国峰城本丸跡
今日は暖かく、全く二月の気候ではない。
西城州の名高い国峰城へ登ろうと、昼過ぎに出かける。
我が家からは30分余りの距離だが、近くまでは幾度か行ったが、かなり山を登らねばならないので、その気にならなかったが、「今日は登るぞ!」と意気込んで出かけた。
小型の四駆車なら御殿平迄登れる道が在るのだが、普通乗用車なので、無理であった。
そもそも足腰の衰えを防ぐ為の鍛錬を兼ねて、歩く目的があったので、歩く事に異存は無かった。
急傾斜の山道を一気に登る感じで、少し歩くと息が上がり熱くなった。ウインドブレーカーを脱ぎ黙々と登る事20分ほどで、御殿平に着いた。
此処は普段領主が住まいとしていた所だそうだ。この地点でも標高300メートル程の高さだから、とても見晴らしが良い。
そこからさらに絶壁に近い程の斜面を本丸に向かって登る。本丸跡はつつじが沢山繁っていて、春になるとかなり美しい事だろう。標高434メートルだから見晴らしは抜群のはずだが、今日は暖かいこともあって、少し見透視が悪かった。
かつて、この地を治めていた小幡氏は、この本丸から見える西上州一帯を領していたと言う。おそらく、この本丸に立ちて、一時代はこの世の春を謳歌していたであろう。
武田、北条、上杉、織田と言う戦乱の雄に翻弄されながらも、勇ましく活躍した、つわものどもの夢の址は、寂しくも何も無い。


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