「一号編成」とは、昭和35年に作られた「新1号御料車」を中心とした、5両編成の客車で運用される皇室専用列車の事で、天皇陛下が公式行事の際に移動手段としてお使いになられ、全国各地を走りました。
平成21年5月12日の記事では、私は当時入手したばかりの、マイクロエース製の、その「一号編成」の鉄道模型を詳しく紹介しましたが、その後私は、KATO製鉄道模型の「一号編成」も、改めて購入しました。
下の写真がその、KATOの「お召列車 一号編成(昭和仕様) 5両セット」です。
なお、このセットには動力(牽引する機関車)は含まれていないため、私はこのセット用に、別売りのKATO製「EF-58型 61号機 お召機」も併せて購入しました。後から機関車を購入した場合、その機関車もセットの箱内に収納出来るよう、そのためのスペースが予め確保されており、この写真では、機関車もその箱の中に一緒に収納しています。
以下の写真2枚は、マイクロエース製「一号編成」のセットと、KATO製「一号編成」のセットの、比較写真です。
機関車こそ全然違いますが、それ以外については、どちらも全く同じ列車の模型で、縮尺も同一(1/150スケールで軌間はNゲージ)なのですが、その割には、両者を比べてみると意外と差異が多く、興味深いです。
個人的な感想としては、完成度はやはりKATOのほうが高いです。造形がより精密で、塗装も綺麗です。
下の写真は、ちょっと小さくて分かり辛いとは思いますが、KATO製「一号編成」を、我が家の和室(TOMIX製のレール)で走らせた際に撮影した、一号編成の全景です。
下の写真は、この一号編成の専用牽引機関車(ロイヤルエンジン)として私が購入した、EF-58お召仕様機です。
この実機(61号機)は、昭和28年7月の発注段階からお召列車専用機関車としての指定を受けていたため、改造されてお召仕様機になったわけではなく、最初からお召仕様機として誕生した機関車です。
車体は、ため色と呼ばれる深紅色に塗装され、ステンレス製の飾り帯、無塗装・磨き出しの下回りを持つ美しい外観を誇っており、この模型も、その美しさがほぼ忠実に再現されております。
下の写真は、一号編成のメイン車両といえる、天皇・皇后両陛下が御乗車される「御料車1号」のKATO製模型です。
実車の御料車は、軽量客車に準じて作られており、中央に御座所が、その前後に控え室、化粧室、休憩室などがあり、御座所の外板には「菊の御紋章」が付けられています。
下の写真は、マイクロエース製とKATO製の「御料車1号」の比較です。手前(右側)がKATO製です。
個人的な感想としては、やはりKATO製のほうがメリハリがあってカッコイイです。
下の写真は、マイクロエース製とKATO製の「供奉車330号」の比較です。車両自体の塗色も異なりますが、特に屋根上のアンテナの表現の仕方には大きな差異があります。
以下の写真2枚は、私が撮影したものではなく、KATOのサイトから借用した、KATO製の「EF-58型 61号機 お召機」と「一号編成」の公式写真です。KATOのお召列車のベストショットです!
ちなみに、実車の「EF-58型 61号機」は、平成13年の鎌倉へのお召列車牽引を最後に、お召担当という役目を終えており、実車の「一号編成」も、平成14年を最後に運転はされていません。
新世代のお召列車として、JR東日本が平成19年にE655系電車が新製した事から、一号編成が再び運転に供される事はもう無いと思われます。

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