しま太郎はひま太郎がゆえにオナ太郎でもあった。
みなまでゆわんが、ひとりで遊んでばかりいた。
クラスの女の子、いや、同じ学年の女子全員を好きになった。
でも、オナ太郎にはひとつだけ決まり事があった。
こないだ告白されたひとつ下の女の子、
その子だけは、いわゆる、そうゆう、なにかにはしなかった。
その女の子とは、
いわゆる、そうゆう、なにかにはならなかったし、
いわゆる、そうゆう、なにかをしたいとも思わなかった。
顔を合わせても、相変わらず「オ....オウ!」とゆうだけ。
でも、彼女の後ろ姿だけはよく知っている。
顔を合わせても、目を合わせられないオナ太郎は、
後ろ姿だけをいつも見ていた。
それ以上でも、以下でもない。
好きでも、嫌いでもない。
ただ気になるのだ。
いわゆる、そうゆう、なにかを感じたことのないオナ太郎は、
いわゆる、そうゆう、なんらかの気持ちには気付かなかった。
結局、きょうもひとりぼっちのオナ太郎であった。