「TAXi2/ジェラール・クラウジック;2000年フランス映画」
映画
僕は
前作をさして高く評価していなかったので、その分冷静に観賞できたと思う。基本的に荒唐無稽なコメディ映画なので、設定やストーリィ展開の不自然さ加減を云々しても始まらない、しかしそれでもひとこと言いたくなってしまうのは、やっぱり脚本をリュック・ベッソンが書いているからだろうか。
正直言ってそれほど褒めるようなところの多い映画ではないが、それでも取り上げなければならないのは「ニンジャ」映画の本家、日本映画を上回る、登場したスタントマンたちの動きの説得力だろう。もちろん馬鹿馬鹿しい設定ではあるのだが(なぜ日本のヤクザ組織が忍者軍団を使っているのか、何の説明もない。単純に、日本=ニンジャという短絡した発想なのだろう^^;)おそらくこの翌年に撮影する、「YAMAKASI ヤマカシ」に登場したスタントマンを起用したと思われる(後に調べたところによるとまさにその通りで、本編での演技に惚れ込んだベッソンは、その後彼らを主人公にして「YAMAKASI ヤマカシ」を撮ったのたそうだ)黒装束の男たちの、純粋に身体能力だけで見せる力技が、何より雄弁に「ニンジャ」の存在感を物語っていた。
それにしても、せっかく日本を扱った作品なのだから、日本人役にはもう少しまともな俳優を使って欲しかったところだ。けっこう肝心な役どころなのに、まるっきり何の印象も残らない素人演技で、作品の面白さを大きくスポイルしてしまっていた。・・・
★★

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