磯の上に 生ふる馬酔木を手折らめど 見すべき君が ありと言わなくに
大來皇女(おほくのひめみこ 万葉集より)
「馬酔木の花がきれいに咲いているので、皇子に見せてあげようと思ったのに、
あなたはもういないんですね」
朱鳥元年(686年)大津皇子は謀反の罪で殺されてしまいます。24歳でした。
かわいい弟が殺されて途方に暮れる姉の大來皇女...
亡くなった弟を想って歌ったせつない歌ですね。
アセビの花はスズランによく似た花ですが造花みたいにカサカサと乾いた音がします。
アセビは山野に自生するツツジ科の多年生の常緑低木で
早春に多数のツボ状の花を房のようにつける。
アセビの葉には毒があり、牛馬や鹿が食べると麻痺するので、「馬酔木」と書く---