今日は関西圏の鉄道のお話ではなく、私の地元・札幌の路面電車(市電)のお話です。
先週、私の所属する札幌の某青年会で退会会員の送別会が行われたのですが、今年の送別会は例年とは趣向を変え、何と、路面電車を一両貸し切って、その車内で開催されました!
市電の沿線に住んでいない私とっては、札幌の市電に乗る事自体数年ぶりでしたが、まして貸切電車に乗るというのは、この時が初めの体験でした。
札幌の市民でも知らない人が多いのですが、札幌の市電は貸切電車としての運行が可能で、しかも、その料金は片道で15,300円(約1時間)、往復でも30,600円(約2時間)とお手頃な価格で、基本的にそれ以外の別途料金はかからないため、今回の送別会のように沢山の人が利用する場合、一人当たりの負担額はむしろ普通に居酒屋で飲むよりも安くなり、それでいて沿線の車窓も同時に楽しめる訳ですから、実は結構“お得”なのです(但し、飲食物は自分達で用意して車内に持ち込みます)。
また、カラオケ、マイク、テーブル、ビンゴゲーム、クーラーボックスなども、交通局が無料で貸し出してくれます。
午後6時、私達は一条線の電停「西8丁目」から、「貸切」の赤い字幕が表示された3300形電車に乗り込み、山鼻線の電停「すすきの」まで、約1時間強の宴会を楽しんできました。
ちなみに、3300形は、330形の電気部品や台車を利用した車体更新車で、私達が乗った車両の型番は「3303」でした。
札幌の市電は、ほとんど専用軌道を走る京都の嵐電や都電荒川線とは違い、全線が一般道と共用の併用軌道となっているため、市電のすぐ真横を走る車に乗っている人達、フツーに歩道を歩いている人達、電停で次の市電を待っている人達などからの物珍しそうな視線を常に感じるのが、ちょっと照れ臭かったですが(笑)、私達は電車の中での宴会という初めての体験を存分に楽しんできました。
私達の乗った電車は、トイレ休憩のため、通常関係者以外は構内には入れない電車事業所(市電の車庫兼整備工場)の構内線にも入線してくれ、その際には、電車から降りたほとんどの人はトイレに直行していましたが、私はトイレなどには行かず、電車事業所の構内をデジカメで撮りまくっていました(笑)。
私達が乗車した区間の本来の所用時間は概ね45分程ですが、電車事業所での休憩のため、今回の同区間の所用時間は1時間強程かかり、終点の電停「すすきの」には、午後7時過ぎ頃に到着致しました。
開放的な雰囲気のため(前述のように電車外からの視線を感じるのです)、正直、あまり落ち着いてお酒が飲める雰囲気ではありませんでしたが(笑)、しかし、電車が揺れるためか、あまり落ち着かない割には意外と酔いやすく、なかなか面白い体験でした。

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