今週の月曜から水曜にかけて、私は2泊3日の日程で、関西(大阪・京都方面)を旅行してきました。
今回は、2日目の午前9時に、JR大阪駅の7番ホームで待ち合わせをしていたので、2日目の早朝からその待ち合わせまでの限られた空き時間を利用して、主に阪急電車に乗って、一人で梅田・宝塚・西宮北口の界隈をぐるっと一周してきました。
あまり知られてはいませんが、阪急の「十三〜(宝塚本線)〜宝塚〜(今津線)〜西宮北口〜(神戸本線)〜十三」の区間は、一応、環状線(もし直通列車を走らせようとすると十三と宝塚の2箇所でスイッチバックが必要となる線形で、真円ではありませんが)になっていることから、公式な名称ではないものの通称として阪急環状線と呼ばれており(JR西日本の大阪環状線との混同を防ぐため、阪急ではあえて積極的にはこの通称を使ってはいませんが、阪急のサイト内の運賃計算ページなどにはこの通称が残っています)、今回はその阪急環状線を、何回が乗り換えをしながら環状乗車してきました。
以下に、その移動過程を写真と共に紹介させていただきます。
▲ 心斎橋駅から地下鉄御堂筋線に乗車
午前5時50分に心斎橋駅近くのホテルを出た私は、阪急電車に乗るため、即ち阪急梅田駅へ向かうため、まずは
地下鉄御堂筋線の心斎橋駅から梅田方面行きの列車に乗りました。
▲ 阪急梅田駅(宝塚本線・神戸本線)
阪急環状線の区間を乗車するため、阪急梅田駅にやってきました。
私にとっては、
この駅と、南海難波、大阪阿部野橋の3駅が、“私鉄王国”と称される関西を特に象徴する駅です。頭端式ホーム10面9線を有する阪急梅田駅に匹敵する程の、私鉄の巨大ターミナル駅は、東京にもありません。
この写真は、阪急梅田駅構内の、宝塚本線と神戸本線のホーム・列車を撮影したものです。まだ早朝だったので、ご覧のように乗客は少なかったです。
▲ 阪急梅田駅(宝塚本線・京都本線)
この写真は、阪急梅田駅構内の、宝塚本線と京都本線のホーム・列車を撮影したものです。この駅から宝塚本線の電車に乗って、宝塚へと向かいました。
▲ 列車正面から望む石橋駅
梅田から終点の宝塚までは、いつものように運転室の後ろのかぶりついて、正面展望を楽しんできました(笑)。
これは、駅構内で宝塚本線から箕面線が分岐する石橋駅へと入線する際に、列車内正面から撮影した景観です。駅は3面5線ですが、梅田側で宝塚本線と箕面線が複線分岐、中央1面は三角形状の片開き島式ホーム、その島式ホームの中には箕面線の線路が入り込んでいるなど、構内はやや複雑な構成となっています。
▲ 列車正面から望む雲雀丘花屋敷駅
島式2面4線のホームを持つ地上駅で、宝塚本線の管理機能の中枢に当たる平井車庫に近接していることから、宝塚本線ではこの駅を始発・終着とする列車が多数設定されています。
駅名の読み方は「ひばりがおかはなやしき」です。私が住んでいる札幌には、地下鉄東西線に「ひばりが丘」という駅が、また、東京都西東京市にも西武池袋線に「ひばりヶ丘」という駅がありますが、どちらの駅名も平仮名が主であり、漢字だけの駅名・雲雀丘花屋敷は、地元の人でないとまずほとんどが読めないであろう難読駅名です。
▲ 宝塚本線の終点・宝塚駅に到着
宝塚市の中心駅であり、宝塚本線と今津(北)線の2線が乗り入れる、阪急宝塚駅に到着しました。
宝塚は、全国的には宝塚歌劇団の本拠地としてよく知られており、駅のすぐ近くには宝塚大劇場もあります。
そういえば、今はどうなのか知りませんが、十数年前に私が札幌市内の某書店で勤務していた当時、宝塚歌劇の雑誌「歌劇」は、取次(本の問屋)からではなく、その雑誌の出版社である阪急コミュニケーションズから書店に直送されていました。今にしてみれば至極当然だと思いますが、当時の私は阪急と宝塚歌劇の関係を理解していなかったので、どうして鉄道会社の関係会社が宝塚歌劇の雑誌を発行しているのか、不思議に思ったものでした(笑)。
▲ 宝塚駅の構内
阪急宝塚駅は、頭端式ホーム2面4線を有する高架駅で、原則として1・2号線ホームは今津(北)線が、3・4号線ホームは宝塚本線が使用しています。但し、時間帯によっては1・2号線ホームが閉鎖されることがあり、その際は3号線を今津(北)線が、4号線を宝塚線が使用します。
私はこの駅から、今津線の列車(西宮北口行き)に乗り換えました。
▲ 今津線の列車内から望む、宝塚大劇場
