「鉄道が好き!特に私鉄が好き!」という人が個人的な旅行で関西を訪れる際に是非立ち寄っていただきたいスポット、もしくは乗車していただきたい路線などを、私の独断と偏見に基づいて(笑)、以下にまとめさせていただきます。
ただし、新幹線・飛行機・高速バスなどを利用して関西に入り、京都駅・新大阪駅・三宮駅・
関西国際空港・大阪(伊丹)空港・
神戸空港などの京阪神のそれぞれの交通の要所を大きく離れずに、一般的な観光スポットの見学やショッピング・グルメなども含めて1〜2泊程度の旅程で関西を周ると、京阪神以外の地域にまで足を延ばすのは少々困難なので、原則として京都・大阪・神戸の3地区に限定して紹介させていただきます。
@梅小路蒸気機関車館
私鉄が好きな人にオススメなスポット紹介と言っておきながら、いきなりJRの施設を紹介してしまって恐縮ですが(笑)、しかし
梅小路蒸気機関車館は絶対に外せません!
昭和47年に鉄道開業100年を記念して開設された、日本最大のSL博物館で、ある一定の年齢以上の人にとっては強いノスタルジーを感じ、子供にとっては逆に新鮮さを感じることでしょう。真の鉄道ファンなら、間違いなく何度行っても飽きることなく楽しめる施設です。
一言で偉そうにまとめさせていただくと、「まだ行ったことのない人はとりあえず行け!そして感動しろ!以上」です(笑)。
ちなみに、上の写真はスチームを吹き上げながら構内の路線(0.5km)を進む動態保存機のC62-2号機です。
かつて特急つばめ号を牽引していた大型蒸気機関車であることを考えると、構内の小ぢんまりとした路線ではなく、いずれは本線で運転している雄姿をまた見せた貰いたいですね。
A阪急の梅田駅と南海の難波駅
阪急の梅田駅は国内の私鉄ターミナルの中では最大規模を誇る駅で、南海の難波駅もそれに次ぐ大規模な駅であり、これだけ大きな私鉄のターミナルは東京にも無いため、列車に乗らずとも、
これらの駅を次々と発着する電車をただ見学しているだけでも十分に楽しめます。
特に梅田駅で見られる、マルーン一色に染まった阪急電車が横一列にズラっと並ぶ姿は壮観の一言に尽きます!
最近、関西の私鉄各社はJR西日本の猛追にかなり押され気味ですが、それでも、こういった巨大なターミナルを見ると、関西はやはり私鉄王国であるという事を強く実感させられます。
ちなみに、上の写真は
今年8月31日の記事からの再録で、梅田駅全9線のうちの神戸本線3線を撮影したものです。
B神戸高速鉄道の高速神戸駅もしくは新開地駅
両駅とも地下駅なので見晴らしは良くありませんが、阪急電車・阪神電車・山陽電車が乗り入れる駅はこの2駅だけなので(正確に言うと新開地駅には神戸電鉄も乗り入れているのですが、神戸電鉄は他の3社とは軌間が異なっているため線路やホームのあるフロアが異なっており、そのため神戸電鉄の新開地駅と他3社の共用している新開地駅は事実上別の駅といえます)、阪急・阪神・山陽の電車が好きな人なら、絶え間なく次々と
神戸高速線に乗り入れる3社の電車ウォッチングだけでかなり楽しめます。
阪急・阪神・山陽に興味のない人にとっては面白くも何ともない場所かもしれませんが(笑)。
ちなみに、来年3月に
阪神なんば線が開業すると、開業後直ぐにではないものの、そう遠くないうちに
近鉄電車も両駅に乗り入れるようになります。

▲高速神戸駅の下りホーム(4番線)にて撮影した阪神電車。この列車は須磨浦公園行きの特急電車です。

▲新開地駅の東西線下りホーム(3番線)にて撮影した山陽電車。この電車は阪神・神戸高速・山陽の3社線を走る直通特急です。
C京都と比叡山を往来するルート
これは(延暦寺を散策することも考慮すると)時間的には半日以上要するルートなのですが、もし時間があるのであれば、京都から、世界遺産にも登録されている比叡山へと行くのもお勧めです。
実は、京都の中心地・三条からだと、バスを使えば乗り換えなしの一本で東堂(比叡山延暦寺の中心部)まで一気に行けるのですが、あえて鉄道を使って比叡山へと行くと、乗り換えが増えるためかえって面倒臭くなるものの、その面倒臭さが楽しめれば最高の“鉄分”補給になります(笑)。
以下が私のお勧めルートです。
【往路】
三条→出町柳(京阪電車の京阪本線・
鴨東線直通)
出町柳→八瀬比叡山口(叡山電車の叡山本線)
ケーブル八瀬→ケーブル比叡(叡山ケーブル)
ロープウェイ比叡→比叡山頂(叡山ロープウェイ)
比叡山頂→延暦寺バスセンター(京阪バス)

▲叡山電車・叡山本線の出町柳(この写真は
一昨年6月22日の記事からの再録)です。鴨東線の出町柳駅は地下駅ですが、御覧のように叡山電車の出町柳駅は地上駅で、両駅は地下通路で結ばれています。

▲叡山電車・叡山本線の八瀬比叡山口駅です。ここから少し歩いて、叡山ケーブルに乗り換えます。

▲叡山ケーブル(京福電気鉄道鋼索線)の車内から撮影した対向車の車両(ケーブルカー)です。ちなみに、ケーブルカーの高低差は561mあり、これはケーブルカーの路線としては日本最大です。

▲叡山ロープウェイの比叡山頂駅から京都の街並みを望んだ風景です。
【復路】
ケーブル延暦寺→ケーブル坂本(比叡山坂本ケーブル)
坂本→浜大津(京阪電車の石山坂本線)
浜大津→三条京阪(京阪電車の
京津線と京都市営地下鉄東西線の直通)

▲ケーブル延暦寺駅の2階から望んだ比叡山坂本ケーブル(比叡山鉄道線)の車両(ケーブルカー)です。ちなみに、この路線は全国のケーブルカーの中では最長距離(2.0km)を誇り、路線の途中には2つの
中間駅が設けられています。

▲浜大津駅から見た、同駅に入線して来る、石山坂本線を走る2両編成の京阪電車。石山坂本線の大半は専用軌道ですが、この写真に写っているように一部に道路との併用区間があります。

▲もし比叡山に行った後、更に嵐山方面へも行くのであれば、浜大津からは、京都市営地下鉄東西線の太秦天神川駅まで行き(「京都市役所」行きではなく「太秦天神川」行きの京阪電車に乗れば浜大津からは乗り換え無しで行けます)、そして太秦天神川駅で嵐電(嵐山本線)に乗り換えれば、一気に嵐山まで行くことができます。時間があればこのルートもオススメです!
ちなみにこの写真(
今年8月31日の記事からの再録)は、道路上に開設されている嵐電の太秦天神川駅です。嵐山へ向かう電車にはここで乗り換えます。
更に時間があるのであれば、嵐山からは嵯峨野観光電鉄のトロッコ列車にも乗ってしまうというプランもあります(笑)。

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