京阪は、淀駅付近立体交差化事業における下り線(大阪方面行き)の高架化への対応や、平日の朝・夕ラッシュ時間帯を中心とした乗降客の動向等から、京阪線系統(京阪本線、
鴨東線、
中之島線、宇治線、交野線)と大津線系統(京津線、石山坂本線)の全線でダイヤ改正を行い(但し
鋼索線は対象外)、今月12日の始発から、早速新ダイヤでの運行が始まりました。
中之島線開業による昨年10月の大幅なダイヤ改正から1年も経たずに再びダイヤ改正を実施したのは、淀駅付近立体交差化事業への対応という理由の他に、実は、中之島線の不振も大きく影響しているようです。
今年7月7日の記事の記事でも詳しく触れましたように、残念ながら中之島線の乗降客数は伸び悩んでおり(
阪神なんば線が輝いて見えます・笑)、その一方で、中之島線開業に伴い中之島発着の列車が多数設定されたことで淀屋橋発着の列車数は逆に減ってしまい、結果的に、淀屋橋は以前よりも混雑するようになっています。
そもそも、他線の駅とはどこにも直結していない中之島(将来的には
なにわ筋線と直結する予定ですが)よりも、直結している地下鉄御堂筋線に乗り換えることで
ミナミやキタへアクセスできる淀屋橋のほうが、駅としては明らかに利便性が高いのです。
今回のダイヤ改正では、そういった現状を考慮し中之島発着の列車が一部減らされ、その分、淀屋橋発着の列車が新たに増えています。ですから、淀屋橋を利用しているお客さんにとっては、「便利になった」というよりは、「中之島線開業以前のダイヤに戻った」という感じかもしれません。
今回のダイヤ改正は、中之島線の伸び悩みを反映した改正、という側面もあるのです。
あと、今回の改正により、今までほとんど使われていなかった(でもたまには使われていた)
八幡市駅の4番線は、もう完全に使われなくなるそうです。
また、大津線については、浜大津駅における京津線から石山坂本線への連絡改善等が図られています。
ちなみに、貼付の写真は、今月12日からの新ダイヤに対応した、今月7日に10,000部限定で発売されたB5判・196頁の「京阪時刻表」(500円)です。
基本的には京阪主要駅の事務室もしくは京阪沿線のアンスリーでしか扱っていないので、私の場合はわざわざ京都在住の方に買って貰いました。
なお、今回のダイヤ改正の具体的な変更内容は以下の通りです。
≪京阪線≫
【1】早朝〜朝ラッシュ時間帯(平日ダイヤ)
@運用車両変更
・京阪本線の5連運用列車の一部を7連運用に変更。
A始発駅変更
・樟葉始発の通勤準急淀屋橋行1本を、三条始発に変更。
B行先駅変更
・通勤準急中之島行2本を淀屋橋行に変更。
・普通淀屋橋行1本を中之島行に変更。
【2】夕ラッシュ時間帯(平日ダイヤ)
@ピーク時間帯の上り列車変更
・淀屋橋発の急行樟葉行を20分間隔で4本新設(中之島発の快速急行樟葉行3本は普通に変更)。
A行先駅変更
・中之島発の快速急行出町柳行5本を三条行に変更。
・淀屋橋発の特急三条行5本を出町柳行に変更。
・淀屋橋発の準急枚方市行5本を出町柳行に変更(この間の普通は樟葉行に変更)。
【3】夜間〜深夜時間帯(平日ダイヤ)
・淀屋橋21時帯発の特急樟葉行3本と、中之島21時帯発の快速急行出町柳行3本の行先駅を交換。
≪大津線≫
【1】浜大津駅での京津線から石山坂本線への連絡待ち時分の改善
・平日ダイヤ: 8時帯1箇所、9時帯2箇所、21時帯で1箇所
・土曜・休日ダイヤ: 8時帯1箇所、9時帯1箇所、21時帯〜22時帯で4箇所
【2】標準的な運転所要時分の変更
・併用軌道部分の混雑等により、運転所要時分が変化する場合があるため、現在の運転状況を勘案し、運転所要時分を下記のように変更。
京津線(御陵〜浜大津間): 変更前15分 → 変更後16分(1分増)
石山坂本線(石山寺〜坂本間): 変更前32分 → 変更後33分(1分増)

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