大正13年に建設され平成5年にリニューアルされた、宝塚歌劇の専用劇場で、宝塚歌劇団の本拠地でもあります。各組によるミュージカル公演で、毎年100万人以上の観客を動員する大劇場で、劇場の管理・運営は、阪急グループの株式会社宝塚舞台が行っています。
▲ 今津線の列車内から望む、小林駅のホーム
小林駅は、閑静な住宅街に立地する、相対式ホーム2面2線を有する小規模な地上駅です。駅名の読み方は「おばやし」ですが、普段から今津線を利用している人以外はほとんど正確に読めず、大阪・兵庫の人でも「こばやし」だと思っている人が結構多いそうです。
ちなみに、この駅を含む今津(北)線の各駅とその周辺地域は、平成23月に全国の東宝系劇場で公開された映画「
阪急電車 片道15分の奇跡」の主要な舞台となりました。
▲ 今津線の列車内から望む、甲東園駅のホーム
甲東園駅は、相対式ホーム2面2線と橋上駅舎を有する地上駅です。
この駅のすぐ近くで、今津(北)線の上を山陽新幹線が立体交差しており、
阪神・淡路大震災の時にはその立体交差部分で新幹線の高架橋桁が落下し、それが今津線不通の原因となりました。
▲ 門戸厄神駅と今津線の電車
高野山真言宗の別格本山である門戸厄神東光寺(正式名は松泰山東光寺で、日本三大厄神のうちの一つとされています)の最寄駅であることから、この駅名を名乗っています。門戸厄神駅は、他の今津線の駅同様、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。
▲ 門戸厄神駅のホームに掲示されている宝塚歌劇のポスター
門戸厄神駅のホームで見かけた宝塚歌劇のポスターです。ルパン三世まで歌劇化してしまうとは、ちょっと驚きです(笑)。この辺りはやはり阪急の文化圏であり、阪神線の沿線とは雰囲気が違うことを実感しました。
そういえば、宝塚音楽学校の生徒は、阪急電鉄の正式な社員ではないもののそれに準じた扱いを受けるため、阪急電車の中では必ず立つ(席が空いていても座らない)、阪急電車を降りた際は電車に一礼する、という慣例を今も守っているらしいです。ちなみに、宝塚音楽学校の2年課程を終えて、卒業認定されたのちに入団する生徒は、正式に阪急電鉄と雇用契約を締結するそうです。
▲ 西宮北口駅に到着
今津(北)線の終点・西宮北口駅に着きました。
西宮北口駅は、大阪(梅田駅)と神戸(
三宮駅)のほぼ中間に位置しており、乗客数は西宮市内の駅の中では最も多いです。神戸本線・今津(北)線・今津(南)線の接続駅でもあり、今津(北)線は、頭端式ホーム3面2線(6・7号線)を使用しています。
▲ 西宮北口駅から神戸本線の梅田行きに乗車
再び梅田に戻るため、西宮北口駅で、今津(北)線から神戸本線の通勤急行に乗り換えました。
神戸本線は、同駅では4面4線(相対式ホーム2面と島式ホーム2面、1〜4号線)を使用しています。
▲ 十三駅で京都本線に乗り換え
神戸本線の電車に乗ったままでも(あえて途中で乗り換えをしなくても)梅田に着くので、特に必然は無かったのですが、少しでも多くの列車に乗りたかった私は、西宮北口から梅田へ戻る際、十三駅で神戸本線から京都本線の梅田行きに乗り換えました。
これで、この日の午前中だけで、宝塚線、神戸線、京都線の、阪急に於ける本線3線の電車に乗る事が出来ました! はい、ただの自己満足です(笑)。
ちなみに、この写真に写っている電車は、十三駅でたまたま見かけた特急「日生エクスプレス」です。この特急は、平日の通勤・通学の時間帯に阪急梅田〜能勢電鉄日生中央駅間で運転されており、阪急宝塚本線、能勢電鉄妙見線、能勢電鉄日生線の2社3路線を直通運転しています。
▲ 阪急梅田駅構内の喫茶店で朝食
阪急梅田駅に戻ってきた私は、同駅構内にある喫茶店「LILAS」で、阪急電車を眺めながら朝食(サンドイッチ)をいただきました。ちなみに、この時の時刻は午前8時30分でした。
▲ 阪急梅田駅構内の喫茶店で朝食
横一列にズラっと並ぶ、
光沢のエレガント・マルーンが美しい阪急電車を眺めながらの朝食は、私にとってはとても贅沢な時間でした。なかなかの絶景でした(笑)。
この後私は、阪急梅田駅から徒歩で、待ち合わせ先のJR大阪駅へと移動し、大阪駅からJRの普通列車に乗って京都方面へと移動しました。

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