも押してあったのだろうか?・・・
★★★

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